第74回「マツダ・デミオXD」
2014.11.07 水野和敏的視点骨格がしっかりしている
前回まではスポーティーなモデルをテストしてきましたが、今回からは一転してコンパクトハッチバックに試乗します。今回のテーマは新型「マツダ・デミオ」。マツダが“クラス概念を打ち破るコンパクト”を目指して開発した、同社渾身(こんしん)のハッチバックモデルです。
マツダの発表によれば、予約販売開始から約1カ月半(2014年9月11日から10月26日まで)で累計受注台数が1万9000台あまりに達したとのこと。同社が掲げる月間販売目標は5000台ですから、好調なスタートを切ったといえそうです。
エンジンは1.3リッターのガソリン(92ps、12.3kgm)と、1.5リッターのディーゼルターボ(105ps、25.5kgm<6AT>/22.4kgm<6MT>)の2種類が搭載されますが、今回はより注目度が高いディーゼルの6AT仕様をテストしました。グレードはベーシックな「XD」。車両価格は178万2000円です。
ちなみに、上記の約1万9000台の内訳は、ガソリン車が37%でディーゼル車が63%とのこと。初動ではディーゼル車に人気が集まっていますが、欧州における販売比率に近いことに驚きました。特にディーゼルの排出ガス規制以降、日本ではディーゼル車が敬遠されてきましたが、日本にもそのマーケットが出来つつあることはとても良いことだと思います。
私も欧州、特にドイツに滞在する時は、ディーゼル車を愛用しています。エンジン回転の低さからくるアウトバーンでの静かさや、特に超高速域での燃費の良さ、トルクの太さからくる山道での1段高いギアポジションでの走りなど、ディーゼル車の優位性を挙げたらキリがありません。願わくば、日本にもドイツなどのように、「プレミアム軽油」と「レギュラー軽油」の2種類がスタンドで用意されているといいのですが……。プレミアム軽油を給油したターボ付きディーゼルエンジンは、素晴らしいの一言に尽きます。ドイツにいるとき、いつも「日本にも素晴らしいターボ付きディーゼルとプレミアム軽油があるといいのにな!」と思っていました。
さて、早速実車を見ていきましょう。「スバル・レヴォーグ」(第59回)をテストしたときにも触れましたが、車のボディーの作り込みを素早く簡単にチェックする方法があります。それは、運転席側なら右手で前ドア、左手で後ろドア(助手席側なら反対です)を持って、交互にバンッバンッと連続的に開け閉めしてみるのです。
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