ポルシェ911カレラS(後編)

2016.04.07 谷口信輝の新車試乗 「911」のターボ化は是か非か? レーシングドライバーの谷口信輝はこう見る。

ターボ化されて断然乗りやすくなった

ポルシェ初のターボエンジン搭載モデルである「911ターボ」が発表されたのは1974年のこと。これはスポーツカーメーカーとしては異例に早いタイミングで、以来、ポルシェは911のフラッグシップモデルとして“ターボ”を綿々とラインナップしてきた。いっぽうで、911ターボ以外のモデルにはこれまた連綿と自然吸気エンジンを採用してきたのも紛れもない事実。そんなポルシェが、「カレラ/カレラ4」と「カレラS/カレラ4S」の“911カレラ系”にもついにターボエンジンを投入したのは2015年後半のこと。その第一印象はいかなるものだったのか? 911カレラSを操った直後の谷口信輝に語ってもらった。

「例えばクルマの剛性感とかコーナリングの印象とか、そういう基本的なフィーリングはこれまでの911と大きくは変わっていないと思います。でも、エンジンははっきりと違いますね。いままで911に積まれていた自然吸気エンジンは、やっぱり回転を上げてパワーを出す感じだった。だから、回せば回すほど気持ちよくなっていくけれど、本当の速さを一般公道で引き出すのは簡単じゃなくて、突き詰めたことをいえば、やっぱりサーキットを走ることでしかポルシェの神髄って体験できなかったような気がします」

しかし、ターボエンジンを積むタイプ991 IIの911カレラSは違っていたようだ。「いかにもターボらしく、ブーストでぐいぐいトルクを出している。回転数でいうと、2500rpmでブーストは効き始めていて、3000rpmではもうフルブーストって感じ。だから、そんなにギアチェンジしなくても元気に走ってくれるので、新型のほうが断然乗りやすいですね」

ただし、ターボを装着した恩恵で中低速域のトルクはぐんと分厚くなったものの、ターボエンジンに付きもののネガはあまり感じられなかったようだ。「たしかにトップエンドのフィーリングは、これまでとは微妙に違うかもしれないけれど、レブリミッターまではちゃんと加速する。もっとも、僕たちレーシングドライバーは、タコメーターとか見なくても、この辺がピークトルクだと感じたらすぐにシフトアップしちゃうので、レブリミッターまで使う機会はあんまりないんです。それでも上まで引っ張ったときに“へこたれる”ような印象は一切ありませんでしたね」

 

 
ポルシェ911カレラS(後編)の画像 拡大
 
ポルシェ911カレラS(後編)の画像 拡大
 
ポルシェ911カレラS(後編)の画像 拡大
ポルシェ911カレラS
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4499×1810×1295mm/ホイールベース:2450mm/車重:1450kg(DIN)/駆動方式:RR/エンジン:3リッター水平対向6 DOHC 24バルブ ツインターボ/トランスミッション:7AT/最高出力:420ps(309kW)/6500rpm/最大トルク:51.0kgm(500Nm)/1700-5000rpm/タイヤ:(前)245/35ZR20 (後)305/30ZR20/車両本体価格:1584万1000円
ポルシェ911カレラS
	ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4499×1810×1295mm/ホイールベース:2450mm/車重:1450kg(DIN)/駆動方式:RR/エンジン:3リッター水平対向6 DOHC 24バルブ ツインターボ/トランスミッション:7AT/最高出力:420ps(309kW)/6500rpm/最大トルク:51.0kgm(500Nm)/1700-5000rpm/タイヤ:(前)245/35ZR20 (後)305/30ZR20/車両本体価格:1584万1000円 拡大
あなたにおすすめの記事
関連記事
  • ポルシェ911カレラ(RR/8AT)【試乗記】 2020.5.12 試乗記 高性能スポーツカー「ポルシェ911」シリーズの中で最もベーシックな「911カレラ」に試乗。その走りは、先行発売された上位モデル「911カレラS」とどう違うのか? ワインディングロードで確かめた。
  • マイナーチェンジした「メルセデス・ベンツEクラス」日本上陸 2020.9.10 自動車ニュース マイナーチェンジが施された最新型「メルセデス・ベンツEクラス/Eクラス ステーションワゴン/Eクラス オールテレイン」が上陸。2020年9月10日、予約注文の受け付けが開始された。デリバリーは、同年9月から順次行われる。
  • ポルシェ718スパイダー(MR/6MT)【試乗記】 2020.9.6 試乗記 ポルシェのミドシップオープン「718ボクスター」に伝統の「スパイダー」が帰ってきた。新型のハイライトは、復活した自然吸気水平対向6気筒エンジンと締め上げられたシャシー。その仕上がりを確認すべく、ワインディングロードに連れ出した。
  • カンナム・スパイダーRTリミテッド(MR/6AT)【レビュー】 2020.9.2 試乗記 カナダのレクリエーショナルビークルメーカー、BRPが手がける三輪クルーザーが「カンナム・スパイダー」だ。四輪とも二輪とも違うこのモデルには、どのような“走る楽しさ”が宿っているのか? フルモデルチェンジを受けた最新の「スパイダーRT」で確かめた。
  • ホンダが新型「CBR600RR」を発表 レース技術をつぎ込んだ600cc級のスーパースポーツ 2020.8.21 自動車ニュース ホンダが大型二輪モデルの新型「CBR600RR」を発表。モータースポーツの技術をつぎ込んだ600cc級のスーパースポーツモデルで、レース由来のパフォーマンスを日常においても楽しめることを重視した、「ジャストサイズのスーパースポーツモデル」となっている。
ホームへ戻る