第316回:自動運転の時代はすぐそこに!
――トヨタの最先端運転支援システム体験記
2015.10.13
エディターから一言
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通信型の運転支援システムITS Connectが搭載された市販車や、自動運転の実験車両に一般道で試乗。トヨタが急ピッチで開発を進める、運転支援システムの“いま”をリポートする。
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あと15年で、クルマは自動運転に!?
今年の夏は大作映画のリブートブームで、『ターミネーター』も久しぶりに復活した。1984年の第1作に出演してスターになったアーノルド・シュワルツェネッガーが、67歳で再び殺人アンドロイドの「T-800」を演じている。人工知能(AI)のスカイネットが開発した人類抹殺マシンで、学習能力を持つ高性能コンピューターを搭載する。
第1作の時は絵空事でしかなかったが、今やAIは実現可能な課題だ。映画では2017年に人類が危機に陥ることになっていたが、そこまで早くなくても2045年にターニングポイントが訪れるという説が、まことしやかに流布されている。ありがたいことに、今のところAIは人類の味方である。最も身近なのはクルマに搭載されるシステムだ。アクセル、ブレーキ、ステアリングホイールは人間が操作するものだという常識はすでに崩れつつある。行く手にあるのは、完全自動運転だ。
運転の自動化をすすめるには、クルマ自体の高度化とともにインフラを充実させる必要がある。このほどトヨタが開催した安全技術説明会では、その両方の最新技術に触れることができた。新型「クラウン」に初搭載された通信型運転支援システムの「ITS Connect」と、開発中の自動運転実験車である。後者は、オリンピックが開催される2020年の実用化が想定されている。
ITSはIntelligent Transport Systemsの略で、高度道路交通システムのことだ。関係省庁や自動車関連企業が連携して開発を進めており、交通事故を減少させることを目指す。2014年の交通事故による死亡者数は約4100人だったが、政府は2018年に2500人まで減らすことを目標にしている。
スバルの「アイサイト」がヒットしたことがきっかけとなり、運転支援システムの普及が進んだ。軽自動車にも自動ブレーキが必須となりつつある。トヨタ車では、4月にマイナーチェンジされた「カローラ」から「Toyota Safety Sense C」が採用された。「プリクラッシュセーフティ(PCS)」「レーンディパーチャーアラート(LDA)」「オートマチックハイビーム(AHB)」をセットにしたもので、8月からは「歩行者PCS」と「レーダークルーズコントロール」を加えた「Toyota Safety Sense P」も設定されている。
自律型の予防安全技術は確実にドライバーの負担を減らしたが、事故減少のためにはそれだけでは十分とはいえない。クルマに搭載されたセンサーにも限界はあって、見えない場所のクルマや人は感知できないからだ。ITS Connectはクルマに通信装置を装備し、車車間・路車間通信を使って協調型の安全システムを構築する。ITS専用周波数として与えられるのは760MHzで、かつてアナログテレビ放送で使われていたプラチナバンドだ。
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