第304回:旅するクルマと旅するお酒
LAND CRUISER BEACH HOUSE in JAPAN
2015.07.23
エディターから一言
拡大 |
「ランドクルーザー」の世界観を伝える海の家が2015年7月18日から8月30日までの期間限定で、鎌倉・由比ヶ浜海水浴場にオープン。そのオープニングイベントに参加してきた。
拡大 |
拡大 |
拡大 |
五大陸を旅するクルマ、ランドクルーザー
「お客さまの生命と荷物と人類の夢(行きたいところに行って、確実に帰ってくるという移動の自由)を運ぶクルマ」「地球上で最後に残るクルマ」それがランドクルーザーである。2014年にはシリーズ世界累計販売800万台を突破。六十数年の長きにわたり、その変わらぬ開発思想と「信頼性」「耐久性」「悪路走破性」が世界中の人々から熱烈に支持されている。
そして、ランドクルーザーの別名は「旅するクルマ」。ドライバーを旅に誘い、また街中を走っていても、何となく旅する気分が味わえるクルマである。そのあたりの感覚は当サイトに昨年掲載された田村十七男さんのコラムにうまく表現されている。
「この類いのクルマは、例えば都会の走り慣れた道でも旅をしているような気分にさせてくれる。あまりに抽象的な表現だが、一度運転してもらえばわかる。高い視点と広い視野。飛ばす気にならないスペックによるゴロゴロと転がるような乗り味。相当にやぼったいインテリア。そして、実際に行く機会はなくとも荒れた大地があればむしろ飛び込みたくなるヘビーデューティーな4WD機能と、それが醸し出す安心感。あるいは本物と付き合っている充足感。そういう匂い――旅する気分を持つクルマは、今はもうない。」と田村氏は「ランドクルーザー70」を語る。
昨年、ランドクルーザー70の30周年記念モデルを新車で購入した筆者としては、手放しで共感できる、実に愛情あふれる車評である。ちなみにコラム中で紹介されている「プリウスからランドクルーザー70に買い替えた血迷った人物」というのはきっと筆者のことだと思う。正確には「プリウスPHV」からの買い替えなので、もっとクレージーだったのだが……。
大航海時代に船乗りたちが世界中に広めたお酒
そんな筆者だから、すぐにピンときた。「旅するクルマ」ランドクルーザーにぴったりのお酒は「旅するお酒」ラムなのだ。おなじ蒸留酒でもスコッチウイスキーやコニャック(ブランデー)のように洗練されているわけじゃないし、庶民的なワイルドな酒といってもバーボンやテキーラ、ウオツカとも違う。そもそもバーボンはケンタッキー州、テキーラはメキシコのハリスコ州と産地が限定されている。
ラムの定義は「サトウキビを原材料に作られた蒸留酒であること」。だから現在は世界中で作られていて、その種類は4万点以上にものぼる。日本の黒糖焼酎も多少製法が異なるが世界的に見ればラムの一種なのだそうだ。
ラムの原産地はカリブ海の西インド諸島。一般的なラムは砂糖を製造する際の副産物である廃糖蜜(モラセス)を使用して作られる。かのコロンブスが1492年、新大陸発見の後、サトウキビの苗をカリブに持ち込み、栽培に成功。当時高級品だった砂糖で大もうけしたついでに、その廃材料で製造したのがラムの源流らしい。
「ラム酒はカリブ発祥のお酒。大航海時代にカリブ諸国で誕生し、船乗りたちによって世界中に広まっていった“旅する酒”なんです。サトウキビが原料の蒸留酒という以外に、ラムの定義に細かいルールはありません。現在では世界中のあらゆる地域で、さまざまな製法でラムは作られているんです。そういう自由さ、旅感が、ランドクルーザーによく合いますね」とLAND CRUISER BEACH HOUSE in JAPANでランドクルーザーのイメージにあった世界のフードとドリンクを提供している吉祥寺のバー「SCREW DRIVER」のオーナーであり、日本ラム協会代表の海老沢忍さんは語る。
拡大 |
拡大 |
拡大 |
CLEAN ACTIVITY PROJECTもスタート
ランドクルーザーは日本でこそ、セレブ御用達の高級SUVだったり、一部のマニアに支持されるニッチなクルマであったりするが、世界的に見れば、ラムのように自由でポピュラーで、人々の日常の労働や生活に密着した家族の一員のようなクルマである。しかも、走る道や環境に合わせて、さまざまな種類のランドクルーザーが世界中を走っている。重油に限りなく近いドロドロのガソリンをドラム缶から給油して走っているランドクルーザーもいる。こうした点でもラムとの共通点は多い。
こんな抜群の相性の旅するクルマ(ランドクルーザー)と旅するお酒(ラム)の組み合わせが楽しめ、ランドクルーザーの世界観を実感できる海の家「LAND CRUISER BEACH HOUSE in JAPAN」であるが、関係者の話では、その実現にあたってはいろいろ障害も多かったらしい。例えば「クルマメーカーがアルコールを提供するなんて!」という古典的な課題をはじめ、浜辺に44日間も展示しているランドクルーザープラドが盗まれたりしないか? という切実な課題まで、課題山積だった。それをいかにしてクリアしたかここで紹介するのは割愛する。
何はともあれ、こんなすてきな空間を創り出してくれた関係者の涙ぐましい努力に敬意を払いたい。だって、海の家でお酒が飲めないなんて、興ざめもいいところだし……。「LAND CRUISER BEACH HOUSE in JAPAN」のあちこちに貼ってある「飲酒運転禁止」のビラを見ては、ニンマリ笑って、関係者の努力に感謝し、ラムで乾杯! 沈みゆく太陽を浴び、ゆっくりと時間をかけて暮れていく由比ヶ浜の夕暮れタイムを味わい、ランドクルーザーの世界観にどっぷり浸る。そんな夏の一日をぜひ体感いただきたい。
また、「LAND CRUISER BEACH HOUSE in JAPAN」ではクリーンディーゼルエンジン搭載の「ランドクルーザー プラド」の登場を記念して、「CLEAN ACTIVITY PROJECT」も始動。海の家オープン期間中、砂浜に捨てられているペットボトルやご来店いただいたお客さまの使用済みペットボトルを収集し、それを使ってシーカヤック型のオブジェを制作する。完成した作品のお披露目は8月17日のイベントにて。
さらに、このプロジェクトには特設ウェブサイトからも参加可能。参加者には抽選で「海の家限定ランクルオリジナルグッズ」ももらえるとか。ぜひ、こちらもチェックを!
LAND CRUISER BEACH HOUSE in JAPANの概要
所在地:神奈川県鎌倉市由比ヶ浜海岸
アクセス:江ノ電和田塚駅・由比ヶ浜駅・長谷駅から徒歩5分
開催期間:2015年7月18日(土)〜8月30日(日)
営業時間:平日 9:00〜20:30(閉店22:00)
土日祝 8:00〜20:30(閉店22:00)
主なメニュー:ワンタン600円/ドライフルーツ盛り合わせ600円/サルサチップス500円/モヒートフリー600円/ベトナムカフェ・オ・レ500円など
ウェブサイト:https://toyota.jp/sp/landcruiser/event/beachhouse.html
(文と写真=宮崎秀敏<株式会社ネクスト・ワン>)
拡大 |
拡大 |
拡大 |
拡大 |
拡大 |
拡大 |

宮崎 秀敏
-
第875回:キモは氷上性能! ダンロップの新しいスタッドレスタイヤ「ウインターマックス アイスプロ」を試す 2026.7.1 違いは氷の上で表れる! ダンロップの新しいスタッドレスタイヤ「WINTER MAXX ICE-Pro(ウインターマックス アイスプロ)」に、冬の北海道で試乗。氷上性能を徹底的に追求したという新製品の、パフォーマンスの一端に触れた。
-
第874回:自動運転からワイパーまで! 自動車を支えるメガサプライヤー ボッシュのあくなき挑戦 2026.6.27 世界屈指のメガサプライヤー、ボッシュが開発中の新技術を披露! 市街地での高度な運転支援技術に、日本の方言にも対応した対話型AI、サーキット走行のノウハウを教えてくれるコーチング機能等々……興味深いその中身をリポートする。
-
第873回:ウエット路面に強み ミシュランの新タイヤ「パイロットスポーツ5エナジー」と「プライマシー5エナジー」を試す 2026.6.19 2026年1月29日に導入が発表されたミシュランの新製品「パイロットスポーツ5エナジー」と「プライマシー5エナジー」。これまでの特徴に加え、低燃費性能や耐摩耗性、ウエットグリップ性能のアップをうたう両モデルの走りを、クローズドコースで確かめた。
-
第872回:「フォレスター」がJNCAPで最高評価を獲得! “安全”に対するスバルの不断の取り組みに迫る 2026.6.6 相対速度100km/hの衝突後でも、普通にドアが開く!? 人気のSUV「スバル・フォレスター」が、日本の自動車アセスメントで最高評価を獲得した。安全なクルマづくりを第一とするスバルの取り組みを、群馬製作所で行われた衝突試験デモの様子とともにリポートする。
-
第871回:今年もグリーンヘルは熱かった! ニュルブルクリンク24時間レース観戦記 2026.5.27 “世界一過酷な草レース”として知られ、今年も波乱が巻き起こったニュルブルクリンク24時間レース。F1王者のフェルスタッペンも参戦するとあって、大いに盛り上がったその様子を、世界を飛び回るモータースポーツカメラマンが臨場感満点でリポートする。
-
NEW
第340回:一にエンジン、二にカッコ
2026.7.20カーマニア人間国宝への道清水草一の話題の連載。マツダ渾身(こんしん)のラージ商品群を応援するカーマニアのひとりとして、「CX-60」と「CX-80」の動向は常に気になっている。3列シートSUV、CX-80の最新モデルにあらためて試乗して感じたこととは? -
NEW
日産は“再挑戦”でホンダは“終了” 新型「エルグランド」発売に見る、プレミアムミニバンの今
2026.7.20デイリーコラムトヨタが圧倒的なシェアを占める上級ミニバンの世界において、新型「エルグランド」で復権をねらう日産。しかし、なぜフルモデルチェンジは16年ぶりになったのか? ホンダはどうするのか? この市場の今を考察する。 -
NEW
ホンダ・インサイト(FWD)【試乗記】
2026.7.20試乗記3000台の限定で販売される新型「インサイト」は、クロスオーバー風のフォルムと、これまでのホンダ車にはなかった内外装のデザインテイストが新鮮だ。中国で生産され、日本独自の名前が与えられた新型電気自動車の走りと仕上がりを、ロングドライブで確かめた。 -
ポルシェ911カレラT(後編)
2026.7.19ミスター・スバル 辰己英治の目利きスバルとSTIでクルマの走りを鍛え、モータースポーツにも積極的に取り組んできた辰己英治さん。彼の目に、“スポーツカーの水準器”こと「ポルシェ911」はどのように映ったのだろう? 走りの楽しさを追求した「カレラT」グレードに乗っての印象を聞いた。 -
ホンダCB750ホーネット(6MT)【レビュー】
2026.7.18試乗記ホンダのスポーツネイキッド「CB750ホーネット」が、話題の「E-Clutch」を獲得。ライディングの幅を広げる自動クラッチシステムは、パンチの利いた2気筒のストリートファイターにどんな走りをもたらすのか? その仕上がりを確かめた。 -
人気沸騰「ランクル“FJ”」を手にするもうひとつの方法
2026.7.17サブスク「KINTO」で「ランドクルーザー“FJ”」に乗る<AD>2026年5月に発売されるやオーダーが集中し、受注停止となってしまった「ランドクルーザー“FJ”」。しかし、あきらめるのはまだ早い。“FJ”とのカーライフを実現できる、トヨタの新車サブスクリプションサービス「KINTO」という手段があるのだ。





























