シボレー・カマロ コンバーチブル(FR/6AT)【試乗記】
アメリカンヒーロー 2011.09.19 試乗記 シボレー・カマロ コンバーチブル(FR/6AT)……505万3000円
シボレーブランドのアイコンカー「カマロ」にオープンモデル誕生。クール、ファン、フリーダムを掲げる、最新アメリカンスポーツの走りを試した。
クローズ時のスタイリングがイイ
別にまわりに迷惑をかけるような運転をしているわけじゃない。自分で言うのもなんだが、わが「カマロ コンバーチブル」は西へ向かう東名高速の車列でぴたりと歩調を合わせ、これでもできるかぎり存在感を消して走っているつもりなのだ。なのに前を走っているクルマは、「ドゾッ!」と言わんばかりに、さっとどいてしまう。これじゃあ、まるでサメが魚の群れの中に突っ込んでいくみたいじゃないか!? この“コワモテカー”が発するオーラは、スーパーカー並みに強烈らしい。
クーペボディの「カマロ」には6.2リッターのV8と3.6リッターのV6があるが、今年の7月に発売されたコンバーチブルで選べるのはV6のみ。499万円という価格は、V6クーペ(430万円)とV8クーペ(535万円)の真ん中に位置している。この価格、安めなのか、高めなのか判断するのは簡単ではないけれども、ライバル「フォード・マスタング」の「V6コンバーチブル スポーツアピアランス」(6月に発売された限定車)が505万円だったことを考えると、アメ車のV6オープンは500万円前後が相場らしい。比べても仕方ないが、ドイツ車よりはかなり安めだ。
オープンカーのウンチクじみたことを言えば、“Convertible”とは文字づらから判断すれば“to be coverted”、すなわち「ボディ形態を変えることが可能なクルマ」という意味である。つまりオープン状態が格好いいだけではダメで、クローズ時(むしろこちらが基本形と考えるべきだろう)のスタイリングにもこだわるべきである。
その点、新型はイイ線いっている。すっきりとしたオープン時のシルエットと、端正で軽快感のあるバランスの良いノッチバックスタイルを両立させている。クーペと同様に、どこか先代カマロをほうふつとさせる味わいもある。
それではいざ、ソフトトップを開け放ってみることにしよう。