「ATで停車時のギアポジションは?」
2001.08.01 クルマ生活Q&A トランスミッション「ATで停車時のギアポジションは?」
AT車で信号待ちなどの短時間の停車時、どのポジションを選択するかで迷っています。ときにはDレンジにしたままで、ブレーキペダルを踏んだまま、またときには、パーキングポジションにしています。最もよいのは、どのポジションでしょうか。停車のたびにニュートラルにいれると、シフトショックでトランスミッションが傷むともいうし、いっぽう、DレンジのままだとATフルードが高温になってトランスミッションを傷めるとも聞いたことがあります。(NTさん)
お答えします。停車している時間にもよりますが、信号待ち程度ならDレンジでフットブレーキ、状況によってはサイドブレーキも使えばよいでしょう。
Dレンジでフットブレーキを踏んでいると、ATフルード(ATF)に負担をかけますが、最近のクルマはたいていオイルクーラーを装備しているので、フルードが劣化しにくくなっています。いっぽう、ATのセレクタレバーを頻繁に動かせば、シフトショックで徐々に各部マウントや駆動系を傷めることになります。
長い踏切待ちなどの場合はパーキングポジションに入れたり、場合によってはエンジン停止を行うのもよいと思います。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。