第126回:どんだけスマホを向けさせるか
2019.03.05 カーマニア人間国宝への道ウルスで大都会へGO!
ということで、ついに「ランボルギーニ・ウルス」に試乗できる時がやってきた!
まずはどこを走るか、そしてどこで写真を撮るかを考えたのだが、都内のみに決定。このテのクルマで箱根のワインディングを走っても、もうしょーがないから! そういう時代じゃないと思いまして。
思えば昔は私も、趣味で箱根のワインディングに走りに行ったものです。伊豆スカイラインも大好きだった。実際今でもカーマニアの聖地です。
しかし現在は、仕事以外で箱根に行くことは絶無になった。なにしろ箱根は遠すぎる! 箱根まで往復して帰ると、なんだかんだで250kmくらい。フェラーリの平均年間走行距離は1000kmくらいといわれるが、4回箱根に行ったらもう1000kmやんけ!
それはおいても、「アヴェンタドール」ならともかく、ウルスで箱根攻めたって、おすもうさんをリングに上げるみたいな感じでどうもマッチしない。ウルスの主戦場は大都会だろ!
よって目的地は湾岸地区、そして銀座・浅草に決定した。湾岸で走りの撮影を行い、銀座と浅草で視線集め実験を行って終了だ。中国人観光客にどんだけスマホを向けさせるか。そっちのほうが正しいウルスの使い方だろう。
湾岸地区にあるランボルギーニのデポに到着すると、そこにはアヴェンタドール、「ウラカン スパイダー」と並んで、黄色いウルスの巨体が。
うーんデカイ! 3台ともめちゃめちゃカッコいいけど、存在感では、断然どデカく見えるウルスが一番のように見える。
ウルスVSラオウ
デザインもスバラシイ。3台並んでいる姿を見れば、ウルスにも間違いなくランボルギーニの血脈を感じるが、車高を高く持ち上げた分、大きく開いた口の中に、エラみたいな、いや浮き上がった血管みたいな造形を入れてあって、青筋立てて周囲を威嚇している風情を演出しているのが実にスバラシイ。口をカッと開いた『北斗の拳』のラオウ様のようです。
ちなみにウルスのスペックは、
全長:5112mm(デカい!)
全幅:2016mm(押忍!)
全高:1638mm(ひでぶ!)
車両重量:2200kg(重い!)
一方ラオウはというと、
身長:210cm(デカい!)
ウエスト:115cm(腹筋割れまくり!)
バスト:160cm(大胸筋オリャオリャ!)
体重:145kg(無差別級!)
こうしてラオウと比較するだけで楽しくなってくる。
ところで、ウルスのエンジンは4リッターV8ターボで、最高出力は650ps/6000rpm、最大トルクは850Nmとなっている。
このエンジンは、アウディRS系の最強バージョンをベースに、過給をさらに高めただけともいえ、その点スーパーカーファンには「アウディじゃん」と言われてしまいそうだが、果たしてどうか。アクセル全開で死兆星は見えるのか。
いや、死兆星を見る前に、まずは視線狩りだ。銀座へGO!
都会で視線狩りをやってみた
実は以前、同業者のナベちゃん(渡辺敏史氏)から、「銀座でウルスの撮影したんスけど、中国人観光客に死ぬほどスマホで撮られました」と聞いていたのである。今回の試乗プランは、そのパクリなのでした。
銀座でのウルスは、間違いなくスターだった。というよりこっちの気分がスターになっていた。スーパーカーは乗る者をスター気分にさせる! やはりウルスは現代のスーパーカーだ!
で、視線狩りのほうはといいますと、日本人にはほぼ無視された。反応したのはサラリーマン数名のみ。それもちらっと見る程度。やっぱりか、この不感症どもめ!
一方中国人観光客はというと、たまたまその時はあんまり人数がいなくて、これまた合計2人にスマホで写真を撮られただけだった。ガックシ。
続く浅草では、さらに注目度が下がった。浅草では中国人も見てくれない。街の雰囲気にマッチしてないんでしょうか? 銀座と違って高級なモノを見に来てるわけじゃないからかなぁ。
しかし、これがウルスの実力ではない。もっと中国人がいっぱいいれば、必ずやスマホの放列ができたはず! 意外と観客が集まらずにコンサートを中止した沢田研二のような気分になりながらも、私のコーフンは続いていた。
仕上げは首都高だ。ウルスの走りはどうなのか! 走りが最後でスミマセン。
(文=清水草一/写真=池之平昌信/編集=大沢 遼)

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
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