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第30回:「BMW335iカブリオレ」です(3)

2007.04.01 エディターから一言 青木 禎之

第30回:「BMW335iカブリオレ」です(3)

オシリのハナシ

「BMW335iカブリオレ」ですね。

ワンタッチで折りたためる電動ハードトップを屋根にした、BMW3シリーズのオープンカー。エンジンは、小さなタービンを2つ使った3リッターターボ。オートマチックは6段です。

新しいビーエムのカブリオレが優雅に見える理由のひとつは、ズバリ、オシリが上がってないことでありましょう。いわゆる“ハイデッキ”スタイルを採っていない。

トランクの上面が高い位置にある“ハイデッキ”は、(学術的な探求は置いといて)1980年代に一世を風靡したおぼえがあります。低めのフロントからリアへ、厚いトランクにむかってキャラクターラインが駆け上がる。

「止まってても、走ってるように見える!」

ってやつですな。

さらにひと世代前にスポーツカーでもてはやされた“ウェッジシェイプ(くさび形)”の、実用車的翻訳(!?)といっていいのかもしれません。ハイデッキがはやった裏には、躍動感あふれてカッコいいだけでなく、「トランクの容量を大きくできる」というメリットがあったから、なことは皆さまご存知でしょう。

で、BMW335iカブリオレ。横姿は水平基調で、トランク上面はむしろ下がり気味。

ハイデッキスタイルが暗示するイメージが「スポーティ」や「アグレッシブ」なら、335iカブリオレのそれは、「エレガント」で「ラグジュアリー」。4座のオープンは、2シーターオープンのスポーツカーとは違います、という、あったり前だけど忘れがちな(エディターだけ?)常識を、BMW335iカブリオレは再認識させてくれます。

そういえば、ピニンファリーナの手がけた「プジョー306カブリオレ」も、わざわざキャラクターラインを後ろ下がりに変えてましたっけ。

BMW 3シリーズ カブリオレ の中古車

210リッター……

オシリが下がったデザインって実は贅沢で、だって、トランクの容量が減っちゃうんですから。しかも「BMW335iカブリオレ」は、折りたたんだメタルトップをトランクのなかに収納しなくちゃいけない。それこそハイデッキスタイルにして、オープン時の荷室の広さを確保したいところなのに、バイエルンの自動車メーカーは、グッとこらえた。

屋根を開けたときに、クルマを見る人の視線が「スウウゥゥッ」と水平に流れるようにした。

エライぞ、ビーエム!

カッコいいぞ!!

やせガマン!!!

トランク容量は、屋根を上げた状態で350リッター、屋根をトランクにしまちゃうと、210リッターしかないの……。

ちなみに、BMW335iの「クーペ」の方は、430リッターもあります。ハッハッハ……。

2人用

「BMW335iカブリオレ」は、トランク容量より見た目を重視。だって、オープンカーは見た目が9割だし、それになによりビーエムは“プレミアムブランド”でやんすから。

まあ、そうはいっても……

ということで、リアシートは背もたれを倒すと本格的な荷物置きになります。トランクスルーにはスキーのソフトケース付き、なんて細かな工夫までしてます。

BMW335iカブリオレのリアシートは、屋根が上がっててもなんとか大人2人が座れますが、それはスペック上のこと。335iカブリオレの室内は、あくまでおふたりのための空間でございます。

(webCGアオキ)

クーペと異なり、カブリオレのシートベルトは、前席の肩に組み込まれた。
クーペと異なり、カブリオレのシートベルトは、前席の肩に組み込まれた。 拡大
青木 禎之

青木 禎之

15年ほど勤めた出版社でリストラに遭い、2010年から強制的にフリーランスに。自ら企画し編集もこなすフォトグラファーとして、女性誌『GOLD』、モノ雑誌『Best Gear』、カメラ誌『デジキャパ!』などに寄稿していましたが、いずれも休刊。諸行無常の響きあり。主に「女性とクルマ」をテーマにした写真を手がけています。『webCG』ではライターとして、山野哲也さんの記事の取りまとめをさせていただいております。感謝。

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