800psの「フェラーリ812スーパーファスト」が日本上陸

2017.05.23 自動車ニュース
「フェラーリ812スーパーファスト」
「フェラーリ812スーパーファスト」拡大

フェラーリ・ジャパンは2017年5月23日、新たなフラッグシップモデル「812スーパーファスト」を日本国内で初披露した。

大胆にキックアップしたドアパネルの造形が目を引く。
大胆にキックアップしたドアパネルの造形が目を引く。拡大
ホイールは前後とも20インチ。「F12tdf」と同サイズのタイヤが組み合わされる。
ホイールは前後とも20インチ。「F12tdf」と同サイズのタイヤが組み合わされる。拡大
運転席まわりの様子。トランスミッションは7段ATのみとなる。
運転席まわりの様子。トランスミッションは7段ATのみとなる。拡大

史上最もパワフルな一台

今年のジュネーブモーターショーで初公開された、フェラーリの新たなフラッグシップである812スーパーファスト。これによって“先代”となった「F12ベルリネッタ」のデビューは2012年の同じジュネーブモーターショーだったから、ちょうど5年で世代交代を果たしたことになる。

1947年にリリースされた、1.5リッターV12搭載の「125S」に始まり、今年創設70周年を迎えるフェラーリと共に歩んできたV12エンジンの歴史に、新たな一歩を刻むモデルという812スーパーファスト。車名は最高出力800ps発生するV12エンジンに由来しており、もはやV12搭載の新型がデビューする際の決まり文句となっているが、フェラーリ史上最もパワフルかつ最速のロードゴーイングカー(ミドエンジンおよび限定車を除く)とうたわれる。

ボディーのデザインは、近年のフェラーリ各車と同様、長年フェラーリのスタイリングを手がけたピニンファリーナではなく社内のスタイリングセンターが担当。基本的なプロポーションはF12から受け継いでいるが、リアスポイラー後端が30mm高くなったハイテール、より彫刻的なサイドビューなどによって、一段とアグレッシブな印象を受ける。

2720mmのホイールベースはF12ベルリネッタと同じ。全長×全幅×全高=4657×1971×1276mmというスリーサイズはわずかに大きいものだが、1525kgの乾燥重量はF12ベルリネッタと変わらない。

フロントセクションにアクティブフラップ、側面後方にダウンフォースを生み出すエアロダイナミックバイパスを設けるなど、空力性能は大幅に向上した。なお、ボディーカラーはフェラーリの70周年を記念した特別色「ロッソ・セッタンタ=70周年レッド)が用意される。

6.5リッターV12エンジンは、最高出力800psを発生。最大値の80%にあたるトルクを、3500rpmで生み出す。


	6.5リッターV12エンジンは、最高出力800psを発生。最大値の80%にあたるトルクを、3500rpmで生み出す。
	拡大
「812スーパーファスト」の0-100km/h加速タイムは、2.9秒と公表される。
「812スーパーファスト」の0-100km/h加速タイムは、2.9秒と公表される。拡大
「812スーパーファスト」のシート。乗車定員は2人である。
「812スーパーファスト」のシート。乗車定員は2人である。拡大
水平基調のダッシュボードが与えられたインテリア。スペシャルモデル「ラ フェラーリ」と共通のイメージでデザインしたとアピールされる。
水平基調のダッシュボードが与えられたインテリア。スペシャルモデル「ラ フェラーリ」と共通のイメージでデザインしたとアピールされる。拡大
リアのディフューザーには、ドラッグを低減させる3つの可動式フラップが備わる。
リアのディフューザーには、ドラッグを低減させる3つの可動式フラップが備わる。拡大

ハイテク装備も先鋭化

フロントミドに積まれる自然吸気の65度V12 DOHCエンジンは、排気量をF12ベルリネッタの6.2リッターから6.5リッターに拡大。350バールの噴射圧を実現した直噴システムや可変インテークシステムを採用し、圧縮比は13.64に高められ、最高出力800ps(588kW)/8000rpm、最大トルク718Nm(73.2kgm)/7000rpmという、フェラーリのロードカー用自然吸気ユニットとしては過去最高の数値を誇る。加えて最大トルクの80%を3500rpmから発生するため、低回転域における素早いピックアップと良好なドライバビリティーを実現。パワーカーブは8500rpmまでリニアに上昇し、無限に感じられるほどのパワーと加速を味わうことができるという。

1964年デビューの「275GTB」以来のフロントエンジン・ベルリネッタの伝統で、トランスアクスル方式を採用、後車軸の直前に置かれるギアボックスは7段のF1デュアルクラッチ・トランスミッション。パワーの増大と高回転化に合わせて、ギア比はすべてのギアにおいて平均6%ほどショートレシオとなり、ピックアップを損なうことなく加速性能を向上。変速に要する時間も30%短縮された。

シャシー関係では、フェラーリ初となる電動パワーステアリング(EPS)を導入。このEPSをサイドスリップコントロール(SSC)の最新バージョン「5.0」を含む、すべての車体電子制御システムと統合することで、より高次元のハンドリングとロードホールディングを実現した。また、「F12tdf」で初採用されたシステムを進化させた、後輪操舵機構の「バーチャルショートホイールベース2.0システム(PCV)」を搭載。こちらも俊敏なハンドリングに貢献している。

こうした数々の新機軸が導入された812スーパーファストのパフォーマンスは、最高速度340km/h以上、0-100km/h加速2.9秒と公表される。F12ベルリネッタと比べた場合、最高速は同じだが、0-100km加速タイムは0.2秒短縮された。いっぽう燃費は、欧州複合サイクルで14.9リッター/100km(約6.7km/リッター)で、F12ベルリネッタの15.0リッター/100km(約6.6km/リッター)よりもわずかに向上している。

価格は3910万円。受注はすでに始まっており、2017年内にはデリバリーが開始される見込み。

(文=沼田 亨)

→フェラーリ812スーパーファストのフォトギャラリーはこちら

関連キーワード:
812スーパーファスト, フェラーリ, 自動車ニュース

フェラーリ 812スーパーファスト の中古車
あなたにおすすめの記事
関連記事
  • フェラーリ296GTB 2021.10.14 画像・写真 2021年6月に本国で発表されたフェラーリの新型V6ミドシッププラグインハイブリッドスポーツ「296GTB」が日本に上陸。跳ね馬のエンブレムを掲げた初の6気筒ロードモデルとなる296GTBのディテールを、写真で紹介する。
  • フェラーリ・ローマ(FR/8AT)【試乗記】 2020.11.18 試乗記 近年のフェラーリとは大きくイメージの異なる、エレガントで女性的なデザインをまとう新型4シーター「ローマ」。果たして、どんな走りが味わえるのか? 紅葉まっさかりの日本の道で、美しき跳ね馬にむちを入れた。
  • ホンダNSXタイプS(4WD/9AT)【試乗記】 2021.10.8 試乗記 ハイブリッドスーパースポーツ「ホンダNSX」の生産終了に合わせて登場した、高性能バージョン「NSXタイプS」。その洗練された走りは、たゆまぬ開発の到達点として納得できるだけの、完成度の高さをみせてくれた。
  • シボレー・コルベット コンバーチブル(MR/8AT)【試乗記】 2021.9.18 試乗記 ミドシップ化によって高い運動性能を獲得した新型「シボレー・コルベット」。その実力は、電動ハードトップを備えた「コンバーチブル」でも変わらない。とくに峠道では、オープンエアの心地よさに加え、C8の底知れないポテンシャルも感じることとなった。
  • メルセデス・マイバッハGLS600 4MATIC(4WD/9AT)【試乗記】 2021.9.14 試乗記 「メルセデス・マイバッハGLS600 4MATIC」は、全長5mを超えるボディーに4座のみを備えたぜいたく極まりないSUVである。ベース車から3座を取り払い、ありとあらゆる手当を施すことで実現した、マイバッハならではのラグジュアリーとはどんな世界なのだろうか。
ホームへ戻る