スバル・クロストレック リミテッド(後編)
2023.06.29 谷口信輝の新車試乗 フルモデルチェンジにあたり、動的質感にも磨きがかけられたという「スバル・クロストレック」。実際にステアリングを握ったレーシングドライバー谷口信輝が、走りの印象を語る。設計の工夫が生きている
スバル・クロストレックに箱根のワインディングロードで試乗して、「強烈な個性はない」けれどコーナリング時の姿勢が思いのほか安定していることに感銘を受けた様子の谷口信輝。後編では、クロストレックが誇る基本性能の秘密に迫ってみることにしたい。
谷口がひととおりインプレッションを語り終わったところで、編集部Sがメーカー制作のプレスリリースに記された文言を読み始めた。
「モデルチェンジにあたってフルインナーフレーム構造を採用してボディー剛性を向上させたほか、構造用接着剤を多用したり、サスペンション取り付け部の局部剛性も上げたりしたそうです」
これを聞いた谷口は「ああ、それはすごい感じますね」と口にした。
「僕らが子供だったころ、竹かなにかでつくったおもちゃのヘビがありましたよね。折れ曲がる関節がいくつもあって、左右に振るとグニョグニョって動くやつ。あれって、自分の思いどおりに頭の位置を調整するのが、かなり難しいじゃないですか。つまり、動くところがいっぱいあると、コントロールはどんどん難しくなっていくんです。クルマもある意味で似たところがあって、“よれる”場所がたくさんあると、クルマの姿勢が定まらなくなる。でも、このクロストレックは、サスペンションはソフトでもボディーがしっかりしているからコントロールしやすいっていうか、扱いやすいんだと思います」
続いて編集部Sは駆動系の話題を取り上げた。
「スバルではリニアトロニックと呼んでいるCVTの騒音レベルを抑えたことも自慢のひとつだそうです」
「えー、それは先に言ってよ!」 珍しく谷口が“だだ”をこねた。「たしかに、CVTの音はまったく気になりませんでしたね。いっぽうで、試乗しているときは、高回転域でエンジン音が少しうるさいような気もしましたが、あとでもう一度確認したところ、かなり高回転まで引っ張らないとうるさくはならないし、その音量も飛び抜けて大きいとは感じませんでした」
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