ホンダ・アコード 24TL(5AT)【ブリーフテスト】
ホンダ・アコード 24TL(5AT) 2004.01.16 試乗記 ……325.0万円 総合評価……★★★★ シュリンクするいっぽうの国内セダン市場を見据え、ヨーロッパと同一仕様で登場した「ホンダ・アコード」。『CG』編集局長の阪和明がテストした。
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まとまりのあるスポーティセダン
ファミリーユースの実用中型セダンとして、そつのないまとまりを見せる。居住性、乗り心地、静粛性、動力性能それぞれが高いレベルにある。「基本が押さえられた」クルマということだ。操縦性も光っており、若いころはワインディングロードで楽しんだもんだ、なんていうクルマ好きオトーサンにも充分に満足してもらえそう。
家族のための移動空間として最適のセダンと断言できるが、じつはスポーティセダンの資質をきちんと備えているクルマでもある。1年前の「2002-2003日本カーオブザイヤー」に輝いただけのことはある内容を誇る。現時点では、レガシィが強力なライバルか。
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【概要】どんなクルマ?
(シリーズ概要)
現行モデルは、2002年10月にフルモデルチェンジを受けた7世代目。Cd値0.26の3ナンバーサイズボディは、欧州仕様と共通デザインを取り入れた。エンジンラインナップは2.0と2.4リッターの2種類。トランスミッションは5段AT。専用エンジンと6段MTを搭載する、スポーティグレードの「アコードユーロR」もある。高速道路運転支援システム「HiDS」やサイドカーテンエアバッグなどをオプションに採用する。
(グレード概要)
トップグレードの「24TL」が搭載するのは、最高出力200psの2.4リッターi-VTECエンジン。4輪のブレーキを制御する「VSA」(車両挙動安定化制御システム)や、エンジントルクと協調する「DBW」(ドライブ・バイ・ワイヤ)のスロットル制御システムを標準装備する。オートライトコントロール、雨滴検知ワイパー、クルーズコントロールなどの便利機能も備わる。
【車内&荷室空間】乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★★
どこから見てもインストルメントパネルはホンダ車らしい。新しさはまったくないものの、万人が受け入れられるデザインであり、スイッチ、レバー類は誰もが違和感なしで操作できる。実用本位の設計だ。試乗車は音声認識DVDナビと、車間距離制御やレーンはみだし防止等のドライバーサポートシステム「HiDS」(これは面白い技術だが、ほんとうにここまで必要なのかは個人的には疑問)を装備しているため、ステアリングホイールにもスイッチの数が多い。が、実際に使ってみると特に煩雑な印象はない。もっとも夜間はスイッチ類に照明がつかないので使用する気にはならないのだが。安全性向上装備は充実しており、オプションながらサイドエアバッグ、サイドカーテンエアバッグも備える。
(前席)……★★★★
まずはシートのできがいい。サイズがたっぷりしているばかりか、クッションが厚く、ホールド性も悪くない。ドライバーを優しく包み込んでくれる感触は文句ない。シートは電動で調整でき、どんな体型の人でも最適なドライビングポジションを選べるのは8ウェイ式ならではだ。視界もなかなか良好、そのおかげで取り回しは楽である。小物入れの位置と容量もよく考えられており、ちょっとしたモノを置く場所にも事欠かない。
(後席)……★★★
全長4665mmのクルマなのだから当然とはいえ、後席は充分広い。足もと、天井と頭との空間いずれも余裕がある。シートバックも寝すぎず立ちすぎずのいい塩梅だ。長い間座っていても、疲れにくい。センターにある収納式のアームレストも便利。
(荷室)……★★★★
実用セダンかくあるべし、といった感じである。ハイデッキのスタイリングのおかげで、奥行きも天地も充分以上、かなり嵩張るものまで積めそうだ。スタイル優先のクルマではこうはいかない。加えて、リアシートのシートバックは分割式で畳めるので、工夫しだいでワゴン的な使い方もできる。
【ドライブフィール】運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★★★
ホンダの真骨頂ここにあり。200psの2.4リッターの4気筒エンジンはパワフルなだけではなく、レブリミットの7000rpmまでよどみなくシャープに回る。低回転域におけるトルクも豊かで、2速から4速がクロースした5段ATとの相性のよさも手伝って、動力性能は大したもの。車重1440kgのボディを軽々と走らせる。どの回転、どの速度域でも右足にちょっと力を入れるだけで、グンと加速してくれる。打てば響くとはこのことだ。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★★
操縦性のレベルが高いこともホンダ車らしいところ。並みのスポーツカー顔負けの、正確かつ俊敏なフットワークを見せる。電動パワステの感触も素晴らしく、峠道をかなりのハイペースで駆け抜けるような走りでも、シャキッとしている。
秀逸な部類に入るブレーキのタッチよさも奏功している。普通にワインディングロードを走らせるぶんにはマージンがきわめて高く、安心して飛ばせるクルマだ。
乗り心地もかなりいい。街なかをゆっくり移動するような低速域では硬めのフィールだが、けっして不快ではない。高速巡航では路面に吸い付くような安定感とフラットさがでてくる。総じて言えば、かなりしなやかな足を持っている。
ただし、こんな印象は約1年前に乗ったアコードの話で、試乗車はタイヤの銘柄の違いによるものなのか、なぜか低速で細かな振動と突起を通過する際の路面からの突き上げが気になった。
どちらが本当のアコードなのか? と思いたくなるが、筆者は最初に乗ったアコードが真の姿だと信じたい。なにしろ今回の試乗車は、走行2万km超をあとにしており、酷使された形跡もあるからだ。
(写真=清水健太)
【テストデータ】
報告者:阪和明(CG編集局長)
テスト日:2003年12月26日〜2004年1月7日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2003年型
テスト車の走行距離:2万3991km
タイヤ:(前)205/55R16 89V(後)同じ(いずれもヨコハマ advanA460)
オプション装備:プレミアムサウンド/サイドエアバッグ+サイドカー点エアバッグ&リアヘッドレスト/音声認識ホンダDVDナビゲーションシステム/HiDs(インテリジェント・ドライバーサポートシステム)(67.0万円)
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(6):高速道路(4)
テスト距離:536.7km
使用燃料:60.0リッター
参考燃費:8.9km/リッター

阪 和明
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