レクサスLS500h“バージョンL”(前編)
2018.02.22 谷口信輝の新車試乗 レーシングドライバーの谷口信輝が歯に衣を着せず、本音でクルマを語り尽くす! 今回の主役はレクサスのフラッグシップサルーン「LS」である。大胆に変身した新型は、谷口のお眼鏡にかなうか? まずはエクステリアとインテリアをじっくり見ていこう。スタイリングは抜群にいい
「このスタイリング、すっごい好きですよ」
11年ぶりにフルモデルチェンジを果たしたレクサスLSを目の前にして、谷口信輝は興奮気味に語り始めた。
「フロントマスクもかっこいいし、Cピラーの形もすごく好き。ボディーは旧型よりも長くなりましたが、スタイリングは抜群にいいですね」
レクサス好きの谷口、試乗前にどうやらいろいろと調べてきてくれたようだ。そう、旧型LSには標準ホイールベース車(2970mm)のほかにロングホイールベース車(3090mm)がラインナップされていたが、新型はホイールベースを1種類に統一。ただし、その値は3125mmで旧型のロングホイールベース車よりも長く、全長も25mm伸びて5235mmとなった。谷口が「長くなった」と指摘するのも無理からぬことだ。
また、フラッグシップモデルとあってそのデザインは全身にこだわりが貫かれている。たとえば谷口が“かっこいい”と認めたスピンドルグリルのメッシュ形状は、全体的な流れを作りつつ、ひとつひとつの小さな面を緻密にデザイン。その作業にはCADモデリングが動員されたようだが、計算した面の数は数千にも上ったという。
もうひとつ、谷口も気に入ったCピラーにもこだわりが詰まっている。実はこのCピラー、後方から見ると直線的に下降しているように映るが、やや前方から見ると途中で円弧を描くようにして下降する勾配が変化していることに気づく。これはクーペライクなフォルムを形作るいっぽうで、キャビン後半部分の視覚的な荷重を後輪でぐっと支えているような効果を生み出すのが目的だったそうだ。
そのほかにも、サイドウィンドウをフラッシュサーフェイス化するために特別な支持メカニズムを作り出したりといった具合で、トピックスには事欠かない。
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