第19回:レクサスUX(前編)

2019.01.16 カーデザイナー明照寺彰の直言
レクサスUX
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いよいよ登場したレクサスのコンパクトSUV「UX」。レクサスブランドにとってSUVは、グローバルではもちろんのこと、国内販売でも過半を占めているだけに、ラインナップのボトムを担うUXはブランド成長の核となり得る重要なモデルだ。UXのデザインを、現役のカーデザイナーはどう見たか?

2018年11月に発表・発売された「レクサスUX」。レクサス製SUVのエントリーレベルに位置する、コンパクトモデルである。
2018年11月に発表・発売された「レクサスUX」。レクサス製SUVのエントリーレベルに位置する、コンパクトモデルである。拡大
今回の主役はあくまで「UX」だが、まずは兄貴分である「NX」の話にお付き合いいただきたい。今日におけるレクサスデザインの特徴を理解する上で、欠かせないモデルなのだ。
今回の主役はあくまで「UX」だが、まずは兄貴分である「NX」の話にお付き合いいただきたい。今日におけるレクサスデザインの特徴を理解する上で、欠かせないモデルなのだ。拡大
「レクサスNX」のサイドビュー。ルーフラインの最も高い場所がリア寄りに位置しており、かなり“前のめり”なスタイリングとなっているのが分かる。
「レクサスNX」のサイドビュー。ルーフラインの最も高い場所がリア寄りに位置しており、かなり“前のめり”なスタイリングとなっているのが分かる。拡大
ドアパネルの上部に入る斜めの陰影に注目。「レクサスNX」のフロントドアパネルは、前下方からドアハンドルにいたるラインでなだらかに折れ曲がっており、他のモデルにはない大胆なサイドビューを形成している。
ドアパネルの上部に入る斜めの陰影に注目。「レクサスNX」のフロントドアパネルは、前下方からドアハンドルにいたるラインでなだらかに折れ曲がっており、他のモデルにはない大胆なサイドビューを形成している。拡大
レクサスNX300h“バージョンL”
レクサスNX300h“バージョンL”拡大

UXの話をする前に……

明照寺彰(以下、明照寺):UXの前に、まず「NX」について話したいと思います。個人的には一番いいなと思っているレクサスがこのNXなんです。

永福ランプ(以下、永福):NX、バランスいいですよね。

明照寺:サイドビューを見ると、ルーフの頂点が結構後ろ寄りにある。リアシートの真上あたりですね。普通はもうちょっと前にきます。

ほった:空力的にはそっちのほうが有利でしょうに。

明照寺:でもNXのルーフは、リアシートの上あたりの頂点までなだらかに上がり続けているんです。その結果、シルエットが前傾姿勢になり、スポーティーさが強調されています。

永福:言われてみれば、って感じですが。

明照寺:これはかなり挑戦的ですよ。

永福:すいません、そんなの全然見えてませんでした(笑)。

明照寺:こういうチャレンジングなことをやっているのに、シルエットにまったく悪影響が出てなくて、すごく巧みな感じがします。それに、ドア断面の大胆な造形にも驚かされました。

永福:えっ、それも私には見えてませんが……。

明照寺:フロントドアに前下から後ろ上へと斜めにピークの線が入っていて、そこで面が折れているでしょう。普通はこういうことをやると、いらない凹みができてしまったりするし、今まで誰もやろうとしてこなかったことだと思うんですよ。デザイナーとしては衝撃でした。

永福:これが衝撃なのか……。自分を含めほとんどの人は、気付いてもいないでしょう。

ほった:自分で手洗い洗車してみて初めて気付く、みたいな感じですかね。

明照寺:でも、これが普通のドア断面だったらここまでダイナミックな雰囲気は出てこなかったと思います。

明照寺 彰(めいしょうじ あきら)

明照寺 彰(めいしょうじ あきら)

さまざまな自動車のデザインにおいて辣腕を振るう、現役のカーデザイナー。理想のデザインのクルマは「ポルシェ911(901型)」。

永福ランプ(えいふく らんぷ)
大乗フェラーリ教の教祖にして、今日の自動車デザインに心を痛める憂国の士。その美を最も愛するクルマは「フェラーリ328」。

webCGほった(うぇぶしーじー ほった)
当連載の茶々入れ&編集担当。デザインに関してはとんと疎いが、とりあえず憧れのクルマは「シェルビー・コブラ デイトナクーペ」。

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