5.2リッターのV12ツインターボエンジンを搭載する新型「アストンマーティン・ヴァンキッシュ」が上陸

2024.09.03 自動車ニュース webCG 編集部
【webCG】クルマを高く手軽に売りたいですか? 車一括査定サービスのおすすめランキングを紹介!
アストンマーティン・ヴァンキッシュ
アストンマーティン・ヴァンキッシュ拡大

アストンマーティン ジャパンは2024年9月3日、最高出力835PSの5.2リッターV12エンジンを搭載する新型「アストンマーティン・ヴァンキッシュ」をグローバルデビューと合わせ、日本でも発表した。

「アストンマーティン・ヴァンキッシュ」の内装・外装をより詳しい写真でチェック

「アストンマーティン・ヴァンキッシュ」は、アストンマーティンのフロントエンジンスポーツカーの頂点に位置するモデル。2000年に初代モデルが、2012年に2代目が発表され、今回登場したモデルは3代目にあたる。
「アストンマーティン・ヴァンキッシュ」は、アストンマーティンのフロントエンジンスポーツカーの頂点に位置するモデル。2000年に初代モデルが、2012年に2代目が発表され、今回登場したモデルは3代目にあたる。拡大
2023年1月に発表された「DBS 770アルティメット」よりもリアの左右幅が10mm広がった。7つのLEDで構成されるリアコンビランプデザインが目を引く。
2023年1月に発表された「DBS 770アルティメット」よりもリアの左右幅が10mm広がった。7つのLEDで構成されるリアコンビランプデザインが目を引く。拡大
ボディーはオールカーボン製。絶大なパワーと推進力を表現したティアドロップ形状をモチーフにデザインされている。
ボディーはオールカーボン製。絶大なパワーと推進力を表現したティアドロップ形状をモチーフにデザインされている。拡大
フロントミドに搭載される5.2リッターV12ツインターボは最高出力835PS、最大トルク1000N・mを発生。エンジンは1基ずつ手作業で組み立てられる。
フロントミドに搭載される5.2リッターV12ツインターボは最高出力835PS、最大トルク1000N・mを発生。エンジンは1基ずつ手作業で組み立てられる。拡大
新型「ヴァンキッシュ」のコックピット。センターコンソールの中央には10.25インチのタッチスクリーンが置かれ、この画面を通じてインフォテインメントやエアコン、車両の一般設定などの操作が行える。
新型「ヴァンキッシュ」のコックピット。センターコンソールの中央には10.25インチのタッチスクリーンが置かれ、この画面を通じてインフォテインメントやエアコン、車両の一般設定などの操作が行える。拡大
メーターパネルには10.25インチのTFT液晶を採用。オーソドックスな2眼デザインのメーター表示も選択できる。
メーターパネルには10.25インチのTFT液晶を採用。オーソドックスな2眼デザインのメーター表示も選択できる。拡大
ヘッドレスト一体式となる左右の電動シートには、ヒーターとベンチレーション機能が組み込まれている。
ヘッドレスト一体式となる左右の電動シートには、ヒーターとベンチレーション機能が組み込まれている。拡大
シート後方のスペースには、手荷物などが置けるようになっている。アストンマーティンでは新型「ヴァンキッシュ」のキャビンを2+0と紹介している。
シート後方のスペースには、手荷物などが置けるようになっている。アストンマーティンでは新型「ヴァンキッシュ」のキャビンを2+0と紹介している。拡大
V12エンジンの始動は、センターコンソールの中央に配置されたガラス製のスタート/ストップボタンで行う。
V12エンジンの始動は、センターコンソールの中央に配置されたガラス製のスタート/ストップボタンで行う。拡大
21インチサイズのアルミ鍛造ホイールを標準で装備。フロントに235/30ZR21、リアに275/35ZR21サイズの専用チューニングされた「ピレリPゼロ」タイヤを組み合わせる。
21インチサイズのアルミ鍛造ホイールを標準で装備。フロントに235/30ZR21、リアに275/35ZR21サイズの専用チューニングされた「ピレリPゼロ」タイヤを組み合わせる。拡大

リッターあたりの出力は160PS

今回のアストンマーティン・ヴァンキッシュは、アストンマーティンのフロントエンジンスポーツカーの頂点に位置するモデル。「フロントミドに搭載される世界最高レベルのV12エンジンと最先端のエアロダイナミクス、比類なき存在感を放つカーボンファイバーのボディーワーク、モダンラグジュアリーに新たな基準を打ち立てるインテリアなどをハイライトとし、年間1000台以下の限定生産となるウルトララグジュアリーカー」と紹介される。

搭載エンジンは、アストンマーティンが新開発したという5.2リッターV12ツインターボで、最高出力835PS/6500rpm、最大トルク1000N・m/2500-5000rpmを発生。リッターあたり160PSという出力は、アストンマーティン史上最強となるものである。トランスミッションはZF製の8段AT。エレクトロニックリアLSDと組み合わされたトランスアクスルレイアウトが採用される。最終減速比は2.93:1で、0-100km/h加速は3.3秒、最高速度は345km/hに達する。

シャシーはアストンマーティンで綿々と進化させてきたアルミ接着式。世界限定449台の前フラッグシップモデル「DBS 770アルティメット」との比較では、横剛性が75%向上しているという。フロントアクスルとAピラーの間に位置するアンダーボディーにはエンジンクロスブレースを採用し、ねじり剛性と横剛性を強化。厚いフロントアンダートレイにはフロントサブフレームが結合され、ステアリングフィールとレスポンスの向上がうたわれている。

サスペンションにはビルシュタイン製の「DTXダンパー」を組み合わせ、選択したドライビングモードに応じて減衰力を自動でコントロールする。ドライブモードは任意の設定を登録できる「インディビジュアル」と「ウエット」「GT」「スポーツ」「スポーツ+」が用意されいる。

新型ヴァンキッシュにはカーボンセラミックブレーキが標準で装備される。フロントは410mm、リアは360mm径で、最大800℃までの温度でフェードを抑制。フロントバンパーのエアインテークから空気を取り込み、直接ブレーキを冷却する専用ダクトも設けられている。ブレーキスリップコントロールと統合トラクションコントロール、統合ビークルコントロールなどを連携させた「コーナーブレーキング2.0」によるダイナミクス性能とブレーキ性能の向上もトピックである。

ホイールは前後21インチサイズのアルミ鍛造ホイールで、フロントに235/30ZR21、リアに275/35ZR21サイズの専用チューニングが施された「ピレリPゼロ」タイヤを組み合わせる。

パノラミックガラスルーフを初採用

ボディーはオールカーボンで、絶大なパワーと推進力を表現したティアドロップ形状をモチーフにデザインされている。現代のF1マシンに見られる複雑で機能的なディテールと、1960年代の量産モデルをベースに開発したルマン24時間レース参戦マシン「プロジェクトカー」の特徴的なラインも取り入れたと紹介される。

ボディーサイズは全長×全幅×全高=4850×1980×1290mm、ホイールベース=2885mmという堂々としたもので、ホイールベースは「DB12」よりも80mm長い設定である。乾燥重量は1774kgと発表されている。

DBS 770アルティメットよりも13%広い表面積を持つフロントグリルや、同じく10mm幅が広がったリアボディー、デイタイムランニングランプ一体型となるマトリクスLEDヘッドランプ、立体的なサイドストレーキ、7つのLEDで構成されるリアコンビランプ、そしてアストンマーティンのV12モデルで初採用となるパノラミックガラスルーフなど、エクステリアでの見どころは多い。

インテリアはDB12のデザインをベースに、ヴァンキッシュ用にアレンジされている。センターコンソールの中央には10.25インチのタッチスクリーンが置かれ、この画面を通じてインフォテインメントやエアコン、車両の一般設定などの操作が行える。V12エンジンの始動は、センターコンソールの中央に配置されたガラス製のスタート/ストップボタンで行う。このスタート/ストップボタンの周囲には、機械加工された金属製のドライブモード切り替え用ロータリーダイヤルが備わっている。

シートにはヒーターとベンチレーション機能が組み込まれ、その後方は荷物スペースに充てられている。2つのアンプと15個のスピーカーを配置したBowers&Wilkinsのサラウンドサウンドシステムも標準装備とされている。

新型ヴァンキッシュの注文受け付けはすでに開始されており、2024年の第4四半期に最初のデリバリーがスタートする予定だ。

(webCG)

関連キーワード:
ヴァンキッシュ, アストンマーティン, 自動車ニュース