メルセデスAMG EQS53 4MATIC+(後編)
2023.01.26
あの多田哲哉の自動車放談
メルセデスAMGの電気自動車(BEV)「EQS53 4MATIC+」に試乗し、その出来栄えに驚きの声をあげた多田哲哉さん。一体、どんなところに衝撃を受けたのか? 逆に、気になったポイントは?
これまでの常識が変わっていく
EQSについては、その多機能ぶりや走りだけでなく、エンジンを搭載していては実現不可能なデザインも多田さんは高く評価する。
「デザインもやっとBEVならではのこなれた感じになってきましたね。ガソリン車ではグリルの開口面積≒エンジンパワーだったんですが、BEVはその呪縛から解放されるわけです」
多田さんが教えてくれたグリルとエンジンパワーの関係は、われわれ素人のクルマオタクには目からウロコだ。
「エンジン単体でパワーだけを上げるのはそんなに難しいことではありません。実際のクルマでどれだけ出力を出せるかは、“どれだけ冷やせるか”にかかっているんです。ただ、グリル開口面積を増やすほど空気抵抗は増えます。クルマのデザインと性能は、そのせめぎ合いなんですね。このクルマもグリルレスになっただけでCdなんて3割くらいは良くなっているかもしれません」
多田さんによれば、昔ながらのクルマづくりが通用しなくなっているのはデザインだけではないという。
「先日もメーターを手がける某サプライヤーのエンジニアと話をしましたが、今はメーターに求められるものも昔とはまったく違っています。以前はメーターのデザインやレイアウトを計器メーカーが自動車メーカーに提案して、時間をかけて検討して開発したものです。車種ごとのチーフエンジニアが『タコメーターは絶対真ん中だ』とこだわったりもしたのですが、今はナビも含めた大規模システムで、車種ごとの開発などは正直できないそうです」
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