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第116回:webCG&CGチーム、カートレースでサイフが空に!?

2010.10.27 エディターから一言 本諏訪 裕幸

第116回:webCG&CGチーム、カートレースでサイフが空に!?

2010年10月某日、千葉県にある新東京サーキットにて、ルノー・ジャポン主催のチャリティカートレースが行われた。『webCG』は自動車専門誌『CAR GRAPHIC』とタッグを組み、このレースに参戦した。果たしてその結果は?

クルマはバリアフリー

メディア対抗「ワールドチャリティカートカップbyルノー・ジャポン」と銘打たれたこのイベントは、「体の不自由な人にもクルマの楽しさを伝えたい」というルノー・ジャポンの思いから企画されたもの。
なお、日本オリジナルの企画ながら「ワールド」と付くのは、欧州を中心に行われるフォーミュラカーのレース「ワールドシリーズ・バイ・ルノー」になぞらえたためだ。

下半身が不自由であるというハンディキャップを負いながらレース活動を続ける青木拓磨選手も、同イベントに招待されている。
「クルマに乗れば、障害者も健常者も同じ条件で(クルマで行けるところには)どこにでも行ける。クルマはとてもバリアフリーなんです」と、同氏。たしかに道路上の自動車社会の一員としては、障害者も健常者も違いはないといえよう。そしてそれは、サーキットでもしかりである。

さて、このチャリティの企画に賛同し参加したチームは自動車媒体がメインで、レース専門誌もちらほら。他にも、F1日本グランプリのため来日していたビタリー・ペトロフ選手や、SUPER GTドライバーの本山哲選手もエントリーリストに名を連ねている。

これら強豪に立ち向かうべく招集された精鋭(?)は、『webCG』からコンドーと本諏訪、自動車専門誌『CAR GRAPHIC』からは桐畑選手。さらに、今回撮影をお願いした峰カメラマンもメンバーに入ってもらった。

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青木拓磨選手は今回は手だけで運転できるカートを駆って参戦した。普段はルノー・ジャポンのサポートにより、手だけで運転できる「コレオス」に乗っているそうだ。
青木拓磨選手は今回は手だけで運転できるカートを駆って参戦した。普段はルノー・ジャポンのサポートにより、手だけで運転できる「コレオス」に乗っているそうだ。
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ツーリングカーレース出身であるため、実はカートは2度目という、F1パイロットのビタリー・ペトロフも参戦。
ツーリングカーレース出身であるため、実はカートは2度目という、F1パイロットのビタリー・ペトロフも参戦。 拡大

ピットストップに駐車料金!

ルノー・ジャポン広報の佐藤さんに「がんばってくださいね!」と声をかけられるが、「楽しんでやりますよ。チャリティですからね」と、勝ち気な心と裏腹な言葉がこぼれる。

予選は練習走行も兼ねて、webCG本諏訪とCG桐畑がそれぞれ5周ほど周回。タイムアタックに速いドライバーをあえて起用しなかったのは、スタート順がリバースグリッド、すなわち予選順位とグリッド順位を反対にするというシステムを聞いていたため。結果的に全12チーム中9番手のタイムをたたき出した(?)われわれは、前から2列目、4番手のスターティンググリッドを獲得したのである。表彰台は目の前! のはずだ。

決勝レースは1時間の耐久レース。プロドライバーや手練れの選手が走るなか、webCG&CGチームに勝ち目はあるのか……?

あります!

そのカギとなるのはピットストップ。最低4回義務づけられているピットストップのたびに、サイコロを振り、出た目に応じたペナルティが課されるという仕組みがあるのである。
その内容は、ゴム風船を2個膨らませるというものや、腕立て伏せ5回、レッドブルを2本ストローで飲みきるなど、体力の衰えを日々感じているであろう壮年の参加者には少々厳しいものもある。

なお、そのたびごとに「駐車料金」と称して300円が徴収される。徴収とは言葉が悪いが、これはもちろんチャリティの寄付金となるものだ。

「タイムロスを少なくするため、サイコロはなるべく勢いを殺したほうがいいな」と、走行以外の攻略法を胸に秘め、スタートの時を迎えた。


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厳しいペナルティは、相当なタイムロスにつながる。写真は「黒ひげ危機一発に剣を15本刺して、黒ひげが飛ばなかったらOK」というもの。
厳しいペナルティは、相当なタイムロスにつながる。写真は「黒ひげ危機一発に剣を15本刺して、黒ひげが飛ばなかったらOK」というもの。 拡大
カートは、複雑な電子デバイスはもちろん、パワステやサスペンションも装備されない、非常にシンプルな構造。走りそのものを楽しむにはもってこいのマシンである。
カートは、複雑な電子デバイスはもちろん、パワステやサスペンションも装備されない、非常にシンプルな構造。走りそのものを楽しむにはもってこいのマシンである。 拡大

チャリティですから……

スタートドライバーは本諏訪が担当。スタンディングスタートでは華麗なダッシュを決めるも、いくつかのコーナーを過ぎれば、後方の猛者たちにあっさりと抜かれ、ある意味独走状態に。15周ほどでピットインするまで、1台に周回遅れにされる始末である。しかしコースは1周52〜56秒ほどなので、ピットストップペナルティで、1分ほど挽回(ばんかい)すればなかったことになる計算だ。300円を寄付し、振ったサイコロの目は、なんとノーペナルティ!

そしてバトンは2番手桐畑、3番手峰カメラマンにつながり、他のチームのペナルティなどで順位はめまぐるしく変動する。自分のカートを所有していたこともある4番手コンドーの積極的な走りでは、6位まで表示される電光掲示板にwebCG&CGチームのゼッケンが表示されるシーンも見られた。
最終ドライバーの桐畑が走る間も、他のチームのペナルティを期待し、上位進出を願っていると、1時間のレースは終了した。

しかし、各種ペナルティの設定も、そのかい無く、優勝は本山選手率いるTeam Motoyama、準優勝に青木選手のtakumaGP、3位にはベストカーチームという結果。webCG&CGチームは、予選と同じく9位というポジションに終わった。
広報佐藤さんに「今日はおとなしかったですね?」と問われ、「まあ、チャリティですから……」と伏し目がちに本諏訪は応えた。

なお寄付金は、上位チームやベストタイム記録者から積極的に集められ、レース中のスピン回数に応じた罰金も支払う必要があったが、なぜか申し訳ない気持ちになっていたwebCGメンバーは、お札を“志”として集金箱に入れた。寄付金は最終的に2万4300円集まったという。

そしてレース終了後のコースクローズまで1時間。webCG&CGチームメンバーは、走り足りないわけでもなかったが、淡々とフリー走行を重ねたのだった。この先のレースで、「チャリティですから」と言わなくてすむように……。

(文=webCG本諏訪/写真=峰昌宏)

スタート直前。webCG本諏訪の後方からは、ペトロフ選手をはじめとする強豪が攻めてくる。
スタート直前。webCG本諏訪の後方からは、ペトロフ選手をはじめとする強豪が攻めてくる。 拡大
インからの華麗な(?)パッシングを見せるwebCGコンドー。
インからの華麗な(?)パッシングを見せるwebCGコンドー。 拡大
チェッカードフラッグを受け、ピットに戻ったCG桐畑と、ねぎらいの言葉をかける(ウソ)webCG本諏訪&コンドー。
チェッカードフラッグを受け、ピットに戻ったCG桐畑と、ねぎらいの言葉をかける(ウソ)webCG本諏訪&コンドー。 拡大
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