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スバルが「レヴォーグ」「レヴォーグ レイバック」そして「WRX S4」の受注を終了 3モデルの今後は?

2026.04.03 デイリーコラム 玉川 ニコ
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受注終了は年次改良のため?

スバルが「レヴォーグ」「レヴォーグ レイバック」「WRX S4」の現行3モデルの生産終了に伴い、新規注文受け付けを終了するとアナウンスした。前者2モデルは2026年4月13日、後者は同年5月18日をもって受注を終了し、それ以降は販売店在庫のみの販売となる。また想定を上回る注文が入った場合は、新規注文受け付けが早期終了となる可能性もアナウンスされている。

果たして3モデルの受注終了は年次改良のためか? それとも、これらは本当に生産終了となってしまうのだろうか――というような書き出しは、ネット上にあふれる安直で安っぽい釣り記事の典型であろう。

賢明なるwebCG読者各位は先刻ご承知のとおり、今回の新規注文受け付け終了はF型への年次改良に伴う「いつものアレ」であり、現行世代の「レヴォーグ」「レヴォーグ レイバック」「WRX S4」が、スバルのラインナップから消滅するわけでは決してない。

だがこのたびの新規注文受け付け終了には、「いつものアレ」とは大きく異なる点もある。それは「今後しばらくの間、FA24型2.4リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載するレヴォーグおよびWRX S4の新車は購入できなくなる」ということだ。

2020年10月に発表されたスバルのスポーツワゴン「レヴォーグ」。2代目となる現行型の最新モデルは2024年12月に発表されたアプライドE型で、「ドライバーモニタリングシステム」と「ドライバー異常時対応システム」の連携強化などのアップデートが行われた。
2020年10月に発表されたスバルのスポーツワゴン「レヴォーグ」。2代目となる現行型の最新モデルは2024年12月に発表されたアプライドE型で、「ドライバーモニタリングシステム」と「ドライバー異常時対応システム」の連携強化などのアップデートが行われた。拡大
2021年11月に発表されたスバルのスポーツセダン「WRX S4」。車体骨格には「レヴォーグ」と共通する新世代の「スバルグローバルプラットフォーム」と「フルインナーフレーム構造」が採用される。
2021年11月に発表されたスバルのスポーツセダン「WRX S4」。車体骨格には「レヴォーグ」と共通する新世代の「スバルグローバルプラットフォーム」と「フルインナーフレーム構造」が採用される。拡大
2023年10月に発表されたクロスオーバーモデル「レヴォーグ レイバック」。「レヴォーグ」をベースに最低地上高を200mmに高め、専用の装備や独自デザインの外装パーツなどを採用している。写真は2024年12月に登場した特別仕様車「ブラックセレクション」。
2023年10月に発表されたクロスオーバーモデル「レヴォーグ レイバック」。「レヴォーグ」をベースに最低地上高を200mmに高め、専用の装備や独自デザインの外装パーツなどを採用している。写真は2024年12月に登場した特別仕様車「ブラックセレクション」。拡大
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現在のFA24型ターボ車は販売終了

筆者が確認したところによれば、一部改良を受けたレヴォーグとレヴォーグ レイバックのF型は2026年5月頃から受注開始となる。だがそのF型に、レヴォーグの「STI Sport R」系、つまり2.4リッター水平対向4気筒ターボエンジン搭載グレードは含まれておらず、注文できるのは1.8リッター水平対向4気筒ターボエンジン搭載グレードのみになる。

そして再び2.4リッターエンジンのレヴォーグを注文できるのは「2027年の初めごろ」になる予定だ。

2.4リッターエンジンのみを採用しているWRX S4に関しては、2026年5月18日にE型の新規注文受け付けが終了した後、STI Sport R系各グレードの販売展開は行われない。そのうえで、2027年初めごろ、非STI Sportだが2.4リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載している「GT-H EX」と、6段MTを搭載する限定車「WRX STI Sport#」の注文が可能になる──というのが(変更となる可能性もあるだろうが)、現在わかっているスケジュール感だ。

要するに、日本仕様のFA24型ターボエンジン搭載車はしばらくの間、販売されないということである。

FA24DITと呼ばれる2.4リッター水平対向4気筒直噴ターボエンジンは、最高出力275PS/5600rpm、最大トルク350N・m/ 2000-4800rpmを発生。
FA24DITと呼ばれる2.4リッター水平対向4気筒直噴ターボエンジンは、最高出力275PS/5600rpm、最大トルク350N・m/ 2000-4800rpmを発生。拡大
「WRX S4」に関しては、2026年5月18日にアプライドE型の新規注文受け付けを終了した後に、STIのコンプリートカー「WRX STI Sport#(シャープ)」(写真)の受注を開始するとみられている。
「WRX S4」に関しては、2026年5月18日にアプライドE型の新規注文受け付けを終了した後に、STIのコンプリートカー「WRX STI Sport#(シャープ)」(写真)の受注を開始するとみられている。拡大
現行型「WRX」の日本仕様として初めて6段MTを搭載するSTIのコンプリートカー「WRX STI Sport#」。6段MTは、海外向けMTのアセットを活用して開発されている。
現行型「WRX」の日本仕様として初めて6段MTを搭載するSTIのコンプリートカー「WRX STI Sport#」。6段MTは、海外向けMTのアセットを活用して開発されている。拡大

WRX S4の駆け込み需要が多い?

現在、私物としてFA24DITエンジンを搭載するレヴォーグに乗っている筆者からすれば、残念ではあるが「まあそうだろうな」という以外の感想は持ち得ない。

FA24DITを搭載するレヴォーグSTI Sport RのWLTCモード燃費は11.0km/リッター。この時点ですでにかなりアレなわけだが、実際の燃費はそれどころではない。筆者の場合は混雑した東京都内を走る機会が多いからという理由もあるだろうが、過去2年間での平均燃費は9km/リッター前後。令和の乗用車としてはあるまじき数値であり、しかも指定燃料は高額なハイオクガソリンである。昨今の中東情勢などもあって、「われながら、よくこんなモンに乗っているな……」と思うことはしばしばだ。

スバル販売店の説明によれば、FA24DITエンジン搭載車の販売が中断される理由は燃費うんぬんではなく「走行音のため」とのことだが、いずれにせよ、そういったガソリンターボエンジンが2026年7月からのCAFE規制に対応できるはずもなく、またスバル社全体の足を引っ張ることにもなるのは自明の理。それゆえ、FA24型ターボエンジン搭載車の販売が中断されるのは、ある意味当然のことでしかないのだ。

とはいえ筆者が燃費についてボロクソに(?)言っているFA24DITではあるが、筆者は同時に、このユニットを心の底から愛している。燃費は悪いが、おそらく筆者個人にとっての「最後の純ガソリンターボエンジン」として、これほどドラマチックで、これほど好ましいものはない。燃料代がかかることなど承知のうえで購入したクルマであるため、都合上ボロクソに言っているが、実際はなんとも思っちゃいないのだ。

そして現状のFA24DITを搭載するスバル レヴォーグおよびWRX S4は、取りあえずまだまだ新車として注文できる(2026年3月31日現在)。販売店の話によれば、特にWRX S4の駆け込み需要は多いようだが、新車の注文が不可能になった以降も、販売店在庫や中古車を購入することはできる。

もちろん万人にすすめるわけではなく、むしろ「コスパ重視の人は絶対にやめておいたほうが……」とアドバイスしたいぐらいではある。だが、もしもあなたが「最後の(?)ハイパフォーマンス純ガソリンターボエンジン」というものにロマンを感じているのであれば、新車の駆け込み注文か、在庫車ないし中古車の購入を、猛烈なレベルでおすすめしたい。

(文=玉川ニコ/写真=スバル/編集=櫻井健一)

2024年12月に登場した「WRX S4」のアプライドE型。写真のボディーカラーは「ギャラクシーパープル・パール」と呼ばれるもので、アプライドE型の登場時に新設定された。
2024年12月に登場した「WRX S4」のアプライドE型。写真のボディーカラーは「ギャラクシーパープル・パール」と呼ばれるもので、アプライドE型の登場時に新設定された。拡大
2024年12月に登場した「WRブルー・パール」のボディーカラーをまとった特別仕様車「レヴォーグSTI Sport Rブラックリミテッド」。
2024年12月に登場した「WRブルー・パール」のボディーカラーをまとった特別仕様車「レヴォーグSTI Sport Rブラックリミテッド」。拡大
「WRX S4 STI Sport R EX」のインストゥルメントパネル。写真は2024年12月に登場したアプライドE型のもの。「アイサイト」のアップデートのほか、ボルドー/ブラック本革シートの配色が変更されている。
「WRX S4 STI Sport R EX」のインストゥルメントパネル。写真は2024年12月に登場したアプライドE型のもの。「アイサイト」のアップデートのほか、ボルドー/ブラック本革シートの配色が変更されている。拡大
2026年1月に発表された「レヴォーグSTI Sport RブラックリミテッドII」(写真奥)と「WRX S4 STI Sport RブラックリミテッドII」(同手前)。上級グレード「STI Sport R EX」をベースに、カタログモデルとは異なる内外装のコーディネートを特徴とする特別仕様車だ。
2026年1月に発表された「レヴォーグSTI Sport RブラックリミテッドII」(写真奥)と「WRX S4 STI Sport RブラックリミテッドII」(同手前)。上級グレード「STI Sport R EX」をベースに、カタログモデルとは異なる内外装のコーディネートを特徴とする特別仕様車だ。拡大
2026年1月に千葉・幕張で開催された「東京オートサロン2026」のスバル/STIブースに展示された「WRX STI Sport#」。(写真はプロトタイプ)
2026年1月に千葉・幕張で開催された「東京オートサロン2026」のスバル/STIブースに展示された「WRX STI Sport#」。(写真はプロトタイプ)拡大
玉川 ニコ

玉川 ニコ

自動車ライター。外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、自動車出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。愛車は「スバル・レヴォーグSTI Sport R EX Black Interior Selection」。

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