ニスモ・フェアレディZ S-tune GT(6MT)【試乗記】
見かけよりおとなしい 2004.07.06 試乗記 ニスモ・フェアレディZ S-tune GT(6MT) ……682万5000円 全日本GT選手権に参戦中の「日産フェアレディZ」を、同社のモータースポーツを手がけるNISMOがチューンナップしたコンプリートカー「S-tune GT」に、『webCG』記者二人が乗った。「nismo」のロゴ入りです
本諏訪(以下「も」):こちら、「フェアレディZ S-tune GT」です。
コンドー(以下「コ」):いや、派手だね。チューニングカーだってわかりやすい。
も:前後左右に専用バンパー/スカートを取り付けています。ルームミラーからも覗ける大きなリアウイングは、角度調整付き!
コ:値段もすごいな。682万5000円か。
も:やはりエアロに惹かれて買う人が多いんでしょうが、けっこう年輩のヒトもターゲットにしているそうです。財布に余裕のある。
コ:Zには、昔からの頑固なファンがいるからなぁ。それにしても、車高、低いな。
も:スプリングはもちろん、ダンパー、スタビライザーも専用品のS-tuneサスペンションが組まれてます。フロントブレーキは31mm拡大した355mm径の1ピース大型ベンチレーテッドディスク。キャリパーはブレンボのアルミ対向4ピストンが奢られます。
コ:ホイールは19インチか。
も:ノーマルと比較して、車高にして20mm低い。最低地上高も20mm減って、100mmです。踏切ではアゴをすらないよう、ナナメに走らないといけないでしょうね。僕も昔こんなクルマに乗っていたので、ちょっと懐かしく思います(笑)。
コ:ドアを開けると、サイドシルに「nismo」のロゴ入りキッキングプレートが鈍く輝く……。
も:アルミ製です。フロアマットも「nismo」のロゴ入り。車検証入れには、シートと雰囲気を合わせてエクセーヌが貼られます。細かいことですが。
コ:シートはアルカンタラのバケットタイプか。赤いステッチがオシャレ。スピードメーターは、300km/hまで印字されてる!!
も:しかも「nismo」のロゴ入りです。細かいことですが。
見えないところまで
コ:天気が悪いのは残念だなぁ。
も:霧もすごいし、ちょっとアクセルは踏めませんね。
コ:走ってみるとステンレスマフラーから出る排気音は、さすがに気持ちいい!
も:排気系は、フロントパイプ以降をすべて変更。触媒はスポーツキャタライザーに交換され、排気抵抗が低減されています。
コ:最大トルクはノーマルより低い回転数で出るし、街なかでも使いやすそうだ。エンジンもポテンシャルはありそうなニオイがした。
も:エンジンには強化バルブスプリング&コンロッドボルト、専用のカムシャフトが組み込まれ、あわせてコンピューターもチューニングされています。軽量フライホイールのおかげで、タコメーターの針の動きはビンビンです。
コ:そっち系のクルマに乗っていただけあって説明が流暢だね。
も:さらにエンジン&パワステオイルクーラーまで装備!
コ:となるとストリートチューンといいながらも、サーキットとかで思いっきり走ってみたいな。とはいえ、運転操作に特別気をつかわなくていいところがよいね。
も:強化クラッチカバー/ディスクを使っていますが、踏むときの重さはそれほど気になりませんでした。
コ:走りはどうだった?
も:コーナリング時は車体のロールが抑えられていて、しっかり地面を這っている感じがありました。
コ:多少足がバタついたような気がするけど……。乗り心地はいいとは言えないなぁ。
も:前245/後275の19インチタイヤが大きすぎかもしれませんね。
コ:ただノーマルZの乗り心地がかなりよいから、あくまで比較してのハナシだけど。
も:ニスモのレース活動からフィードバックしたという、「S-tune」サスペンションシステムは、チューニングカーっぽい硬さで、雰囲気出ていると思いました。このクルマを買う人は、こういう方がいいんじゃないでしょうか。
コ:ブレーキはかっちり感があってよかったね。ブレンボ製キャリパーに大径ローター、専用ブレーキパッドに加えて、ブレーキホース強化がきいてる。
も:見えないところもしっかりしてます。
|
ディスカウントではあるが
コ:どうだったかな、Zの方は?
も:私的には、ちょっと物足りなかった感じです。特に不満はないのですが、ノーマルのZがとてもいいクルマなだけに、価格に対してのチューニング度が足りないかなと。
コ:でもスタッフの方は、チューニングの内容から考えると、かなりディスカウントしていると言ってたね。パーツごとに見たら、合計で800万円はオーバーするとか。
も:足まわりとエアロは「いじった感」がわかりやすいのですが……。ブレーキやクラッチ、補器類など見えないところに手をかけているのはサスガですが、貧乏性の私はもっとトガった特性が欲しかったです。
コ:なるほど(笑)。
も:たとえばエンジン出力をわかりやすくもっと上げるとか。NAはパワーアップが大変なんでしょうけども。この見かけの割に、ドライブフィールがおとなしく感じませんか?
コ:まあストリートチューンだしね。
も:しかしマーチもZもそうですけど、最近は「扱いやすい」チューニングカーが多いんですね。
コ:まあメーカー系のコンプリートカーだし。そうしないとなかなか受け入れてもらえないんだろうな。
(文=webCG近藤俊&本諏訪裕幸/写真=峰昌宏/2004年7月)

近藤 俊

本諏訪 裕幸
-
フィアット・グランデパンダ ハイブリッド ラプリマ(FF/6AT)【試乗記】 2026.10.16 欧州を代表するコンパクトカーの一台である「フィアット・パンダ」が第4世代に進化。新たに「グランデパンダ」を名乗り、日本にやってきた。ずばり新型の見どころは車両の随所にちりばめられた初代モデルへのオマージュである。上位グレード「ラプリマ」の仕上がりをリポートする。
-
フィアット500トリノ ハイブリッド(FF/6MT)【試乗記】 2026.10.13 電気自動車からエンジン搭載車へと華麗に変身! 日本では珍しい、4代目「フィアット500」のマイルドハイブリッドモデルに試乗。1リッターの自然吸気エンジンを6段MTで駆るイタリアンコンパクトは、今のクルマが忘れてしまった楽しさに満ちていた。
-
ボルボES90ウルトラ ツインモーター パフォーマンス(4WD)【試乗記】 2026.10.12 ボルボの電気自動車(BEV)「ES90」のトップモデル「ウルトラ ツインモーター パフォーマンス」を駆り、東京から初秋の新潟へ。往復700kmを超えるロングドライブで分かった新型5ドアハッチバックモデルの実力と、BEVで気になる充電環境のリアルな今を報告する。
-
フェラーリ・プロサングエ ハンドリング スペチアーレ仕様(4WD/8AT)【海外試乗記】 2026.10.8 フェラーリの4ドア4シーターモデル「プロサングエ」に、「ハンドリング スペチアーレ」を名乗るスペシャルバージョンが登場。その走りは従来モデルからどのように変わったのか? 跳ね馬の原産国、イタリアで確かめた。
-
トヨタ・ランドクルーザー“FJ”VX(4WD/6AT)【試乗記】 2026.10.7 新たにシリーズに加わった「ランドクルーザー“FJ”」は、ポップな見た目から簡易版のように思われるかもしれないが、その中身は紛れもなく本物であり、道なき道をグイグイと突き進む。これもまた「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」を体現する一台である。
-
NEW
三菱eKクロスEV P(FWD)【試乗記】
2026.10.17試乗記三菱の軽乗用電気自動車(EV)「eKクロスEV」が、一部改良でデザインを刷新! 2022年発売の古参の一台は、台頭するライバルをどう迎え撃つのか? 最新モデルと比べても、キラリと光る魅力はあるのか? 軽EVのパイオニアが擁する一台の実力を確かめた。 -
写真で解説する「フィアット・グランデパンダ」
2026.10.16画像・写真ステランティスが「フィアットブランドの大きな柱のひとつとなる重要なモデル」と位置づける「グランデパンダ」が日本上陸。その具体的な見どころを、写真とともに解説する。 -
フィアット・グランデパンダ ハイブリッド ラプリマ(FF/6AT)【試乗記】
2026.10.16試乗記欧州を代表するコンパクトカーの一台である「フィアット・パンダ」が第4世代に進化。新たに「グランデパンダ」を名乗り、日本にやってきた。ずばり新型の見どころは車両の随所にちりばめられた初代モデルへのオマージュである。上位グレード「ラプリマ」の仕上がりをリポートする。 -
スズキの未来を徹底検証! 技術戦略説明会から“10年先のスズキの姿”を夢想する
2026.10.16デイリーコラム年間生産500万台で、Dセグメントまでカバーする巨大メーカーに!? スズキが発表した「10年先を見据えた技術戦略2026」を徹底検証。技術開発に製品開発、インドを核としたグローバル戦略などの中身を通して、「10年先のスズキの姿」を予想した。 -
賢い選択 ――キャデラック「LYRIQ」フラットプランのすゝめ――
2026.10.15投資家も太鼓判! 「キャデラック・リリック」×フラットプランという最適解<AD>クルマが変わり、時代も変われば“持ち方”だって変化する? お金のプロである投資家が、「キャデラック・リリック」の残価保証型リースを勧める理由とは? 夢の「2台持ち」をかなえる、最新電気自動車の賢い選び方を考えた。 -
間もなく正式発表 ミツオカの新型2シータースポーツカー「LA1」を予測する
2026.10.15デイリーコラム光岡自動車が2026年11月26日に正式発表を予定しているアメリカンスタイルの新型2シータースポーツカー「LA1」。現在公開されているLA1の画像とティーザーサイトに掲載された情報から、その特徴を分析する。


































