第447回:EVのような万年筆とアーミーナイフのようなボールペン
2016.04.29 マッキナ あらモーダ!悲しみのトンボ“標準型”鉛筆
今回はクルマからちょっと離れて、取材の現場では欠かせない、筆記具の話をしよう。
小学1年生になったとき、鉛筆をそろえてもらった。黄色い箱に入った、トンボ鉛筆製の、まさに標準タイプである。いま見ると、パッケージに記されたTombowの文字とともにトラッドな雰囲気が漂うが、当時はまったくもって惨めな気持ちだった。
同級生の多くが持っていたのは、同じトンボでも「MONO」だったり、三菱の「Uni」といったハイグレード仕様で、中にはそれに“お名入れ”したものを持っているクラスメートまでいたからだ。
「そういうのが欲しい」と言っても、ボクの親は「これ(トンボ標準型)でいいのだ」とバカボンのパパのようなセリフを繰り返すばかりだった。
それでも、ボクが欲しかったMONOのおまけ商品である、「ザ・ドリフターズ」のキャラクター人形「首チョンパ」が数本あったのは、きっとふびんに思った親が文房具店とネゴシエートして、MONOを購入することなくもらってきてくれたのだろう。

大矢 アキオ
コラムニスト/イタリア文化コメンテーター。音大でヴァイオリンを専攻、大学院で芸術学を修める。1996年からシエナ在住。日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして語学テキストやデザイン誌等に執筆活動を展開。19年にわたるNHK『ラジオ深夜便』リポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも怪気炎をあげている。『Hotするイタリア』、『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(光人社)、『メトロとトランでパリめぐり】(コスミック出版)など著書・訳書多数。YouTube『大矢アキオのイタリアチャンネル』ではイタリアならではの面白ご当地産品を紹介中。
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