ジャガーが「Fタイプ クーペ」を公開【東京モーターショー2013】
2013.11.23 自動車ニュース![]() |
【東京モーターショー2013】ジャガーが「Fタイプ クーペ」を公開
ジャガーブースのスターは「Fタイプ クーペ」。すなわち、先にコンバーチブルが登場していた「Fタイプ」のフィクストヘッドクーペが、ここ東京モーターショーで公開されたのである。
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■女性的なイメージが漂うクーペボディー
それにしても不思議なのが、コンバーチブルが先に出てクーペが後から登場したこと。この判断が下された公式な理由は未確認ながら、Fタイプにとって最大のマーケットは言うまでもなく北米である。その北米ではクーペよりコンバーチブルの需要が高いと考えれば、この通常とは反対のデビュー順にもなんとなく合点がいく。
注目のスタイリングは、コンバーチブルが筋肉質でやや硬質だったのに比べると、クーペはよりエレガントで女性的なイメージさえ漂う。ボディーパネルの多くはコンバーチブルと共用のようだが、リアフェンダー周辺はコンバーチブルよりもやや厚みを増し、肉感的なまろやかさが表現されている。このリアフェンダー付近のボリューム感と、直線的にすっと落ちるリアガラスの造形的な対比が、Fタイプ クーペのデザインにおけるハイライトのひとつとなっている。
また、一般的に言ってコンバーチブルに比べるとクーペの視覚的重心はどうしてもリアにかたよりがちだが、Fタイプ クーペの場合はリアが不当に重そうに見えず、良好なバランスに仕上げられている。この点はチーフデザイナーであるイアン・カラムの面目躍如といえるだろう。
モデルラインナップは「Fタイプ クーペ」「Fタイプ S クーペ」「Fタイプ R クーペ」の3タイプ。このうち、最初の2モデルがV6 3リッタースーパーチャージドエンジンを搭載するのに対し、Fタイプ R クーペにはV8 5リッタースーパーチャージドがおごられる。もっとも、エンジンの基本は同じでも、Fタイプ クーペは340ps、Fタイプ S クーペは380psと微妙に仕様は異なる。いっぽう、コンバーチブルも含めてFタイプとしては初登場となる“R”は最高出力が550psで、0-100km/h加速を4.2秒で駆け抜ける。
コンバーチブルながらスポーティーなハンドリングで好評を博したFタイプだが、クーペとなってボディー剛性が向上したのは間違いなく、また、クーペの車重はコンバーチブルより150kgほど軽いので、クーペのハンドリングがコンバーチブルよりもさらにスポーティーに磨かれたことは間違いないだろう。
(文と写真=大谷達也<Little Wing>)
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