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第692回:ヨーロッパ発のUHPタイヤ「グッドイヤー・イーグルF1アシメトリック5」を試す

2022.06.14 エディターから一言 生方 聡
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「グッドイヤー・イーグルF1」シリーズの試走イベントに用意されていた「レクサスIS300h」。今回の試乗車両には、235/45R18サイズの「イーグルF1アシメトリック5」が装着されていた。
「グッドイヤー・イーグルF1」シリーズの試走イベントに用意されていた「レクサスIS300h」。今回の試乗車両には、235/45R18サイズの「イーグルF1アシメトリック5」が装着されていた。拡大

欧州で開発・製造された「グッドイヤー・イーグルF1アシメトリック5」は、多くのハイパフォーマンスモデルに純正装着されるUHPタイヤだ。その実力と人気の秘密を確かめるべく、同タイヤが装着された「レクサスIS300h」のステアリングを握った。

「グッドイヤー・イーグルF1アシメトリック5」は、高いグリップ力やブレーキング性能、優れたハンドリングをバランスさせた、サーキット走行からタウンユースまでをこなすというUHPタイヤだ。
「グッドイヤー・イーグルF1アシメトリック5」は、高いグリップ力やブレーキング性能、優れたハンドリングをバランスさせた、サーキット走行からタウンユースまでをこなすというUHPタイヤだ。拡大
試走イベント会場に展示されていたグッドイヤーの「イーグルF1」シリーズ。手前が「イーグルF1アシメトリック3 SUV」で、中央が「イーグルF1アシメトリック5」、奥が最新のフラッグシップタイヤ「イーグルF1スーパースポーツ」。
試走イベント会場に展示されていたグッドイヤーの「イーグルF1」シリーズ。手前が「イーグルF1アシメトリック3 SUV」で、中央が「イーグルF1アシメトリック5」、奥が最新のフラッグシップタイヤ「イーグルF1スーパースポーツ」。拡大
今回「イーグルF1アシメトリック5」が装着された「レクサスIS300h」は、2020年6月に登場した最新の大幅改良モデル。シャシーや内外装デザインがアップデートされている。
今回「イーグルF1アシメトリック5」が装着された「レクサスIS300h」は、2020年6月に登場した最新の大幅改良モデル。シャシーや内外装デザインがアップデートされている。拡大

4つのイーグルF1

グッドイヤーの乗用車用サマータイヤのなかで、スポーツ性を高めているのが「EAGLE F1(イーグルF1)」シリーズだ。現在、「EAGLE F1 SUPERSPORT(イーグルF1スーパースポーツ)」を頂点に、「EAGLE F1 ASYMMETRIC 5(イーグルF1アシメトリック5)」、「EAGLE F1 SPORT(イーグルF1スポーツ)」、「EAGLE F1 ASYMMETRIC 3 SUV(イーグルF1アシメトリック3 SUV)」の4商品を展開しており、それぞれの位置づけは次のようになる。

新たなフラッグシップモデルとして、日本でも2022年3月から販売がスタートしたのがイーグルF1スーパースポーツ。高いドライグリップ性能とダイレクトなハンドリング性能を誇り、一般道だけでなくサーキットでのスポーツドライビングもカバーする。

このイーグルF1スーパースポーツが登場するまで、イーグルF1のフラッグシップを務めていたのがイーグルF1アシメトリック5で、高いドライ/ウエットグリップ、ブレーキング性能、ハンドリング性能を兼ね備えたトータルバランスに優れたハイパフォーマンスタイヤである。そして、手軽にスポーツ性能を楽しみたいユーザーに向けたエントリーモデルがイーグルF1スポーツ。SUV向けには、イーグルF1アシメトリック3 SUVが用意されている。

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欧州の高性能モデル御用達

欧州ブランドのハイパフォーマンスモデルでは、同じ欧州発のイーグルF1アシメトリックシリーズを新車装着しているのをよく目にする。そんなクルマをドライブしてきた経験を振り返ると、イーグルF1アシメトリックはトータルバランスが高いことに加えて、ウエットに強い印象があり、雨の高速道路でも安心して運転できるのがとても心強かった。

その最新版であるイーグルF1アシメトリック5もまたそうしたキャラクターを受け継ぎ、ウエット性能では日本のラベリング制度において、全サイズで最高グレードの「a」を獲得するとともに、転がり抵抗性能も多くのサイズで「A」を達成しているのは見逃せない。

それを支えているのが、イーグルF1アシメトリック5に投入された新技術。例えば、「インパルス・コントロール・コンパウンド・テクノロジー」は、特殊シリカを配合した高補強コンパウンドにより、乗り心地を向上させながら、ドライ/ウエットコンディションでの制動距離の短縮を図る。

また、「アクティブ・ブレーキング・テクノロジー」は、ブレーキングの際に接地面積が広がるブロックデザインとすることで、さらなる制動距離の短縮を実現。そして、「パワー・クッション・テクノロジー」はトレッド下部のベースコンパウンドがエンジンパワーを確実に路面に伝えることで、優れたハンドリング性能を発揮する。

「イーグルF1アシメトリック5」には、制動時に接地面積が増大し摩擦力を向上させるタイヤブロックデザイン「アクティブ・ブレーキング・テクノロジー」や、特殊シリカ配合による高補強コンパウンド「インパルス・コントロール・コンパウンド・テクノロジー」などの最新テクノロジーが数多く採用されている。
「イーグルF1アシメトリック5」には、制動時に接地面積が増大し摩擦力を向上させるタイヤブロックデザイン「アクティブ・ブレーキング・テクノロジー」や、特殊シリカ配合による高補強コンパウンド「インパルス・コントロール・コンパウンド・テクノロジー」などの最新テクノロジーが数多く採用されている。拡大
ハイパフォーマンスモデルの新車装着用タイヤとしても選ばれている「イーグルF1アシメトリック5」。近年、「アウディe-tron GT」(EV)や「DS 4 E-TENSE」(PHEV)など、電動モデルへの採用も増えてきているという。
ハイパフォーマンスモデルの新車装着用タイヤとしても選ばれている「イーグルF1アシメトリック5」。近年、「アウディe-tron GT」(EV)や「DS 4 E-TENSE」(PHEV)など、電動モデルへの採用も増えてきているという。拡大
「イーグルF1アシメトリック5」は欧州で開発されたUHPタイヤで、製造も欧州で行われている。「EAGLE F1」のブランド名と「ASYMMETRIC 5」の製品名を組み合わせたサイドウォールのロゴは、グッドイヤーの最新CIを用いてデザインされたもの。
「イーグルF1アシメトリック5」は欧州で開発されたUHPタイヤで、製造も欧州で行われている。「EAGLE F1」のブランド名と「ASYMMETRIC 5」の製品名を組み合わせたサイドウォールのロゴは、グッドイヤーの最新CIを用いてデザインされたもの。拡大

安心して操れる懐の深さ

その実力を試すべく、今回は前後に235/45R18のイーグルF1アシメトリック5を装着したレクサスIS300hを箱根のターンパイクで走らせた。

まずは控えめなスピードで走りだすと、スポーツタイヤらしく、路面とのコンタクトは少し硬めの印象。荒れた路面では細かいショックを拾ってくるが、スポーツタイヤとしては十分に快適なレベルである。少しペースを上げると、目地段差を越えるような場面でも伝えてくるショックは軽減され、スポーツ性よりも、プレミアム性が強まってくる。

さらにペースを上げ、コーナーに進入していくと、切れ味鋭いシャープな動きこそ見せないものの、ステアリングを切ったぶんだけジワッとグリップが立ち上がり、路面をしっかりと捉えながらコーナーを軽々と駆け抜けていく。ドライビングにナーバスなところがなく、リラックスしたまま軽快なハンドリングを楽しむことができ、多少のミスもカバーしてくれる寛容さが、このイーグルF1アシメトリック5の良いところだ。

気合を入れてスポーツモデルを飛ばしたい人には、フラッグシップのイーグルF1スーパースポーツをお薦めする一方、肩の力を抜いてハイパフォーマンスカーを走らせたいというなら、イーグルF1アシメトリック5が合うと思う。それでも、十分すぎるグリップ性能を備えており、スポーツドライビングの場面でも期待を裏切らないはずだ。

(文=生方 聡/写真=花村英典/編集=櫻井健一)

ワインディングロードを行く「イーグルF1アシメトリック5」装着の「レクサスIS300h」。コーナーが連続するようなルートでも、リラックスしたまま軽快なハンドリングを楽しむことができた。
ワインディングロードを行く「イーグルF1アシメトリック5」装着の「レクサスIS300h」。コーナーが連続するようなルートでも、リラックスしたまま軽快なハンドリングを楽しむことができた。拡大
4本の太いストレートグルーブと左右非対称パターンが特徴的な「イーグルF1アシメトリック5」のトレッド面。全サイズでリムプロテクターが採用されている。
4本の太いストレートグルーブと左右非対称パターンが特徴的な「イーグルF1アシメトリック5」のトレッド面。全サイズでリムプロテクターが採用されている。拡大
2019年11月の導入当初よりバリエーションが増え、現在は全35サイズで展開。いずれもオープン価格で販売される。写真は245/40R19サイズ。
2019年11月の導入当初よりバリエーションが増え、現在は全35サイズで展開。いずれもオープン価格で販売される。写真は245/40R19サイズ。拡大
国内タイヤラベリング制度において全サイズで最高評価の「a」を獲得し、低燃費性能においても、ハイグリップタイヤでありながら多くのサイズで5段階評価の3番目にあたる「A」を獲得している。
国内タイヤラベリング制度において全サイズで最高評価の「a」を獲得し、低燃費性能においても、ハイグリップタイヤでありながら多くのサイズで5段階評価の3番目にあたる「A」を獲得している。拡大
生方 聡

生方 聡

モータージャーナリスト。1964年生まれ。大学卒業後、外資系IT企業に就職したが、クルマに携わる仕事に就く夢が諦めきれず、1992年から『CAR GRAPHIC』記者として、あたらしいキャリアをスタート。現在はフリーのライターとして試乗記やレースリポートなどを寄稿。愛車は「フォルクスワーゲンID.4」。

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