「ギアが入りにくい」
2001.11.12 クルマ生活Q&A トランスミッション「ギアが入りにくい」
うちのクルマ(ダイハツ・ミラ/走行距離4万km)は、日によっ てギヤの入りが良くなったり悪くなったりします。特に1速がひどいのです。これは、トランスミッションオイルを交換すればよくなるでしょうか? よくなるとすればどんなトランスミッションオイルがよいでしょう? それとももっと機械的な問題なんでしょうか? ちなみに家の人はあまり回転を気にしないでギヤを入れてます。 (SSさん)
お答えします。症状を聞くかぎりでは、トランスミッションオイルの交換によってギヤが入りやすくなるということは期待できません。ギヤの入りの悪い原因を見つけるために、シフトの際にクラッチがきちんと切れているか、シンクロナイザーにヘタリはないか、トランスミッションオイルは適切な粘度のモノが入っているか、をチェックしてみて下さい。
クラッチが冷えているときは入りやすいが、暖まってくると入りづらい場合は、クラッチ調整をしてみると良いでしょう。走行していると熱によってクラッチ板が膨張し、切れが悪くなる場合があります。シンクロナイザーが痛んでいる場合は、回転を合わせないとギヤが入りづらいので、ある程度のテクニックを要することになります。シンクロナイザーは普通に運転していれば4万km程度で傷みが激しくなることはないはずです。
トランスミッションオイルの種類や粘度の違いによっても、ギヤの入り方が違ってきます。冷えている時は入りづらく、暖まると入りやすくなるのがほとんどです。トランスミッションオイルは純正オイルを使用することを前提に、その他の原因を考えたほうが良いと思います。参考までに何らかの原因でアイドリングが高くなってしまうと1速が入りにくくなります。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。