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【スペック】全長×全幅×全高=4275×1780×1605mm/ホイールベース=2780mm/車重=1390kg/駆動方式=FF/2リッター直4SOHC 8バルブ(136ps/5500rpm、18.9kgm/3500-4000rpm)/価格=370万円(テスト車=408万8500円/パークトロニック=6万3000円/レザーパッケージ=26万2500円/メタリックペイント=6万3000円)

メルセデス・ベンツB200(FF/CVT)【試乗速報】

たまには攻めても 2008.09.11 試乗記 生方 聡 メルセデス・ベンツB200(FF/CVT)
……408万8500円

個性的なポジショニングのクルマとも言える、2列シート背高ワゴンの「メルセデス・ベンツBクラス」。フェイスリフトでエクステリアを変更、同時に燃費の向上も図られた新型に、早速試乗した。
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もうひとつのエントリーモデル

「Aクラス」よりも長いホイールベースと、広いラゲッジスペースが自慢のコンパクトワゴンが「メルセデス・ベンツBクラス」。ミニバン風のスタイルや巧みなパッケージングがヤングファミリーの支持を集め、販売台数はAクラスの2倍に及ぶという。

この手の“ちょっと背の高い2列シートワゴン”が苦戦する中、Bクラスだけが順調というのは正直驚くが、クルマの出来に加えて、スリーポインテッドスターの輝きが人気を強く後押ししているのは容易に想像できる。ともあれBクラスが、女性に人気のAクラスとともに、エントリーモデルの2本柱として重要な役割を果たしているのはたしかである。

そんなBクラスが、弟ぶんのマイナーチェンジにあわせてバージョンアップを実施した。日本では、Aクラスがラインナップを絞り込んだのに対し、Bクラスは現状を維持。すなわち、1.7リッターの「B170」、2リッターの「B200」、2リッターターボの「B200ターボ」という顔ぶれだ。

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燃費の向上がうれしい

バージョンアップの内容は、Aクラスとほぼ同じ。エクステリアでは、フロントグリルやフロントバンパーをシャープな形状にしてダイナミックな印象を強めたほか、ショートアンテナの採用、ドアミラーの大型化などが挙げられる。細かいところでは、対向式のワイパーが右ハンドル用に変更され、運転席側の視界向上に貢献。さらにBクラスでは、テールゲートシルプレートが装着された。

室内に目を向けると、ドアトリムやシート素材の質感が明らかに向上したほか、モジュールの追加でHDDナビにグレードアップ可能なオーディオが搭載されている。急制動時にブレーキライトが点滅する「アダプティブブレーキライト」が採用されるのもAクラスと同様である。

カタログ燃費はB170が12.8km/リッターから13.8km/リッター、B200が11.8km/リッターから12.6km/リッター、B200ターボが11.2km/リッターから12.0km/リッターと軒並み向上。地味とはいえ、これからユーザーになる人にはうれしい変更ばかりだ。

ワイパーの上下が組み替えられ右ハンドル仕様になったのは、地味ながらも、実用面でうれしい変更点。
ワイパーの上下が組み替えられ右ハンドル仕様になったのは、地味ながらも、実用面でうれしい変更点。 拡大

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HDDナビゲーションシステムはディーラーオプション扱いで、11万5500円。
HDDナビゲーションシステムはディーラーオプション扱いで、11万5500円。 拡大

ちょうどいいスポーティさ

試乗会ではB200を味見することができた。以前試したB170(従来型)でもその走りは十分活発だったが、2000ccをわずかに超える直列4気筒SOHCに「オートトロニック」と呼ばれるCVTを組み合わせたパワートレインは、エンジン全域にわたって力のある加速を見せてくれる。とくに低中回転では余裕があった。ただし、高回転まで回したときのフィーリングは、ショートストロークの1.7リッターのほうが気持ちよく思えた。

乗り心地は、同日に同じコースを試乗したA170に比べると、ホイールベースが長いのと、サスペンションが引き締まっているぶん、フラット感が高く、落ち着きが感じられた。コーナリング時のロールはよくチェックされており、A170とは対照的にスポーティな印象である。

さらにスポーティなクルマがよければ高性能版のB200ターボがあり、いろんなユーザーの好みに応えてくれるBクラス。個人的にはB170で十分だと思うが、「たまにはワインディングロードを攻めてみようか」と思わせるという点では、スポーティさと快適さを両立するこのB200は捨てがたい存在だ。

(文=生方聡/写真=峰昌宏)

出力の変更はないが、燃費が7%ほど改善されたという2リッター直4エンジン。
出力の変更はないが、燃費が7%ほど改善されたという2リッター直4エンジン。 拡大

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生方 聡

生方 聡

モータージャーナリスト。1964年生まれ。大学卒業後、外資系IT企業に就職したが、クルマに携わる仕事に就く夢が諦めきれず、1992年から『CAR GRAPHIC』記者として、あたらしいキャリアをスタート。現在はフリーのライターとして試乗記やレースリポートなどを寄稿。愛車は「フォルクスワーゲンID.4」。

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