【東京モーターショー2017】トヨタ車体が新しい商用車と超小型モビリティーを提案
2017.10.13 自動車ニュース![]() |
トヨタグループでミニバンやSUV、商用車などの開発・製造を手がけるトヨタ車体は2017年10月12日、第45回東京モーターショー(開催期間:2017年10月25日~11月5日)の出展概要を発表した。
今回、トヨタ車体は「Focus Your Life Style」をテーマにブースを構成。以下の2車種のコンセプトモデルを世界初公開するとしている。
【LCVコンセプト】
コンパクト・フレキシブル・マルチユースをキーワードに企画されたコンセプトモデル。「LCV」とは「Light Commercial Vehicle」の意味で、商用車に求められる耐久性や経済性、積載性だけでなく、「乗る人や働く人に“やさしい”」という要素も考慮したマルチバンとなっている。今回のショーでは、以下の3つの仕様が出展される。
●LCV D-カーゴ コンセプト
小口配送ビジネスの拡大を見据えた小型のデリバリーバンで、増加する女性配達スタッフにも配慮したモデルとされている。具体的には、助手席側の前後スライドドアと低床フラットフロアにより、荷物の積み下ろしがしやすい大開口の間口を実現。リアには、狭い駐車スペースでも開閉しやすい上下2分割式バックドアを採用している。また、状況に応じて助手席も積載スペースとすることが可能で、長尺物の積も積みことができる。
運転席は視界の良さが特徴で、ステアリング中央部には配達に必要な情報を提供する脱着式のタブレット端末を装備。助手席側から運転席へのウオークスルーが可能となっており、配達作業を助手席側で完結させることができる。
●LCVビジネスラウンジ コンセプト(内装のみ展示)
ビジネス専用ハイヤーのコンセプトモデル。ハイルーフボディーならではの、室内での着替えも可能な広々とした車内空間が特徴。リアキャビンの座席数は2座のみで、シートには最上級のリラックスを提供するコンフォータブルモードも備わる。
使い勝手についても考慮されており、室内にはスーツケースや着替えといった必要なアイテムを取り出すことができるサイドアクセスラゲッジを採用。テレビ会議などに使える大型ディスプレイや、プライバシーを守る瞬間調光ウィンドウ、スライドテーブルなどを装備している。
●LCVアスレチックツアラー コンセプト(内装のみ展示)
車いすアスリートが、ひとりで楽に競技用具を積み込み、乗車し、快適に運転できるよう設計されたトランスポーター。
車体には床下格納ワイドスロープと車高ダウン機能が備わっており、緩やかなスロープ角度により、車いすに乗ったまま楽に乗降することが可能。ステアリングを前後に動かせるステアリングテレスコピック機構と、シートが上下に可動するシートクッションリフターにより、車いすと運転席間のスムーズな移乗も実現している。
また、車いす競技車両は分解せずにそのまま搭載が可能。車内にはスライドトレイやスペアホイールの収納スペース、工具類を収める脱着式ツールボックスなども設けられている。
【ワンダーカプセルコンセプト】
カーシェアリングやライドシェアリングでの利用も想定した、2人乗りの超小型モビリティー。フロントに突き出たラゲッジスペースと直立したフロントスクリーン「パノラミック・ビュー・スクリーン」が大きな特徴で、居住空間とラゲッジスペースへ同時にアクセスできる「イージー・アクセス・ドア」により、乗り降りのしやすさと使い勝手の良さを両立しているという。
また、パノラミック・ビュー・スクリーンには車両情報や観光施設情報などの表示が可能。クルマが、乗る人に合わせて自動でステアリングやペダルの位置を調整する「オート・アジャスト・ポジション」により、初めて乗る人でも適切な運転姿勢を取ることができる。
(webCG)

webCG 編集部
1962年創刊の自動車専門誌『CAR GRAPHIC』のインターネットサイトとして、1998年6月にオープンした『webCG』。ニューモデル情報はもちろん、プロフェッショナルによる試乗記やクルマにまつわる読み物など、クルマ好きに向けて日々情報を発信中です。
-
WHILL:パーソナルモビリティーの近未来を体感してほしい 2017.10.27 東京モーターショーに集うのはクルマやバイクだけではない。パーソナルモビリティーの生産・販売を手がけるWHILL(ウィル/本社:横浜市鶴見区)が提案するのは、AIとパーソナルモビリティーの融合。森口将之は、この分野の近未来に注目している。
-
ホンダ・スポーツEVコンセプト:意外と量産されそうな予感が…… 2017.10.27 いやいや、これは絶対に量産化されない……。モータージャーナリストの鈴木ケンイチは、「ホンダ・スポーツEVコンセプト」を見たとき、まずはそう思ったそうだ。でも、じっと見ているうちに、これこそイチオシじゃないかと直感したのだった!
-
トヨタ・ヴィッツGRMN:その走りに期待せよ! 2017.10.27 見て楽しむのがモーターショー。とはいえ、クルマはやはり乗って楽しむものである。最初から「これは、売らないナ」と、ピンとくるようでは興ざめだ。そこでコレ。フリーライター鈴木真人のイチ押しは「トヨタ・ヴィッツGRMN」である。
-
ダイハツDNコンパーノ:不思議な魅力を持っている 2017.10.27 東京モーターショー2017に、ダイハツは5種類のコンセプトモデルを出展した。そのうちの一台、往年の車名を冠する「DNコンパーノ」に強く引かれるのはなぜなのか。ヒストリックカーにも詳しい自動車ライター、沼田 亨が語る。
関連記事
-
NEW
MINIジョンクーパーワークス コンバーチブル(前編)
2025.10.19思考するドライバー 山野哲也の“目”レーシングドライバー山野哲也が「MINIジョンクーパーワークス コンバーチブル」に試乗。小さなボディーにハイパワーエンジンを押し込み、オープンエアドライブも可能というクルマ好きのツボを押さえたぜいたくなモデルだ。箱根の山道での印象を聞いた。 -
スズキ・エブリイJリミテッド(MR/CVT)【試乗記】
2025.10.18試乗記「スズキ・エブリイ」にアウトドアテイストをグッと高めた特別仕様車「Jリミテッド」が登場。ボディーカラーとデカールで“フツーの軽バン”ではないことは伝わると思うが、果たしてその内部はどうなっているのだろうか。400km余りをドライブした印象をお届けする。 -
ホンダN-ONE e:L(FWD)【試乗記】
2025.10.17試乗記「N-VAN e:」に続き登場したホンダのフル電動軽自動車「N-ONE e:」。ガソリン車の「N-ONE」をベースにしつつも電気自動車ならではのクリーンなイメージを強調した内外装や、ライバルをしのぐ295kmの一充電走行距離が特徴だ。その走りやいかに。 -
スバルのBEV戦略を大解剖! 4台の次世代モデルの全容と日本導入予定を解説する
2025.10.17デイリーコラム改良型「ソルテラ」に新型車「トレイルシーカー」と、ジャパンモビリティショーに2台の電気自動車(BEV)を出展すると発表したスバル。しかし、彼らの次世代BEVはこれだけではない。4台を数える将来のラインナップと、日本導入予定モデルの概要を解説する。 -
アウディQ5 TDIクワトロ150kWアドバンスト(4WD/7AT)【試乗記】
2025.10.16試乗記今やアウディの基幹車種の一台となっているミドルサイズSUV「Q5」が、新型にフルモデルチェンジ。新たな車台と新たなハイブリッドシステムを得た3代目は、過去のモデルからいかなる進化を遂げているのか? 4WDのディーゼルエンジン搭載車で確かめた。 -
第932回:参加者9000人! レトロ自転車イベントが教えてくれるもの
2025.10.16マッキナ あらモーダ!イタリア・シエナで9000人もの愛好家が集うレトロ自転車の走行会「Eroica(エロイカ)」が開催された。未舗装路も走るこの過酷なイベントが、人々を引きつけてやまない理由とは? 最新のモデルにはないレトロな自転車の魅力とは? 大矢アキオがリポートする。