第144回:「ジャガーXタイプエステート」に試乗 案外カッコいい“スノーボーダーの長嶋さん”!?
2004.07.01 小沢コージの勢いまかせ!第144回:「ジャガーXタイプエステート」に試乗 案外カッコいい“スノーボーダーの長嶋さん”!?
■近づいてきた
ちょっと前の話ですけど、ヨーロッパで「ジャガーXタイプエステート」に乗ってきました。そしたら、もう国内試乗会をやるんだってね。その前に報告します。
最初はあんまり期待してなかったのね。なぜってベースの「Xタイプ」セダンが俺的にイマイチだったから。あのジャガースタイルのわかりやすさ、コンパクトなサイズはとてもいいと思う。だけど全体の質感、特に走りの質感が全然好きになれない。正直、重ったるいでしょ。「いや、あれがジャガーの滑らかさ、スポーティさなんだ」と諭してくれる年上ジャーナリストの方々も多いんだけど、俺にはサッパリわからなかった。昔のジャガーの滑らかさとは、全然違うと思うんだけどなぁ。もっと軽くて繊細で……。ってなわけで特になにも考えず、ボーッと試乗に臨みました。そしたらね、なんか意外にいいんですよ。もちろん、走り味には相変わらず不満アリなんだけど、別の方角から漠然と俺たちに近づいてきた気がする。
■ジャガーの“外し”
勝手にいわせてもらうと、今のジャガーの根本的問題って、ブランドイメージは高いけど、それを上手にカジュアルな方向に落とせていないところにあるんじゃないでしょうか。XタイプにせよSタイプにせよ、値段はほどよく安いし雰囲気もあるんだけど、イメージがオヤジくさい。BMWやベンツほど、個性的なハイクオリティがないのもツラい。正直「Cクラス」「3シリーズ」と比較して、「絶対コッチしかない」というポイントがないでしょう。消去法で選ぶことはあるかもしれないけど。
だけど、エステートではそれがなんとなく補われてるわけよ。その理由は、単純にエステートになったことと、リアビューが想像以上にモダンだったコト。
やっぱねぇ、後ろに荷室が付くと、不思議とオヤジ臭さが取れるんだよねぇ。たとえばそれは、ジジイ世代(すいません)の象徴のような長嶋茂雄さんでも、スノーボーダーのカッコすると案外若々しく見えるようなもん……たぶんね。見たことないけど。
実際のリアスタイルが、あんなにプレーンで、現代的なデザインになるとは思いませんでした。
|
それからね、広告写真を見たんだけど、ジャガーで雪山に行ったカットが使われていて、「ああそうか、こういうイメージなのか……」って思った。
ジャガーでスキー、もしくはスノボ。それって完全に“外し”だよね。結構、予想外。ジャガーXタイプエステート。実はジャガーイメージを、予想以上にブレイクスルーさせる存在なのかもしれません。
(文=小沢コージ/2004年7月)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
-
第454回:ヤマダ電機にIKEAも顔負けのクルマ屋? ノルかソルかの新商法「ガリバーWOW!TOWN」 2012.8.27 中古車買い取りのガリバーが新ビジネス「WOW!TOWN」を開始。これは“クルマ選びのテーマパーク”だ!
-
第453回:今後のメルセデスはますますデザインに走る!? 「CLSシューティングブレーク」発表会&新型「Aクラス」欧州試乗! 2012.7.27 小沢コージが、最新のメルセデス・ベンツである「CLSシューティングブレーク」と新型「Aクラス」をチェック! その見どころは?
-
第452回:これじゃメルセデスには追いつけないぜ! “無意識インプレッション”のススメ 2012.6.22 自動車開発のカギを握る、テストドライブ。それが限られた道路環境で行われている日本の現状に、小沢コージが物申す!?
-
第451回:日本も学べる(?)中国自動車事情 新婚さん、“すてきなカーライフに”いらっしゃ〜い!? 2012.6.11 自動車熱が高まる中国には「新婚夫婦を対象にした自動車メディア」があるのだとか……? 現地で話を聞いてきた、小沢コージのリポート。
-
NEW
北米産の800万円級SUV「トヨタ・ハイランダー」「日産ムラーノ」「ホンダ・パスポート」で一番“買い”なのはどれか?
2026.9.4デイリーコラム特例により国内導入されることになった北米生産のジャパニーズSUVは、3車種ともにサイズと価格帯が接近している。では、そのなかで最も“買い”なのは? それぞれの仕様を見比べてみた。 -
ホンダがコンセプトモデル「アキュラ・ネクセラ ビジョン」を発表 次世代デザインを読み解く
2026.9.3デイリーコラム本田技研工業の米国現地法人アメリカン・ホンダモーターが、アキュラブランドの次世代デザインを示すというコンセプトモデル「ネクセラ ビジョン」を初公開した。バタフライドアを採用するこのスポーツカーは、次世代アキュラの何を表現しているのか。 -
BMW iX3 50 xDrive Mスポーツ(後編)
2026.9.3あの多田哲哉の自動車放談ワインディングロードで新型「BMW iX3」のステアリングを握った多田哲哉さんは、その走りに感心した様子。どんなところが優れているのか、トヨタのエンジニアの視点で語ってもらおう。 -
新型「三菱パジェロ」の外装・内装を写真でチェックする
2026.9.2画像・写真5年間のブランクを経て、三菱のフラッグシップSUV「パジェロ」がついに復活! 「グランドカリスマ -泰然自若-」をコンセプトにデザインされた本格クロスカントリーモデルは、どのような姿をしているのか? 内外装の詳細を、写真で紹介する。 -
復活の決め手はこっくりさん!? 新生「三菱パジェロ」誕生の経緯とその狙い
2026.9.2デイリーコラム5年間の沈黙を経て、ついに登場した新型「三菱パジェロ」。スリーダイヤモンドが誇る荒野のフラッグシップは、いかにして復活を遂げたのか? 開発の経緯や内外装デザインの詳細、パワートレインに見るクルマの“狙い”をリポートする。 -
第127回:新型BMW X5(後編) ―迷走するBMW 結局アナタは“ノイエクラッセ”でなにがしたかったの?―
2026.9.2カーデザイン曼荼羅その姿が明らかとなるや、賛否両論を巻き起こしている新型「BMW X5」。このクルマは既存のBMW製SUVとはなにがちがうのか? そもそもBMWは“ノイエクラッセ・デザイン”になにを託していたのか? カーデザインの識者と、迷走するBMWの明日を探った。




