BMW i8ロードスター(4WD/6AT)
ぐっと理想に近づいた 2018.05.21 試乗記 次世代のモビリティーを提案するプラグインハイブリッド車であり、BMWのスポーツカーのなかでも最も高額なモデルである「BMW i8」。マイナーチェンジとともに追加されたオープントップの「ロードスター」に、風光明媚(めいび)なスペイン・マヨルカ島で試乗した。BMW製スポーツカーの“最高峰”
2013年というかなり早い段階に、新たな自動車の未来を切り開くべくBMWから登場した「i8」。ご存じの方も多いと思うが、フロントにモーターを搭載し、1.5リッターの直列3気筒直噴ターボをミッドマウントして4輪を駆動する、プラグインハイブリッドの、平べったくて近未来的なスポーツカーである。
これがこのたびデビュー5年目にしてマイナーチェンジを施され、走行性能が大きく高められた。さらには派生モデルとして「ロードスター」もラインナップ。スペインはマヨルカ島でわれわれに試乗の機会が与えられたので、詳細をリポートしたいと思う。
「世界有数のリゾート地」で、「プラグインハイブリッド」を積んだ「オープン2シーターの高級スポーツカー」に乗る。今回の試乗会における特徴をいくつかポンポンと並べ立てるだけで、i8というクルマの立ち位置が自然と推し量れるというものだろう。
車両価格はクーペが2093万円、ロードスターが2231万円。ポルシェでいえば「911ターボ」(2267万円)や「911 GT3」(2115万円)に匹敵する、BMWとしては最も高額なスポーツカーであるi8。それだけに相手とするのはこうしたリゾート地に来て初夏を満喫する人々であることは確かだ。しかしその中身はというと、実にBMWらしい誠実さで構築されていて、それが何より筆者の心をホッとさせたのであった。