クルマ好きなら毎日みてる webCG 新車情報・新型情報・カーグラフィック
【スペック】全長×全幅×全高=4525×1855×1710mm/ホイールベース=2690mm/車重=1700kg/駆動方式=4WD/2.5リッター直4DOHC16バルブ(170ps/6000rpm、23.1kgm/4400rpm)/価格=354万8000円(テスト車=同じ)

ルノー・コレオス プレミアム(4WD/CVT)【試乗記】

のんびり系SUV 2012.04.18 試乗記 サトータケシ ルノー・コレオス プレミアム(4WD/CVT)
……354万8000円

仏・韓・日の3国が手を組んだ、グローバルSUV「コレオス」。2012年1月にマイナーチェンジが施された新型で、その乗り味を試した。
【webCG】クルマを高く手軽に売りたいですか? 車一括査定サービスのおすすめランキングを紹介!

ヨーロッパでSUVが人気の理由

2012年3月頭のジュネーブモーターショーで勢いが感じられたのは、オープンカーとSUVだった。特にちょっと背が高いSUV/クロスオーバーのカテゴリーでは市販モデルはもちろん、日産の「ハイクロスコンセプト」から「ベントレーEXP 9 F」にいたるまで、コンセプトカーも面白いものが多かった。そういえば、ジュネーブの街のあちこちで「レンジローバー イヴォーク」を見かけたっけ。

ドイツ在住のジャーナリストによると、ヨーロッパ全体で自然回帰の動きがあり、このムーブメントがオープンカーやSUVの人気に通じているのだという。実際、SUVとともにアウトドア趣味の本もばんばん売れているそうだ。

ヨーロッパのみなさんの気持ちは想像するほかないけれど、要は「のんびり行こうよ」ということではないか。おカネもうけにまい進するスピードをちょこっと緩めて釣り糸でも垂れようよ、ということだと思う。
脱線すると、だったらいま『釣りバカ日誌』を輸出したら絶対にウケるはず。ハマちゃんは確か、「パジェロ」などのSUVに乗っていた。

脱線した話を元に戻すと、個人的にハマちゃんが乗ったらぴったりだと思うのが「ルノー・コレオス」だ。SUVもたくさん登場して、「オシャレ」系から「ワイルド」系にいたるまで細分化されているけれど、「のんびり行こうよ」系SUVの筆頭がコレオスだと思うのだ。

2012年1月末にマイナーチェンジを受けた「ルノー・コレオス」に試乗する機会を得たので、都内から箱根まで往復してみた。

「プレミアム」には、ベージュのレザーシートが標準で備わり、上質感が演出される。「ダイナミック」ではこれがダークカーボン色のファブリックとなる。
「プレミアム」には、ベージュのレザーシートが標準で備わり、上質感が演出される。「ダイナミック」ではこれがダークカーボン色のファブリックとなる。 拡大
ルノー・コレオス プレミアム(4WD/CVT)【試乗記】の画像 拡大
フロントと異なり、リアビューには変化がない。ボディーカラーは白、黒、灰、橙、赤の5色で、いずれもメタリック塗装。ホイールのデザインも新しくなっている。
フロントと異なり、リアビューには変化がない。ボディーカラーは白、黒、灰、橙、赤の5色で、いずれもメタリック塗装。ホイールのデザインも新しくなっている。
拡大

特徴が薄れた顔つき

復習しておくと、「ルノー・コレオス」は「日産エクストレイル」「デュアリス」をベースにルノーがデザインし、ルノー・サムスン・モーターズの釜山工場で生産される。厚木、パリ、釜山のクルマ版・三都物語だ。2.5リッターの直列4気筒エンジンと、それに組み合わされるCVT(無段変速機)、そしてオールモード4×4-iと呼ばれる四駆システムは日産製となる。

日本への導入から3年を経たタイミングで実施されたマイチェンでは、機構部分に変化はない。大きく変わったのは顔だ。ひとことで言うとラジエーターグリルが一般的な形状となって、個性は薄れたと思う。グリルがほとんど目立たずに、ルノーのエンブレムがどーんと主張していたマイチェン前のほうが個性と新しさがあった。ま、「マイチェン前がよかった」と言うのは、こういう仕事をする人間の職業病ではある。

資料には「シート形状とインパネの意匠が新しくなった」とあるけれど、正直、この部分に関しては新旧を並べて比べないとわからない程度の違いだ。

走り始めてみても、そのフィーリングは記憶に残っているコレオスそのままだった。タイヤ2回転、3回転した瞬間から感じるのは、このクルマ独特の乗り心地だ。決して、プレミアムという言葉が似合うたぐいの乗り心地のよさではない。ザラザラした感触やゴツゴツというショックを、なぁなぁでうやむやにしてしまう感じなのだ。上質さよりも、うまさを感じさせる乗り心地だ。
スピードをあげても、その印象は変わらない。

日産製の2.5リッター直4ユニット。9.6の圧縮比や170psの最高出力などは、「日産エクストレイル」に積まれるQR25DE型と変わらない。
日産製の2.5リッター直4ユニット。9.6の圧縮比や170psの最高出力などは、「日産エクストレイル」に積まれるQR25DE型と変わらない。
拡大
「プレミアム」と「プレミアム グラスルーフ」グレードでは、ダッシュボードの色がブラウンに変更になっている。メーターパネルのデザインが変わったほか、エアコンの吹き出し口がアルミ調の光沢がある素材になり、ピアノ調トリムが採用されている。
「プレミアム」と「プレミアム グラスルーフ」グレードでは、ダッシュボードの色がブラウンに変更になっている。メーターパネルのデザインが変わったほか、エアコンの吹き出し口がアルミ調の光沢がある素材になり、ピアノ調トリムが採用されている。
拡大
ルノー・コレオス プレミアム(4WD/CVT)【試乗記】の画像 拡大

のらりくらりとしたコーナリング

高速道路で巡航態勢に入ると、4本のサスペンションがまったりと動いて、結果的にフラットな姿勢が保たれる。まったりしている。そして低回転域で力のある2.5リッター直4エンジンとCVTの組み合わせが、まったり感に拍車をかける。切れ味が鋭いわけでもないし、抜群にスムーズというわけでもないけれど、気がつくと思った通りのスピードを手にしているのだ。ただし、エンジン音、風切り音ともに、最近の水準からするとやや大きい。

そういう使い方をするクルマでもないけれど、山道も試してみる。これが意外に楽しかった。
高い位置に座っているはずなのに不安感は一切なく、安定した姿勢でコーナーをクリアする。とはいえ速いわけではなく、のらりくらりとカーブをかわす感じなのだ。これは何かに似ていると思ったら、ノムさんの野球解説にそっくりだった。ヤル気があるようには感じられないのにツボを押さえているあの感じだ。

プレミアムだとかスポーティーだとかいうわかりやすさに欠けるルノー・コレオスは、なかなか紹介が難しいクルマだ。まったりしたフィーリングも好き嫌いがわかれるところ。だれに似合うか考えてみると、やっぱりハマちゃんぐらいの大物に薦めたくなる。

自分はハマちゃんほど突き抜けていないけれど、ああいう人に憧れはあるのでこのクルマ、好きです。つかみ所はないけれど、いつの間にか体になじんで、乗っているとほわーんと幸せなキモチになれる。ずっと一緒にいても疲れない。ハマちゃんにはぜひ、「ルノーのコレ推す」と言ってほしい。

(文=サトータケシ/写真=高橋信宏)

顔つきが普通のSUVに近づいたのが大きな変化。月面車みたいだったマイチェン前のほうが、少なくとも特徴はあった。レザーシートやバイキセノンヘッドランプ、ヘッドランプウォッシャーなどがおごられる「プレミアム」が354万8000円、そこにグラスルーフが付く注文生産の「プレミアム グラスルーフ」が364万8000円、シートがファブリックになりヘッドランプがハロゲンとなる簡素仕様の「ダイナミック」も注文生産で324万8000円となる。
顔つきが普通のSUVに近づいたのが大きな変化。月面車みたいだったマイチェン前のほうが、少なくとも特徴はあった。レザーシートやバイキセノンヘッドランプ、ヘッドランプウォッシャーなどがおごられる「プレミアム」が354万8000円、そこにグラスルーフが付く注文生産の「プレミアム グラスルーフ」が364万8000円、シートがファブリックになりヘッドランプがハロゲンとなる簡素仕様の「ダイナミック」も注文生産で324万8000円となる。 拡大
ルノー・コレオス プレミアム(4WD/CVT)【試乗記】の画像 拡大
ルノー・コレオス プレミアム(4WD/CVT)【試乗記】の画像 拡大
サトータケシ

サトータケシ

ライター/エディター。2022年12月時点での愛車は2010年型の「シトロエンC6」。最近、ちょいちょいお金がかかるようになったのが悩みのタネ。いまほしいクルマは「スズキ・ジムニー」と「ルノー・トゥインゴS」。でも2台持ちする甲斐性はなし。残念……。

試乗記の新着記事
  • ボルボXC90ウルトラT8 AWDプラグインハイブリッド(4WD/8AT)【試乗記】 2026.4.18 2016年に上陸した2代目となるボルボのフラッグシップSUV「XC90」の最新アップデートモデルに試乗。パワフルなプラグインハイブリッドシステムを採用する3列シートSUVの走りを、先にステアリングを握った「V60」や「XC60」との比較を交えながら報告する。
  • ハーレーダビッドソン・パン アメリカ1250リミテッド(6MT)【レビュー】 2026.4.17 アメリカの大地が鍛えたアドベンチャーモデル「ハーレーダビッドソン・パン アメリカ1250」に、充実装備の上級モデル「リミテッド」が登場! 試乗して感じられた、日欧のライバルに勝るとも劣らない魅力と、どうしても気になるポイントを報告する。
  • レクサスIS300h“Fスポーツ”(FR/CVT)【試乗記】 2026.4.15 「レクサスIS」のビッグマイナーチェンジモデルが登場。もはや何度目か分からないほどの改良だが、長年にわたってコツコツとネガをつぶし続けてきただけあって、スポーツセダンとしてひとつの完成形といえるレベルに達している。“Fスポーツ”の仕上がりをリポートする。
  • モーガン・スーパースポーツ(FR/8AT)【試乗記】 2026.4.14 職人の手になるスポーツカーづくりを今に伝える、英国の老舗モーガン。その最新モデルがこの「スーパースポーツ」だ。モダンながらひと目でモーガンとわかる造形に、最新のシャシーがかなえるハイレベルな走り。粋人の要望に応える英国製ロードスターを試す。
  • ボルボV60ウルトラT6 AWDプラグインハイブリッド(4WD/8AT)【試乗記】 2026.4.13 1990年代のステーションワゴンブームでトップランナーであったボルボ。その伝統を受け継ぐモデルが「V60」だ。現行型の登場は2018年とベテランの域に達しようとしているが、アップデートされた最新プラグインハイブリッドモデルの印象やいかに。
試乗記の記事をもっとみる
関連キーワード
新着記事
新着記事をもっとみる

メルマガでしか読めないコラムや更新情報、次週の予告などを受け取る。

ご登録いただいた情報は、メールマガジン配信のほか、『webCG』のサービス向上やプロモーション活動などに使い、その他の利用は行いません。

ご登録ありがとうございました。

webCGの最新記事の通知を受け取りませんか?

詳しくはこちら

表示されたお知らせの「許可」または「はい」ボタンを押してください。