ボルボXC60 T8 Twin Engine AWDインスクリプション
2018.04.12 谷口信輝の新車試乗 レーシングドライバーの谷口信輝が歯に衣を着せず、本音でクルマを語り尽くす! 今回の主役はボルボのミディアムクラスSUVの「XC60」。そのプラグインハイブリッド版である「XC60 T8 Twin Engine」のステアリングを握った。「おお、未来的でいいですねえ」
XC60は、「XC90」で始まった新世代ボルボのミディアムクラスSUV。端正でクリーンなデザイン言語、SPAと呼ばれるボディーアーキテクチャー、2リッター直4ガソリンエンジンを中心とするパワープラントなど、XC90とXC60で共通とされる部分は少なくない。そのプラグインハイブリッド版であるXC60 T8も、前述した直4エンジンをターボとスーパーチャージャーで過給し、ここに電気モーターとリチウムイオンバッテリーを組み合わせている点は、同じプラグインハイブリッドモデルの「XC90 T8」と基本的に同じ構成である。
もっとも、よくよく見ると、最初は似ているように思えたデザインも、XC60のほうが軽快でスポーティーなイメージでまとめられていることに気づくはず。また、全長は26cm、全幅は6cm、それぞれXC60のほうがコンパクトだ。
それでは、いつものように谷口信輝に試乗してもらうことにしよう。まず、セレクターレバー手前のスイッチを右にひねってシステムを立ち上げてもらったが、バッテリーが十分にチャージされていたこともあってエンジンは始動しない。そこからDレンジを選び、アクセルペダルをジワリと踏むと、XC60はモーターの力により、音もなく、滑らかに動き始めた。
「おお、この静かでいかにも電気的な発進の仕方、未来的でいいですねえ」
谷口が軽い驚きの声を上げた。
「しかも、アクセルを踏んだときに、僕が欲しいと思っただけのトルクがすぐに手に入る。最近は、電子制御スロットルバルブの設定で、踏んでもすぐにトルクを立ち上げさせないクルマも時々ありますが、これはアクセルを開けた分だけ素直にトルクが立ち上がる。これ、タイムラグがなくて、僕は好きです」
つまり、谷口がいつも言うところの「数字が並んでいる」状態で、ドライバーの操作に対して高いリニアリティーと素早いレスポンスで反応する特性に仕上げられているようだ。
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