BMW M2コンペティション(後編)
2019.02.28 谷口信輝の新車試乗 「BMW M2コンペティション」に試乗した谷口信輝は、その走りを高く評価する一方で、「気になるところもある」という。プロが最新のハイパフォーマンスモデルに求める改善点とは何なのか?あのころから変わっていない
箱根のワインディングロードで試乗したBMW M2コンペティションについて「古典的な味わいを持つスポーティーカー」と語った谷口信輝。その後編ではまず、M2の最大の魅力のひとつというべきストレート6エンジンの印象を尋ねてみた。
「パワーは結構ありますよね。でも、パワーバンドはどちらかというと狭めかなあ。ブーンって加速して『おお、いい感じになり始めたぞー』と思ったら、すぐにシフトアップするタイミングがやってきちゃうみたいな感じで……。まあ、それも楽しみのひとつといえば、そういうことなんですけどね」
BMWといえばスポーティーモデルにいまもマニュアルトランスミッションをラインナップしている数少ないプレミアムブランドだが、その感触はどうだったのか?
「いや、いまもBMWがMTモデルを残してくれている点は本当にありがたいし、うれしいですよ。『もちろんパドルシフトもありますが、古き良き時代のマニュアルもご用意していますよ』という姿勢は、僕ら走り屋にとって、とても頼もしいですよね。でもね、そのシフトフィールは、20年くらい前のE36型『M3』のころとあまり変わらなくて、シフトストロークも長め。どうせだったら『最新の技術でマニュアルトランスミッションを作ったら、こんなのができたぜ!』みたいのを出してほしかったですよね」
最新のスポーツモデルでMTの採用例が減っているのは、エンジンが“速く”なりすぎて、マニュアルトランスミッションではシフトが追いつかなくなっていることも背景にあるように思うが、この点について谷口はどう考えているのか?
すると谷口は、いたずらっぽい笑みを浮かべながら「ほかの人は知りませんが、僕を乗せたらMTでも“スパスパ”シフトしちゃうからDCTに負けませんよ」と答えてくれたので、「じゃあ、自分でM2を買うならMTモデルか?」と突っ込んでみたところ「うーん、やっぱりDCTかな?」とほほ笑みながら本心を明かしてくれた。
たしかにMTモデルは楽しいが、もはや後戻りできないくらい私たちはDCTの恩恵に浴しているということだろう。ちなみにM2のDCTモデルはMT仕様の25万円高(901万円)という価格設定である。
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