三菱アウトランダー24G Navi Package(4WD/CVT)【試乗記】
群雄割拠の時代を勝ち抜くために 2012.12.11 試乗記 三菱アウトランダー24G Navi Package(4WD/CVT)……310万円
国産、輸入車問わず、無数のモデルがひしめき合う日本のミドルサイズSUV市場。激しい競争を勝ち抜くために新型「アウトランダー」が身に付けた魅力を探る。
2012年はミドルサイズSUVの当たり年
新型「三菱アウトランダー」の試乗会に向かいながら、「中ぐらいのサイズのSUV、はやってんな〜」とぼんやり思う。
「スバル・フォレスター」の試乗会に行ったばかりだし、そのちょっと前には同じくスバルの「インプレッサXV」に乗った。いやいや、そんなもんじゃない。「マツダCX-5」、「レンジローバー イヴォーク」、「アウディQ3」、「ホンダCR-V」、メルセデス・ベンツの「Mクラス」などなど、2012年が走馬燈(そうまとう)のようによみがえる。今年も早かったな〜、じゃなくて、今年はずいぶんとSUVに乗ったな〜。そういえば「アウディQ5」のマイチェンもあった。
どれくらいSUVがはやっているのか。手元の資料によれば2005年以降の7年間で、西ヨーロッパではSUVの販売台数が3倍にも増えているという。今じゃ乗用車の新車販売台数のうち、SUVが約1割を占めている。
このカテゴリーが盛り上がること自体は、別に悪いことではない。けれども、これだけ車種が増えると「ちょっと背が高くて、タフな性能とおしゃれなセンスが同居している」ぐらいでは目立たなくなるのも事実だ。
知り合いのおじさんサーファーが、こんな昔話を聞かせてくれたことがある。1970年代には、サーフィンをやっているというただそれだけの理由でモテたらしい。けれど、80年代のサーフィン人口の増加に伴い、「ハンサムなサーファーと、大会で表彰されるサーファーと、お金を持っているサーファーだけがモテるようになった」とのことだ。同じことがSUVにも言えるのではないか。
SUV群雄割拠のいま、三菱アウトランダーの魅力は何か。ということを考えていたら、試乗会場が目の前でした。