アウディA4 2.0 TFSIクワトロ スポーツ(前編)
2016.04.28 谷口信輝の新車試乗 SUPER GTやD1グランプリなど、数々のモータースポーツシーンで活躍中のレーシングドライバー・谷口信輝が、歯に衣を着せず、本音でクルマを語り尽くす! 今回の試乗車は「アウディA4 2.0 TFSIクワトロ スポーツ」。全方位的に進化したアウディのミドルクラスセダンのハンドルを握り、その魅力を考えた。速さと馬力は関係ない!
「めちゃくちゃいい」 アウディA4 2.0 TFSIクワトロ スポーツの印象を語るのに、谷口信輝はこの言葉をなんと6回も使った。普段は冷静で分析的な傾向の強い谷口にしてはとても珍しいことだ。
試乗を終えた直後に「もう、あのね、なにこれってくらい、めちゃくちゃいい。ぶっちぎりでいいですよ」と興奮気味に語り始めた谷口をなだめすかし、いつものように分析的に解説してほしいと願い出ると、ひと呼吸置いてからこう語り始めた。「エンジンの最高出力は252psでしょ。だから、スポーツカーとかと比べたら、数字自体はさほどでもないんですよ。でもね、サーキットは別にして、ふつうに街中やワインディングロードで乗るなら、馬力なんてそれほどなくても十分速く走れるってことを、このクルマは証明しているような気がするんです」
いったい、それはどういうことなのか? 「まず、普段よく使う常用回転域のピックアップがすごくいい。それにトルクバンドも広い。あと、ギアのつながりとかもいいから、パワー自体はそこそこでもさーっと素早く加速していくし、おかげで知らず知らずのうちにスピードが出ていたりする」
そういうアウディ独特の加速感には、デュアルクラッチ式ギアボックスのSトロニックが大きく貢献していると谷口は解説する。「ぐーって加速したあとでシフトアップしても、エンジン回転数のドロップが小さい。つまりクロスミッションみたいに、シフトアップしてもエンジン回転数がトルクバンドのなかに収まっているので、待たされることなく、ポンポンと加速していく。そういうクルマ全体のまとまりのよさが『速く走るのに馬力なんか関係ない!』というメッセージにつながっているような気がするんです」
アウディのドライブトレインといえば忘れられないのがフルタイム4WD機構のクワトロである。これについて谷口はどう感じたのだろうか? 「なにも嫌なところがないし、ドライビングの邪魔はいっさいしていない。ドライビングを補助してくれるだけ。よく、フルタイム4WDは初期アンダーが気になるっていう人がいるみたいだけど、僕はみじんも感じなかった。ひょっとすると、僕の攻め方がまだ足りないのかもしれないけれど、めちゃくちゃいい。運転していて『オレ、運転うまくなっちゃった』って思うくらい、このクルマにほれちゃいますね」
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