第42回「BMW 523d Mスポーツ」
2014.03.28 水野和敏的視点クリーンディーゼルの導入に熱心なBMW
今回は「BMW 523d Mスポーツ」に試乗します。車名からも分かる通り、ディーゼルエンジンを搭載するモデルで、排気量は2リッター。トランスミッションは8段ATです。
早いものでこの連載も42回目となりますが、ディーゼル車のテストは、実は今回が初めて。皆さんは意外に思うかもしれませんが、私はヨーロッパにいるときは、いつもディーゼルエンジン車を使っています。レンタカーを利用するときも、ガソリン車が用意されていると、あえてディーゼルに替えてもらっているぐらいなんです。その理由は簡単。給油回数の少なさと、200km/h走行時における快適性と安心感の高さに魅力を感じているのです。
私はヨーロッパではほとんど飛行機を利用しません。オランダから南仏までであってもクルマで移動します。ガソリン車だと給油は1日に1回、特にアウトバーンを多用すれば1日に2回は必要になりますが、ディーゼル車なら2日に1回で済みますし、給油後、ドライブコンピューターはいつも1300km程度走行可能であることを示しています。
また、ディーゼル車なら200km/hで走っていてもエンジン回転は3500rpm以下ですが、ガソリン車だと4000rpm以上になる場合が多く、一日中走っていると、この差は快適性の面でとんでもない差になります。もちろん、高速になればなるほど、燃費にだって差が出ます。
その一方で、少しゆっくりと130km/hでクルーズコントロールをセットして走っていれば、例えばメルセデス・ベンツの「Eクラス」なら20km/リッター程度の燃費が表示され続けます。私は個人的にはディーゼル乗用車のファンなのです。
輸入車の分野だけでなく、わが国の乗用車市場へのディーゼルモデル導入の先鞭(せんべん)を付けたのはメルセデス・ベンツでしたが、後発のBMWも、いまでは負けず劣らず、熱心にディーゼルモデルをラインナップしています。
今回試乗する5シリーズセダンは4気筒ディーゼル(184ps、38.7kgm)ですが、5シリーズのクロスオーバー版たる「X5」には、「X5 xDrive35d」として、3リッターの6気筒ディーゼル(258ps、57.1kgm)が用意されます。4気筒と6気筒、いずれもアルミ合金のクランクケースを用い、精緻な燃料噴射を可能とするコモンレールインジェクションを採用。気になる燃費は、523dが16.6km/リッター、X5 xDrive35dが13.8km/リッターです(いずれもJC08モード値)。
![]() |
![]() |
![]() |
この記事は会員限定公開です。webCGプレミアムプラン会員に登録すると<月額550円(税込)>、続きを読むことができます。
登録初月無料! | クレジットカードで会員登録いただくと、ご契約いただいた日からその月の末日までが無料になります。いつでも解約可能です。 |
---|
- 毎月20本以上、新型車の試乗記が先取りで読める!
- 人気のさまざまな連載エッセイも、いち早く読める!
- 100車種超! 「谷口信輝の新車試乗」がぜんぶ読める!
- あの漫画家・池沢早人師の特集記事も堪能できる!
- 頭脳派レーシングドライバー山野哲也の車評が分かる!
- 『日刊!名車列伝』で世界の名車に毎日触れられる!
- 自動車メーカー関連グッズのプレゼントに応募できる!
- 話題のニューモデルのアツい走りが動画で見られる!