ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJクーペ(4WD/7AT)
究極のアヴェンタドール 2018.09.28 試乗記 ランボルギーニの旗艦車種「アヴェンタドール」に、さらなる高性能モデル「SVJ」が登場。よりパワフルな6.5リッターV12エンジンを搭載し、先進の可変空力デバイス「ALA」を備えたアヴェンタドールの最終進化形を、クローズドコースで試した。現行型“V12ランボ”のトリを飾る一台
「ウラカン ペルフォルマンテ」を初めて試したときのことだ。そのサーキットパフォーマンスに感銘を受けた筆者は、性能アップの大部分をALA(エアロダイナミカ・ランボルギーニ・アッティーヴァ)とよばれるアクティブエアロダイナミクスシステムが担っていると身をもって体感すると同時に、そのときまだ見ぬ別のモデルにたまらず思いをはせていた。「アヴェンタドールSV」の後継限定車にALAを積んだらすごいことになるはず……。
当時からすでにALAを備えたアヴェンタドールの存在はウワサされていた。大型ウイングを付け爆音を響かせる試作車を見たという友人は、すでにそれを“J”と呼んでいたものだった。
日本のランボファンにとって最もエキサイティングなひと文字、それがJ。すなわち、イオタ(スペイン語でJOTA=ホータ、ヨォータ)。もっとも、ランボルギーニは2012年にその名も「アヴェンタドールJ(イオタ)」というワンオフのオープンモデルを製作し、販売している。それゆえ、次期型がJではなくSVJと名乗るであろうことは、容易に想像できたのだった。
アヴェンタドールのデビューは2011年。2015年に限定車アヴェンタドールSVを投入したのち、その知見をもとにマイナーチェンジを敢行、2016年には現行型「アヴェンタドールS」へ進化した。
スーパーカーの世界では、より高性能な限定(台数もしくは期間)モデルで、その世代を締めくくることを常とする。アヴェンタドールの前期型ではSV(クーペ600台、ロードスター500台)がそれで、後期型でも当然、同様の限定モデル登場が期待されていた。
デビューから7年がたった2018年夏。モントレー・カー・ウイークの人気イベント“ザ・クエイル・モーター・スポーツ・ギャザリング”において、アヴェンタドールの最終進化形というべきアヴェンタドールSVJが、ついに“ワールドプレミア”された。
まずはクーペのみで世界限定900台。加えてスペシャルなカーボンボディーコーディネーションをまとう「アヴェンタドールSVJ63」も63台限定生産すると発表した。ちなみに63という数字はランボルギーニ社の創立年(=1963年)にちなんだもの。今後この数字は何かと重宝されそうな気配だ。
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