ホンダ・シビック タイプR(後編)

2021.04.11 思考するドライバー 山野哲也の“目” 山野 哲也 レーシングドライバー山野哲也が最新の「ホンダ・シビック タイプR」に試乗。足まわりが「動くべき方向にしか動かない」。これこそがタイプRの驚異的な運動性能を支えている最大のポイントだと山野は熱弁をふるうのだった。
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ピロ足のようなフィーリング

搭載される2リッターVTECがターボ化されてから、2世代目となるホンダ・シビック タイプR。2020年にマイナーチェンジを受けた最新版を、山野哲也がテストする。今回は、恐るべきニュートラルステアをみせるタイプRを、さらに深堀りしていく。

FF車の“攻めた走り”というと、コーナリング中にスロットルを軽く抜いてリアを滑らす「タックイン」という技が話題に挙がりますが、とドライブテクニックに関して水を向けてみる。

「そんなことはしませんよ。必要ないですね。タイプRの場合はフロントタイヤを切れば切っただけ曲がっていきますから」

山野は笑いながら答える。うーん、なるほど。そうでなければ、世界有数の難コース、ドイツはニュルブルクリンクの北コースで、量販FF車最速の座を競うことなどできないのだろう。

話題は、ハンドリングの基礎となる「剛性」に移る。

「剛性感、すごいですね。最初にシビック タイプRについて『ロボット』と言ったのは、走っていて柔らかいフィールをまず感じないからです。サスペンションに関しても、すべて“ピロ足”なんじゃないかと思うほどです」

 
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