「オーバードライブの使い方」

2001.12.19 クルマ生活Q&A 松本 英雄 トランスミッション
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「オーバードライブの使い方」

2001年に新車を購入しました。以前に乗っていたクルマにはオーバードライブのボタンがついていなかったのですが、ニューカーにはあります。これはどうやって使うのでしょうか? ディーラーの人からは、「ON」にしたままでかまわないと言われたのですが、気になります。オーバードライブの解説とともに、役割を教えて下さい。(YKさん)

お答えします。オーバードライブ(OD)とは、エンジン回転数とトランスミッションのギヤ比が1以下の状態をいいます。つまり、クランクが一回転するあいだに、プロペラシャフトがそれ以上回る状態のことです。たとえばMT(マニュアルトランスミッション)車の場合はだいたい5速以上のとき、オーバードライブになります。カタログには、ギア比が「0.85」とか「0.71」といった具合に記載されます。

一般道では「ON」のまま走行すれば、エンジン回転を抑えて走れるので、燃費向上と静粛性に有利です。山道などの下り坂で「OFF」にすれば、よりエンジンブレーキを効かせることができるので、フットブレーキだけに負担をかけずにすみます。
また、カーブが続く山道などで「OFF」にしておけば、ギアがオーバードライブに入らないので、加減速がしやすく、やはりフットブレーキの負担が少なくなります。ストップ&ゴーの多い混んだ街なかでも、キビキビ走ることが可能となります。
トップギアで走っている際、素早く追い越しをおこないたいときにも、オーバードライブスイッチを押して「OFF」にすれば、瞬時にシフトダウンされ、エンジンをパワーバンドで使用できます。

ただし、いずれも高いエンジン回転数を使うわけですから、燃費の面では不利になります。

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松本 英雄

松本 英雄

自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。