クルマ好きなら毎日みてる webCG 新車情報・新型情報・カーグラフィック

第123回:webCGプリウス、ついに「AAAの世界」へ

2011.07.20 エディターから一言 本諏訪 裕幸

第123回:webCGプリウス、ついに「AAAの世界」へ

選ばれたタイヤは……

取材の足として日々活躍中の「webCGプリウス」も、導入から早2年。マイレージは3万7000kmを超え、新車装着されていたタイヤ「トーヨー・プロクセスR30」は、かなりへたってしまったようだ。
そして前回同様、webCGこんどーからの「ウエット時の発進で、よくスリップする」というコメントをきっかけに、今回めでたく(?)タイヤ交換とあいなった。

なにを装着するか?
新しいタイヤを選ぶにあたっては「転がり抵抗の低さ」、つまり燃費はぜひ気にしたいところである。せっかくプリウスに乗っているのだから。また純正装着の「プロクセスR30」が静粛性の面で多少不満があったこともあり、「静かなタイヤ」という要素も軽視できない。
そういう視点で編集部が選んだのは、横浜ゴムの「ブルーアースワンAAAspec」(以下、ブルーアースワン)だった。先代「webCGプリウス」で「DNAアースワン」を装着し、燃費が2割ほど向上した実績にも後押しされ、答えを出すのにそう時間はかからなかった。

そうと決まれば早いほうがいい。
前回も作業をお願いした「タイヤガーデン城南」に向かい、さっそくタイヤ交換をお願いする。

約2年で3万7000kmを後にした「トーヨー・プロクセスR30」。スリップサインこそ出ていないものの、トレッドパターンが消えてしまっているところもちらほら。特にフロントタイヤは、ショルダー部の摩耗が激しい。
約2年で3万7000kmを後にした「トーヨー・プロクセスR30」。スリップサインこそ出ていないものの、トレッドパターンが消えてしまっているところもちらほら。特にフロントタイヤは、ショルダー部の摩耗が激しい。 拡大
「タイヤガーデン 城南」
東京都目黒区中町 1-7-6
TEL:03-3714-7134
定休日:日曜日・祝日
「タイヤガーデン 城南」
 東京都目黒区中町 1-7-6
 TEL:03-3714-7134 
 定休日:日曜日・祝日 拡大

軽さと静けさと

ブルーアースワンについては、発表のニュース試乗記に詳しいので、ここではざっくりと説明しておこう。ブルーアースワンは、ヨコハマの低燃費タイヤ「ブルーアース」シリーズの最高峰で、国内ラベリング制度における低燃費グレードの最高ランク「AAA」を達成している。

新しいタイヤを手に「このタイヤ、軽いですね〜」とつぶやくのは、作業をしていただいた城南ヨコハマタイヤの水野正大さん。
各タイヤパーツと構造を見直したことで、従来品「DNA dB super E-spec」に比べて17%の軽量化を果たしたのだという。バネ下重量の軽減は発進時のエンジン負荷が減る(=燃費向上に貢献)だけでなく、運動性能が高まることも周知の事実で、これはさまざまな良い変化が期待できそうだ。

「空気を入れるとき、シューっていう音が静かです(笑)」というコメントも面白かった。ブルーアースワンには、「サイレントリング」と呼ばれる、リング状の吸音材がタイヤ内に仕込まれている。タイヤ内の空気振動を抑制して静粛性を高める役割を持つのだが、なるほど、タイヤ交換をしているとそういうシーンから機能を感じることもできるのか。


第123回:webCGプリウス、ついに「AAAの世界」への画像 拡大

第123回:webCGプリウス、ついに「AAAの世界」への画像 拡大
ブルーアースワンの内部に仕込まれる「サイレントリング」。これ自体はタイヤに固定されているものではなく、内側にはめ込まれているだけ。パンクなどで破損した際には、交換も可能だという。
ブルーアースワンの内部に仕込まれる「サイレントリング」。これ自体はタイヤに固定されているものではなく、内側にはめ込まれているだけ。パンクなどで破損した際には、交換も可能だという。 拡大

替えたらすぐ楽しい

手際よく交換作業が終わり、走り出した。信号停止からの動き出しのひと転がりや、アクセルオフ時の空走状態からも、転がり抵抗の低さをすぐに感じることができる。「転がる」ということを文字で説明するのは難しいのだが、今回は一目でわかる効果がすぐに表れた。
それはそう、燃費である。

カタログ燃費35.5km/リッター(10・15モード)のwebCGプリウスだが、実燃費は車載の燃費計でだいたい17〜19km/リッターといったところ。短距離・短時間の使用が多いということもあり、20km/リッターを超えることはあまりない。
あらためて新車当時の燃費記録を見返してみても、18.9、16.0、21.1km/リッター(いずれも満タン法)とバラバラ。おそらく道路状況、運転の仕方による違いなのだろうが、その後も20km/リッターを超えることはやはり少なかった。

しかし今回、タイヤ交換後にガソリンを満タンに、距離計をゼロにして燃費を計測し始めると、車載コンピューターは25km/リッターをあっさり記録! 編集部までの13km足らずを走っただけのデータだが、実際に帰路で、これほどの数字の変化を体験できたなら、「大満足の買い物だった」となるのではないだろうか。

先にはサイズ拡大も図られ、先代プリウスにも装着できるようになったブルーアースワン。最新・最高の技術を採り入れているというだけあって、価格も上級コンフォートタイヤ並みではあるが、乗り心地や静粛性といったフィーリングではなく、性能を数字で実感できるのは魅力的だ。

今後しばらくは燃費値の推移を観察し、随時リポートしていくつもりだ。

(webCG 本諏訪)

「webCGプリウス」の燃費ノート。1ページ目を開いてみると新車当時の燃費が記録されている。
「webCGプリウス」の燃費ノート。1ページ目を開いてみると新車当時の燃費が記録されている。 拡大
編集部への帰り道、「プリウス」のオンボードコンピュータは25.7km/リッターを表示した。
編集部への帰り道、「プリウス」のオンボードコンピュータは25.7km/リッターを表示した。 拡大

第123回:webCGプリウス、ついに「AAAの世界」への画像 拡大
車買取・中古車査定 - 価格.com

メルマガでしか読めないコラムや更新情報、次週の予告などを受け取る。

ご登録いただいた情報は、メールマガジン配信のほか、『webCG』のサービス向上やプロモーション活動などに使い、その他の利用は行いません。

ご登録ありがとうございました。

webCGの最新記事の通知を受け取りませんか?

詳しくはこちら

表示されたお知らせの「許可」または「はい」ボタンを押してください。