ルノー・メガーヌGT(FF/7AT)
適度にハイカロリー 2017.12.29 試乗記 4代目となる「ルノー・メガーヌ」に試乗。シャシーや4輪操舵機構「4コントロール」のチューニングをルノーのモータースポーツ部門が手がけた新型は、ワインディングロードでこそ本領を発揮する、優れたハンドリングマシンに仕上がっていた。走りだす前からネタが満載!
リモコンキーを携えてクルマに近づくと、畳まれていたドアミラーがまず起きる。ドアレバーを引けば、すでに開錠されている。朝早く、薄暗がりのガレージに下りたときは、LEDのリアライトがついていた。アレッ、消し忘れたか!? と思ったら、そういうウエルカム機能も入っていた。これまでルノーはこの手のことに熱心ではなかったが、やっぱりやりたかったんだ。ただし、クルマに迎えられて、シートに座ってドアを閉めると、ドカーン! と爆発するみたいなジングルが流れるのは、心臓に悪い。
そんなふうに、走りだす前からネタ豊富なのが、新型メガーヌの「GT」である。4世代目になった新シリーズの日本仕様第1弾だ。ルノー・スポール(R.S.)がプロデュースした1.6リッターターボ版がGTで、今回乗ったハッチバックのほかにワゴンの「スポーツツアラーGT」がある。新型プラットフォームの「メガーヌR.S.」もいずれ出るだろうが、それまではGTがメガーヌIVのスポーツイメージを代表することになる。
今度のGT系は、先代「GT220」の後継モデルにあたるが、大きな違いは変速機がMTからデュアルクラッチ式AT(DCT)になったことである。新しいメガーヌR.S.もDCTで出るはずだ。「シビック タイプR」にはない2ペダル自動MTでどこまで“ニュル”のラップタイムを詰めてくるのか、ひとごととはいえ楽しみである。