プジョー408 GTハイブリッド(後編)

2023.08.10 あの多田哲哉の自動車放談 多田 哲哉 プジョーの新型車「408」は、「セグメントやカテゴリーを超越する」と説明される個性的なフランス車だ。そんな力作を、さまざまな車両を開発してきた多田哲哉さんはどう見るのか? 率直な感想を聞いた。
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“SUVの次”として広まりそう

408をあえてカテゴライズすれば「SUVクーペサルーン」とでも呼べばいいだろうか。プジョー自身は408を“新種”と定義する。

多田さんはそんな408を「パッケージとしてはSUVというよりはセダンに近いです。伝統的セダンは販売という意味では今や限界がありますし、一方で世の中がSUVばかりになって飽きられ始めているかもしれません。こうしたSUVベースのクーペやサルーン的なクルマは増えていくでしょうね」と評する。

「車室内はある程度ヘッドクリアランスもとれますし、リア席もそこそこ広さがあって、かつスタイルを阻害しない程度には背が低い。売れるかどうかはお客さんがどう評価するかですが、SUVには飽きたという人の次のクルマとしては好適だとは思います」

口の悪いマニア筋の間では「408と『クラウン クロスオーバー』は似ている」という声もある。両車の発売時期を考えると、どちらかがまねをしたというわけではないはずだが、こうしたコンセプトのクルマは最近多い。

「新コンセプトや新商品は、いくつかのメーカーから同時に出てくるケースも多くて『まねした?』みたいな話題になったりしますね。それには理由があります。この種の新商品はメーカー独自のアイデアの場合もありますが、外部の調査会社から世界中のトレンド予測といったデータを買って、そこから導き出す場合も少なくありません。同じようなデータを分析して企画すると、必然的に似てしまうことも多いんです」

このあたりは実際にメーカーで商品企画をしていた多田さんだからこそわかる真実だ。

 
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