「トーインとトーアウト」

2002.02.15 クルマ生活Q&A 松本 英雄 サスペンション

「トーインとトーアウト」

自動車雑誌を読んでいるとよく、サスペンションのことが詳しく書かれていますが、自動車理論にうとい高校生の僕には、トー角やトーイン、トーアウトと言った事がわかりません。CGを3年も読んでいながら、そんなことも知らないのかと、友人に言われ悔しい思いをしております。いったいどういった意味があるのですか? 教えてください。エンスーへの道を進む上で初歩的問題につまずいております。(悩める高校生・MKさん)

お答えします。どれも車輪の角度のことを言います。クルマを上から見たとき、進行方向に向かう車体を基準として、タイヤ先端部(これをつま先にたとえて「トー」といいます)が車体の内側に入っていることをトーイン、逆に外側に向いていることをトーアウトといいます。またインにもアウトにもふらないことをトーゼロといいます。これらを総称してトー角といいます。

FR車は比較的トーをインにふって、直進安定性を得ますが、FF車ではもともと直進安定性が良いので、トーはゼロかもしくはアウトぎみにしてコーナリング時のアンダーステア特性を緩和しています。この用語はインプレッションでは、サスペンションの動きと連動してよく使われます。

松本 英雄

松本 英雄

自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。