【デトロイトショー2004】プレミアムが主流の欧州メーカー
2004.01.10 自動車ニュース【デトロイトショー2004】プレミアムが主流の欧州メーカー
アメリカで行われる国際自動車ショー「デトロイトショー」ことNAIAS(North American International Auto Show)が、2004年1月4日のプレスデイで幕を開けた。欧州メーカーからは、堅実なモデルではなく、ハイパフォーマンスカーや高級車の発表が目立った。自動車ジャーナリストの桃田健史がリポートする。
■ハイパフォーマンス&ラクシャリー
欧州系メーカーにとって、アメリカはまさに“ドル箱”。「ポルシェ・カイエン」全販売量の約半分が、ここアメリカでの実績だと聞けば納得していただけるだろう。最近米西海岸に行くと、街中のあちこちにBMWが溢れかえっている。今回も、プレミアムで華麗なヨーロッパ車たちがデトロイトを飾った。
2003年のフランクフルトショーで発表された「フォルクスワーゲン・ゴルフV」は、05年まで米国上陸はなし。スマートのSUVモデル投入は、06年頃になりそうだ。先行き不安ながら、いまだ景気はよいといわれるアメリカで発表されるヨーロッパ車は、ハイパフォーマンスな贅沢品が主流なのだ。
■プレミアムに注力するPAG
なかでも、地元デトロイト本拠のフォードが力を入れている、PAG(プレミアム・オートモーティブ・グループ)管轄ブランドたちの元気がよい。アストンマーティンは、次世代モデルのカブリオレ「DB9ボランテ」。ランドローバーは、ガルウイングのコンセプトで市販が前提の「レンジストーマー」。「Xタイプ」が好調なジャガーは、「Sタイプ」にアルミボディを採用した「SタイプR」を発表した。
PAGグループのボルボは、エントリークラスのワゴン「V50」を北米発表。記者会見壇上に立ったPAGマーク・フィールズ社長(元マツダ社長)は、「04年はプレミアムSUVとハイエンドスポーツカー路線で突き進む」と、高らかに宣言する。トヨタの猛追を受け、世界第2位自動車メーカーの座を死守しようとするフォードにとって、貴重な財産であるPAGへの投資が増えていきそうだ。
その他の欧州メーカー、目ぼしいところとして、BMWはコンパクトSUV「X3」の本格的投入を前に、「645Ciカブリオレ」で様子見。アメリカでの「RS6」に対する熱狂的人気に沸くアウディは、フラッグシップ「A8」のW12気筒エンジン搭載モデルを出展した。アメリカ上陸50周年を記念して、フェラーリは初めて、アメリカで新車を世界初お披露目。新型4シーター「612スカリエッティ」が発表された。
(文=桃田健史)
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