スバル・クロストレック リミテッド(前編)

2023.06.22 谷口信輝の新車試乗 谷口 信輝 スバルの売れ筋モデル「クロストレック」に、レーシングドライバー谷口信輝が試乗。今やファミリーカーの王道ともいうべきコンパクトSUVだが、クルマとしての仕上がりはどうなのか?
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良い意味で無味無臭

スバル・クロストレックはハッチバックベースのSUVで、「インプレッサ」とは兄弟車の関係。つまり、従来は「XV」と呼ばれていたモデルの新型と捉えていただければいいだろう。ちなみに今回、谷口信輝に試乗してもらったのは、最高級グレードの「リミテッド」で駆動系はスバルらしく4WD。エンジンもスバルを象徴する水平対向4気筒2リッター自然吸気で、ここにバッテリーとモーターを組み合わせたパワートレインとなっている。

「うーん、無味無臭なクルマですね」 
いつものワインディングロードの急坂を上りながら、谷口はそうつぶやいた。

「これってSUVだから、悪路とか雪道とかの走りも想定した、つまりは表面がフラットな舗装路を走るだけのクルマではありませんよね。そのせいか、こうやって走っていても、サスペンションストロークが不足しそうな感じはしません。それでいながら腰高感もあまりなければ、フワフワした感じもしない。なんか、こう言うとすごくつまらないクルマのように聞こえるかもしれませんが、そういうネガな捉え方はしてほしくないなあ」

クロストレックに乗って直観的に感じたことを、谷口はなんとかして言葉に置き換えようとしているようだ。
「このサスペンションは、決して硬くはなく、どちらかといえばソフト傾向なんですけれど、フワフワというのとはちょっと違う。でも、スプリングとしては硬くないだろうし、それに合わせてダンパーもそれほど硬くはない。ところが、ワインディングロードを走っていて、腰がなくて運転しにくいかといえば、別にそんなこともない。つまり、運転していてストレスを感じることもなければ、クルマの動きを予測して、それに応じた運転操作をしなければいけないということもない。足まわりとしては柔らかめなんだけれど、なにも考えずにさっと乗っても、なんの問題もないタイプでしょうね」

 
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