日産エクストレイルAUTECH iパッケージ(2列シート車)(4WD/CVT)
歳月の功罪 2020.04.22 試乗記 オーテックジャパンの手になる、「日産エクストレイル」の純正カスタマイズモデル「エクストレイルAUTECH」。新たにザックス製のダンパーが装着された最新モデルの出来栄えを、デビューから6年を経たエクストレイルの進化とともにリポートする。激戦区で意外にも健闘
日産エクストレイルが3代目になったのは、2013年の12月である。そろそろフルモデルチェンジが近いはずだが、この1月に一部改良が行われた。先進安全装備の強化がメインで、センサーにミリ波レーダーが採用されたのが大きな変更点だ。夜間の認識性能が向上し、プロパイロットもアップデートされている。
「ホンダCR-V」「トヨタRAV4」と相次いで新型モデルが投入されたこともあり、今日のミドルサイズSUVは激戦区となっている。モデル末期のエクストレイルは苦戦しているのかと思ったら、調べてみると健闘しているのがわかった。2019年の販売台数は3万6505台で、登録車のブランド通称名別順位は24位。5万3965台で16位のRAV4にはかなわないが、1万3041台で43位のCR-Vを大きく上回る。日産の登録車ラインナップでは「ノート」「セレナ」に次ぐ3位で、今も立派な稼ぎ頭なのだ。
根強い人気があるのは、いかにもSUVらしい質実剛健な雰囲気を保っているからだろう。初代や2代目と比べれば都会的になったものの、アウトドアが主戦場というイメージがある。いい意味で武骨なところがむしろアピールポイントだ。堂々として立派な感じがするのは、実際に大きいからでもある。RAV4、CR-Vと比べて全長が100mmほど長いのだ。全高も少し高いので、車内スペースの面ではアドバンテージがある。
試乗したのはオーテックジャパンの純正カスタマイズモデル。プレミアムな上級版という位置づけである。内外装に専用パーツと上質な素材が使われていて、足まわりにも手が入れられている。
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