第299回:イタリアの“エルビス・プレスリー”はフェラーリクラブ発起人だった!
2013.06.07 マッキナ あらモーダ!リトル・トニー
どの国にも「◯◯のエルビス・プレスリー」といわれる歌謡スターがいる。先週の月曜日、2013年5月27日に肺がんでこの世を去った「リトル・トニー」は、イタリアのエルビス・プレスリーと呼ばれた歌手だった。72歳だった。
リトル・トニーの本名は、アントニオ・チャッチ。1941年ローマ郊外の生まれだが、国籍は先祖のそれを継承してサンマリノ共和国であった。幼い頃から旅回り歌手だった父親について、各地のレストランや祭りの会場で歌を披露していた。青年時代は、当時流行していたアメリカのロックンローラーを、いち早く自分のキャラクターとして取り入れた。
そして1961年、彼が18歳のとき、同じくのちに有名となるカンツォーネ歌手のアドリアーノ・チェレンターノと組んで「2万4000回のキス」を歌い、サンレモ音楽祭で2位に入る。その後、サンレモで1位となることはなかったが、ソロシンガーとして1960年代を通じてヒット曲を続出した。
時代を超越したリーゼント風ヘア&もみあげをたくわえた風貌と、一般的ロック歌手よりも親しみやすいキャラクターで、晩年まで人気を博した。
ちなみに、彼のオフィシャルサイト(http://littletony2013.wix.com/official)を開くと、今でも歌声が自動的に流れる。
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大矢 アキオ
コラムニスト/イタリア文化コメンテーター。音大でヴァイオリンを専攻、大学院で芸術学を修める。1996年からシエナ在住。日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして語学テキストやデザイン誌等に執筆活動を展開。21年にわたるNHK『ラジオ深夜便』リポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも怪気炎をあげている。『Hotするイタリア』、『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(光人社)、『メトロとトランでパリめぐり】(コスミック出版)など著書・訳書多数。YouTube『大矢アキオのイタリアチャンネル』ではイタリアならではの面白ご当地産品を紹介中。
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