「スズキ・スペーシア」がフルモデルチェンジ 後席の座面に新機軸を採用

2023.11.09 自動車ニュース 藤沢 勝
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新型スズキ・スペーシア
新型スズキ・スペーシア拡大

スズキは2023年11月9日、軽乗用車「スペーシア」をフルモデルチェンジし、同年11月22日に発売すると発表した。

 
「スズキ・スペーシア」がフルモデルチェンジ 後席の座面に新機軸を採用の画像拡大
 
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新型スペーシア カスタム
新型スペーシア カスタム拡大
 
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スズキ・スペーシアは初代が2013年3月にデビューした軽スーパーハイトワゴンだ。スタンダードと「カスタム」だけでなく、2018年にはSUVルックの「スペーシア ギア」を、2022年には商用車の「スペーシア ベース」を派生モデルに加え、勢力を拡大している。

3代目となる新型では暮らしの変化やカスタマーの多様化、クルマを取り巻く環境の変化に合わせてデザインと機能をブラッシュアップ。乗る人みんなの日常を「もっと楽しく、便利に、快適に!」するクルマを目指している。

デザインモチーフには「コンテナ」をチョイスし、「スーツケース」だった先代モデルから大幅に主張を拡大。もちろん軽規格に収まるボディーサイズは変わっていないものの、「もっと自由に」「もっと使いやすく」という思いが込められている。

スタンダードモデルのエクステリアは先代モデルとうり二つのようだが、実はリデザインした結果のキープコンセプトだという。結果として(?)ひと目でスペーシアと分かるフロントマスクに仕上がっている。優しい印象を目指し、あえてリフレクター式としたLEDヘッドランプも新しい。ボディーサイドは前後のフェンダー間を結ぶキャラクターラインによって上下2分割し、コンテナを台車に載せたかのようなイメージに。プレス成型のビード形状でコンテナらしさを表している。キャビンの大きさを示すというボディー同色のリアピラー(スペーシア初)も見逃せないポイントだ。

一方のカスタムモデルは前後のメッキ加飾でカスタムらしさを表現。薄型のLEDヘッドランプやシーケンシャル式のウインカーを採用するなど、これまでのモデルが目指してきた押し出しの強さからは一歩離れ、上質感や存在感、華やかさを前面に出している。上位グレードは切削デザインの15インチアルミホイールを装備する。

先代モデルのインテリアはスーツケースを模したふた付きの巨大な収納スペースが特徴だったが、新型ではふたを取り払って広々としたオープントレイに一新(物を置きづらいという声があったとか)。コンテナらしさは助手席前方の引き出し部分とドアアームレストのビード形状で表現している。計3つのUSBポートやドアパネル上部のスリット状の小物入れ、メーターフード上部のオープントレイ、電動パーキングブレーキを採用するなど装備面も強化。デジタル式のスピードメーターとカラー化したマルチインフォメーションディスプレイを組み合わせたメーターパネルに加えて、小径化したステアリングホイールも新しい(スズキ軽初のヒーターを採用)。

スタンダードモデルのインテリアは「ブラウン×カフェラテ」の優しい組み合わせのコーディネート。アクセント部分にはマットな質感の素材を、助手席側のオープントレイには帆布のような質感のパイル添加樹脂を使う。シート表皮はグレージュのカラーメランジだ。一方のカスタムモデルはホテルのラウンジのような室内空間を志向。セミマットのボルドーとピアノブラックの樹脂でコーディネートする。シート表皮はボルドーとブラックを組み合わせたファブリックを中心に、上位グレードでは一部に合皮を採用している。

新型スペーシアの最大の特徴といえるのが、後席の座面先端で可動する「マルチユースフラップ」(スズキ初)だ。着座時は角度を調整してレッグサポートやオットマンのように使えるほか、座面に買い物かごなどを載せた場合には上向きにセットすることで荷物のストッパーとして機能。横方向の移動はセンターアームレストが食い止めるというからよく練られている。さらに「iPad」などを立てかけられる新形状のピクニックテーブルやフラップ形状を見直した天井サーキュレーター、サイズを拡大した乗降グリップを採用するなど、後席空間のユーティリティー性強化には余念がない。パワースライドドアはフロントドアおよびバックドアのリクエストスイッチ操作による予約ロックが可能になった。

先進運転支援装備は前方認識用のセンサーをステレオカメラから単眼カメラ(認識画角が2.6倍に)に変更し、フロントには新たにミリ波レーダーを追加。機能的にはアダプティブクルーズコントロールにカーブ手前での減速機能や車線変更時のアシスト機能、割り込み車への接近警報機能が付いたほか、渋滞時の停止保持も可能になった(これは電動パーキングブレーキ採用によるもの)。センサーの進化によって先行車の軌跡情報や縁石、ガードレールなどを認識可能になったため、車線維持支援機能や車線逸脱抑制機能もパワーアップしている。

パワーユニットは最高出力49PSの0.66リッター3気筒の「R06D」自然吸気エンジンと同64PSの「R06A」ターボエンジンの2本立てで、全車がマイルドハイブリッドというのは先代モデルと同様。高効率化と軽量化によって燃費向上に貢献するという新たなCVTを採用している。WLTCモードの燃費は自然吸気モデルが25.1km/リッターで、ターボモデルが21.1km/リッター。

アンダーボディー接合面への減衰接着剤の採用(スズキ初)や遮音バッフルの後席まわりへの採用(スズキ軽初)をはじめとしたボディーへの手当てによって静粛性と乗り心地の強化も図っている。フロントフェンダー内には遮音壁を追加し、吸音性を備えた成型天井材も使っている。

新型スズキ・スペーシアのラインナップと価格は以下のとおり。
【スペーシア】

  • ハイブリッドG:153万0100円(FF車)/165万6600円(4WD車)
  • ハイブリッドX:170万5000円(FF車)/182万4900円(4WD車)

【スペーシア カスタム】

  • ハイブリッドGS:180万1800円(FF車)/192万5000円(4WD車)
  • ハイブリッドXS:199万5400円(FF車)/211万5300円(4WD車)
  • ハイブリッドXSターボ:207万3500円(FF車)/219万3400円(4WD車)

(webCG)

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