伊フェラーリが2023年より「フェラーリ・チャレンジ・ジャパンシリーズ」を開催

2022.12.14 自動車ニュース webCG 編集部
「フェラーリ・チャレンジ・ジャパンシリーズ」に使用される競技車両「フェラーリ488チャレンジEVO」。
「フェラーリ・チャレンジ・ジャパンシリーズ」に使用される競技車両「フェラーリ488チャレンジEVO」。拡大

伊フェラーリは2022年12月13日、日本において2023年よりジェントルマンドライバー(アマチュアドライバー)によるワンメイクレース「フェラーリ・チャレンジ・ジャパンシリーズ」を開催すると発表した。

「フェラーリ・チャレンジ・ジャパンシリーズ」はジェントルマンドライバーによるワンメイクレースのシリーズ戦で、年10戦が行われる。
「フェラーリ・チャレンジ・ジャパンシリーズ」はジェントルマンドライバーによるワンメイクレースのシリーズ戦で、年10戦が行われる。拡大
参加資格は国内Aライセンスを保有していること。車両については、オーナーから借り受けての参戦、あるいはドライバーを招いての参戦もOKとのことだが、説明会では「あくまでもフェラーリオーナーのためのレースであること」が強調された。
参加資格は国内Aライセンスを保有していること。車両については、オーナーから借り受けての参戦、あるいはドライバーを招いての参戦もOKとのことだが、説明会では「あくまでもフェラーリオーナーのためのレースであること」が強調された。拡大
レースの概要について説明する、フェラーリ・ジャパンのフェデリコ・パストレッリ社長。日本は、フェラーリオーナーによるモータースポーツ活動が世界的に見ても盛んな国であるという。
レースの概要について説明する、フェラーリ・ジャパンのフェデリコ・パストレッリ社長。日本は、フェラーリオーナーによるモータースポーツ活動が世界的に見ても盛んな国であるという。拡大
説明会にはコルセ・クリエンティのアジア・パシフィック地域における責任者であるフィリッポ・ザニエール氏も参加。カスタマーにモータースポーツの場を提供する、フェラーリの取り組みを説明した。
説明会にはコルセ・クリエンティのアジア・パシフィック地域における責任者であるフィリッポ・ザニエール氏も参加。カスタマーにモータースポーツの場を提供する、フェラーリの取り組みを説明した。拡大
フェラーリ・ジャパンのモータースポーツ・ディレクターである稲垣光司氏は、日本のカスタマーがいかにモータースポーツ活動に積極的かを説明。「フェラーリ・チャレンジ・ジャパンシリーズ」にも、多くのオーナーが興味を示しているという。
フェラーリ・ジャパンのモータースポーツ・ディレクターである稲垣光司氏は、日本のカスタマーがいかにモータースポーツ活動に積極的かを説明。「フェラーリ・チャレンジ・ジャパンシリーズ」にも、多くのオーナーが興味を示しているという。拡大
左から稲垣光司氏、フェデリコ・パストレッリ氏、フィリッポ・ザニエール氏。
左から稲垣光司氏、フェデリコ・パストレッリ氏、フィリッポ・ザニエール氏。拡大

年10戦のハイレベルなジェントルマンレース

フェラーリ・チャレンジは、フェラーリのなかでカスタマーによるモータースポーツ活動のサポートを担うコルセ・クリエンティ部門が開催する、ワンメイクレースのシリーズ戦である。1993年にイタリアで初めて開催され、現在は北米、ヨーロッパ、イギリスの3つの地域で実施。北米やヨーロッパでは各レースおよそ50台、イギリスでは約20台のエントラントを集めるイベントとなっている。

フェラーリ・チャレンジ・ジャパンシリーズは、今日において開催されるフェラーリ・チャレンジとしては4番目のシリーズとなり、また単一国のマーケットで開催されるものとしては、イギリスに次いで2番目のシリーズとなる。使用される車両はサーキット専用車「フェラーリ488チャレンジEVO」で、国内4カ所のサーキットで、年間5イベント、計10戦のレースを予定。フェラーリではイギリス同様、各レースにおいて20台ほどのエントリーを見込んでいるという。

参加資格は国内Aライセンスを取得していることで、レースではドライバーの年齢や経験、コース上でのペースをもとに4つのカテゴリーを用意。年間5イベントのうち、2つ以上のイベントに参加すると、フェラーリ最大のカスタマー向けサーキットイベント「フェラーリ・フィナーリ・モンディアーリ」の参加資格も得られる。

サポート体制も充実しており、国内のディーラーメカニックはもちろん、すべてのイベントにフェラーリのセミワークスチームであるAFコルセのエンジニアやマスターテクニシャンが参加。参加者には専用の更衣室やパーソナルロッカーが用意され、レースに加えてウエルカムガラディナーなども催されるという。

2023年のレースカレンダーは以下のとおり。

  • 4月8・9日 富士スピードウェイ
  • 5月6・7日 オートポリス
  • 7月1・2日 富士スピードウェイ
  • 7月15・16日 鈴鹿サーキット
  • 8月19・20日 スポーツランドSUGO

日本が“世界で第4の開催地域”となった理由

日本はグローバルマーケットのなかでも、フェラーリオーナーによるモータースポーツ活動が非常に盛んな地域となっている。過去にコルセ・クリエンティが開催したタイムアタック競技「クラブチャレンジ」やサーキットエクスペリエンス「コンペティツィオーニGT」には、いずれもおよそ30台の車両が参加。サーキット専用車を所有する熱心なファンも多く、「FXX」シリーズやチャレンジカーなどがおよそ60台、「GT3」や「GTM」といった車両も30~40台が、日本のオーナーのもとにあるという。

日本における新しいシリーズ戦の開催は、こうしたマーケットの特性をもとに決定されたもので、フェラーリ・ジャパンのフェデリコ・パストレッリ社長は「日本は世界でもトップ市場のひとつであり、フェラーリ・チャレンジ・ジャパンシリーズの開催を誇りに思う」「伝統的にモータースポーツが盛んで、ドライバーも進化している」とコメント。新シリーズの成功に期待を寄せた。

フェラーリ・チャレンジ・ジャパンシリーズのエントリー費用は、フルシーズン参戦の場合で1360万円、スポット参戦の場合で370万円。また競技車両488チャレンジEVOの価格は4130万円となっている。フェラーリ・ジャパンのモータースポーツ・ディレクターである稲垣光司氏によると、正式なエントリーの受け付けはこれからだが、すでに10人以上のオーナーが興味を示しているという。

(webCG)

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