東京モーターショー2015

マツダRX-VISION:この出会いはもはや運命!

2015.10.29 自動車ニュース 藤島 知子
「マツダRX-VISION」
「マツダRX-VISION」 拡大

マツダRX-VISION:この出会いはもはや運命!

かつて「マツダRX-7」を所有していたことから、今回最も気になっていたマツダのコンセプトモデル「RX-VISION」。実車を見て、美しいそのたたずまいに、一瞬にして心を奪われました。このクルマは、是非会場で見ていただきたい!

■どこまでもピュアでいてほしい

低炭素社会を実現する上では、電動化を進める環境車も必要だが、かつて心をアツくさせてくれたスポーツカーを渇望しているファンも多い。
「トヨタ86」や「ホンダS660」に「マツダ・ロードスター」など、持て余さないパワーをもつクルマも悪くないが、かつての「トヨタ・スープラ」とか「RX-7」といった、ひとクラス上のスポーツカーがつかめる夢として輝いた黄金期は再来しないのか……? 
そこに夢を諦め切れずに姿を現してきたのが、次世代ロータリーを搭載するマツダのコンセプトカーRX-VISIONなのだ。

実際に目にしたその姿は、止まっていても生命感を漂わせる美しき野獣そのもの。鍛えあげた筋肉が宿る肉体のように温かみを感じさせ、わずかに毒をにおわすあたりに引きつけられる。
キャビンを後方に引いたロングノーズ、地に這(は)うようにワイドに構えたスタンスは迫力に満ちたもので、まるで芸術品のような美しいたたずまいにため息がでそうになる。

それにしても、出会った直後に忘れられないクルマに出会えたのはどれくらいぶりだろう。「もはや運命か?」と思わせるほどの吸引力を備えたRX-VISION。市販化は未定だというが、マツダRX-7の事実上の後継車を思わせるピュアスポーツカーの登場を、首を長くして待ち望む一方で、もし本当に登場するのならば、デザインを優先させるだけでなく、どこまでもピュアで研ぎ澄まされた中身を備えていてほしい。名は体を表し、魂は内から外ににじみ出るものなのだから。

(文=藤島知子/写真=峰 昌宏)

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