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第827回:クルマの魅力を“体感・体験”せよ! 「モーターファンフェスタ2025」取材記

2025.04.25 エディターから一言 大音 安弘
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あのBYDが公式ミーティングを初開催

2025年4月20日、日本最大級の自動車の“体感・体験”イベントである「モーターファンフェスタ(MFF)」が、今年も富士スピードウェイで開催された。

全国のクルマ好きのなかで、さまざまなクルマと触れ合えるイベントとして定着したMFFは、今回も2万5548人もの来場者を迎える盛況ぶり。当日の天気は終始くもりとなったものの、真夏日が観測されるようになったタイミングだけに、来場者が日差しや暑さにパワーを奪われることなくじっくり会場で過ごせたことを思えば、むしろ天候に恵まれたと受け止めるべきだろう。

MFFの特徴のひとつが、そのスケールの大きさだ。メイン会場となるAパドックとレーシングコース以外でも、さまざまなコンテンツが展開されており、たとえばサーキット各所の巨大な駐車場を活用したファンミーティングも、おなじみの催しだ。今年もサーキット走行やパレードランを含む「ルノー・アルピーヌ デイ」や、「スズキ・スイフトスポーツ」を中心とした「スイフトオーナーズミーティング」、ホイールメーカーRAYS(レイズ)ユーザーの公式ミーティング「レイズファンミーティング」などが実施された。

今回、新たにその仲間入りを果たしたのが中国の電気自動車(EV)メーカー、BYDだ。記念すべき第1回の公式ミーティングには、約80台が参加。オーナー同士の交流に加え、イベントのフィナーレを飾るパレードランも行われた。さらなるオーナー獲得に向けて意欲的に新車投入の姿勢をみせるBYDだけに、今後のファンミーティングの行方も気になるところだ。

「モーターファンフェスタ2025」にて、富士スピードウェイのレーシングコースを走る「ルノー・アルピーヌ デイ」の参加車両。
「モーターファンフェスタ2025」にて、富士スピードウェイのレーシングコースを走る「ルノー・アルピーヌ デイ」の参加車両。拡大
記念すべき第1回の開催となる、BYDの公式オーナーミーティングの様子。
記念すべき第1回の開催となる、BYDの公式オーナーミーティングの様子。拡大

今年も盛況だった大試乗会にD1GPエキシビション

もちろん、MFFならではの定番コンテンツも充実していた。恒例のお楽しみ企画である「新型車大試乗会」には軽自動車やスポーツカー、SUV、セダン、EVが50台以上も集結。そのなかには「レクサスRC F“ファイナルエディション”」や「日産GT-R」といったハイパフォーマンスカーや、はたまた「ダイハツ・アトレー デッキバン」といった変わり種まで含まれているのもMFFらしいところ。同じく新車試乗コンテンツである「乗り比べ試乗会」では、「トヨタGRカローラ」VS.「ホンダ・シビック タイプR」、「スズキ・スペーシア ギア」VS.「ダイハツ・タント ファンクロス」といったライバル対決を展開。さらには「日産ノート オーラNISMO」VS.「日産ノート オーラ オーテック スポーツスペック」という同門対決も用意され、来場者から注目を集めていた。このように多くのモデルが用意された大試乗会が、やはり大人気のコンテンツだけに希望者が殺到。現地で気になるクルマに試乗できた人は、本当にラッキーだ。

いっぽう、富士スピードウェイならではのレーシングコースを活用したコンテンツでは、シーズン開幕を目前に控えたD1グランプリのエキシビションマッチ「ラウンドゼロ」を楽しみにしている人も多い。トップドライバーによるドリフト対決を観戦するべく、会場入りから対戦ステージとなるADVANコーナー前に陣取るファンも少なくないのだ。

今年は18人のドライバーがエントリーしていたが、残念ながら2人がマシントラブルで欠場に。結果として、単独でドリフトを披露する「単走」には16人が、2台が同時に走行してドリフトの技を競う「追走」には8人が参戦した。午前中の予選を経て午後には本選が実施され、単走では「BMW 3シリーズ クーペ」の「G-MEISTER Reality VALINO E92」を駆る目桑宏次郎選手が優勝。追走では「トヨタGRカローラ」の「TOYO TIRES DRIFT GR COROLLA」を駆る松山北斗選手が優勝し、5月に開幕する2025年シーズンでの活躍を期待させた。

定番の目玉コンテンツである「新型車大試乗会」には、今年も50台以上のモデルが提供された。
定番の目玉コンテンツである「新型車大試乗会」には、今年も50台以上のモデルが提供された。拡大
D1グランプリのエキシビションマッチ「ラウンドゼロ」にてドリフトを披露する、横井昌志選手の「TEAM D-MAX S15 SILVIA 2JZ 4号機」。
D1グランプリのエキシビションマッチ「ラウンドゼロ」にてドリフトを披露する、横井昌志選手の「TEAM D-MAX S15 SILVIA 2JZ 4号機」。拡大
「追走」で優勝した松山北斗選手の「TOYO TIRES DRIFT GR COROLLA」。奥は蕎麦切広大選手の「MOTUL GR86 SHIBATIRE 31」。
「追走」で優勝した松山北斗選手の「TOYO TIRES DRIFT GR COROLLA」。奥は蕎麦切広大選手の「MOTUL GR86 SHIBATIRE 31」。拡大

貴重なクルマを間近で見られるチャンス

もうひとつのレーシングコースでのお楽しみが、普段は立ち入ることのできないホームストレートでグリッドを埋め尽くす名車を間近に見られる「スーパーグリッドウォーク」だ。市販車からレーシングカーまで多種多様なクルマが顔をそろえるコンテンツだけに、今年もホームストレートへの入場待ちには、まるでとぐろを巻いた大蛇のように長い列ができていた。

フロントローでファンを迎えたのは、「Honda Racingスクーデリア・アルファタウリAT01」と「HAAS VF-23」の2台のF1マシン。さらにランボルギーニの「ミウラS」や「カウンタックLS5000S」といったスーパーカーに、次期型「ホンダ・プレリュード」「スバルS210プロトタイプ」といった発売前のニューモデルまで出展されていた。さらに変わり種としては、世界に1台だけのパレードカー「トヨタ・センチュリー オープンカー」や、ドラマやCMなどで使われる劇用車の2代目「トヨペット・クラウン」(1967年)および7代目「トヨタ・クラウン」(1987年)のタクシーといったものまで展示された。

自動車メーカーや用品メーカーなどが出店するメイン会場のAパドックも、大いに賑(にぎ)わった。販売される製品やオリジナルグッズなどのなかには、ひそかなお買い得品も……。多くの荷物を抱えたホクホク顔の来場者の姿もあり、よい買い物ができたようである。また体験コーナーでは「三菱自動車4WD登坂キット同乗体験イベント」や「ホンダアクセス“実効空力”&“剛性バランス最適化”」など、実際にクルマの“すごさ”がわかるコンテンツも展開。三菱ブースでは2023年の日本復活が話題となったピックアップトラック「トライトン」が、その登坂能力のすごさを見せつけ、またホンダアクセスブースでは土屋圭市氏によるトークショーも実施され、ファンを喜ばせた。

今年も大盛況のうちに幕を閉じたMFF。来年は、どんなクルマとの出会いが待っているのだろうか。

(文と写真=大音安弘/編集=堀田剛資)

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【画像・写真】「モーターファンフェスタ2025」の会場から(42枚)

「スーパーグリッドウォーク」に展示された、「Honda Racingスクーデリア・アルファタウリAT01」。2020年のF1世界選手権を戦った、ピエール・ガスリー選手のマシンだ。
「スーパーグリッドウォーク」に展示された、「Honda Racingスクーデリア・アルファタウリAT01」。2020年のF1世界選手権を戦った、ピエール・ガスリー選手のマシンだ。拡大
流麗なデザインが目を引く「ランボルギーニ・ミウラS」。
流麗なデザインが目を引く「ランボルギーニ・ミウラS」。拡大
「三菱自動車4WD登坂キット同乗体験イベント」にて、高い登坂能力を披露する「三菱トライトン」。
「三菱自動車4WD登坂キット同乗体験イベント」にて、高い登坂能力を披露する「三菱トライトン」。拡大
ホンダアクセスは、用品の効能を体感・体験できるコンテンツも用意。
ホンダアクセスは、用品の効能を体感・体験できるコンテンツも用意。拡大
ホンダアクセスのブースには、土屋圭市氏の「ホンダ・シビック タイプR」も展示されていた。
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