メルセデスAMG EQS53 4MATIC+(前編)
2023.01.19 あの多田哲哉の自動車放談 多田さんが今回試乗するのは、高性能車のブランドとして知られるメルセデスAMGでは初となる電気自動車(BEV)「AMG EQS53 4MATIC+」。車両開発のプロは、そのステアリングを握って何を感じた?そこにかつてのAMG感は……
EQSは「2030年までに全販売車種をBEVにする」と宣言しているメルセデスの新世代フラッグシップだ。そのトップモデルであるEQS53 4MATIC+は、メルセデスの電動車に与えられる「EQ」と高性能スポーツの「AMG」というダブルブランドを冠する。全身がBEV専用設計となるラグジュアリーサルーンを前に、多田さんはAMGにまつわる思い出から語り出した。
「僕がAMGに初めて訪れたのは、今から15年くらい前。たまたま前を通りかかったので、受付で『会社の中を見せてくれませんか?』と頼んでみたんです」
「当然ながら最初は断られましたが、そこにちょうどAMGで働いているエンジニアが通りかかって『お前は誰だ?』と聞かれました。そこで初めて名刺を出して『自分はトヨタの人間で、いつかスポーツカーをつくろうと思っている。参考にしたいので見せてくれないか?』と話したら『面白いやつだな。私の名刺は渡せないし、正式には見せられないけれど、私の後ろについてくれば勝手に見ることはできる』とこっそり案内してくれたんです」
この連載を始めてすでに何度か多田さんにお会いしていると、これがいかにも多田さんらしいエピソードということが分かる(笑)。
「当時はこの階はV6、この階がV8……と、エンジンごとにフロアが分かれていて、エンジンにサインをする“例の工程”がどこなのか、また伝説のマイスターのような人間がいる……など、いろいろと教えてくれました」
ダイムラーのエンジン技術者2人が創業して、レースエンジンで名を成したAMGは生粋のエンジン屋さんである。
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