メルセデス・ベンツB200(FF/CVT)【試乗速報】
たまには攻めても 2008.09.11 試乗記 メルセデス・ベンツB200(FF/CVT)……408万8500円
個性的なポジショニングのクルマとも言える、2列シート背高ワゴンの「メルセデス・ベンツBクラス」。フェイスリフトでエクステリアを変更、同時に燃費の向上も図られた新型に、早速試乗した。
もうひとつのエントリーモデル
「Aクラス」よりも長いホイールベースと、広いラゲッジスペースが自慢のコンパクトワゴンが「メルセデス・ベンツBクラス」。ミニバン風のスタイルや巧みなパッケージングがヤングファミリーの支持を集め、販売台数はAクラスの2倍に及ぶという。
この手の“ちょっと背の高い2列シートワゴン”が苦戦する中、Bクラスだけが順調というのは正直驚くが、クルマの出来に加えて、スリーポインテッドスターの輝きが人気を強く後押ししているのは容易に想像できる。ともあれBクラスが、女性に人気のAクラスとともに、エントリーモデルの2本柱として重要な役割を果たしているのはたしかである。
そんなBクラスが、弟ぶんのマイナーチェンジにあわせてバージョンアップを実施した。日本では、Aクラスがラインナップを絞り込んだのに対し、Bクラスは現状を維持。すなわち、1.7リッターの「B170」、2リッターの「B200」、2リッターターボの「B200ターボ」という顔ぶれだ。
燃費の向上がうれしい
バージョンアップの内容は、Aクラスとほぼ同じ。エクステリアでは、フロントグリルやフロントバンパーをシャープな形状にしてダイナミックな印象を強めたほか、ショートアンテナの採用、ドアミラーの大型化などが挙げられる。細かいところでは、対向式のワイパーが右ハンドル用に変更され、運転席側の視界向上に貢献。さらにBクラスでは、テールゲートシルプレートが装着された。
室内に目を向けると、ドアトリムやシート素材の質感が明らかに向上したほか、モジュールの追加でHDDナビにグレードアップ可能なオーディオが搭載されている。急制動時にブレーキライトが点滅する「アダプティブブレーキライト」が採用されるのもAクラスと同様である。
カタログ燃費はB170が12.8km/リッターから13.8km/リッター、B200が11.8km/リッターから12.6km/リッター、B200ターボが11.2km/リッターから12.0km/リッターと軒並み向上。地味とはいえ、これからユーザーになる人にはうれしい変更ばかりだ。
ちょうどいいスポーティさ
試乗会ではB200を味見することができた。以前試したB170(従来型)でもその走りは十分活発だったが、2000ccをわずかに超える直列4気筒SOHCに「オートトロニック」と呼ばれるCVTを組み合わせたパワートレインは、エンジン全域にわたって力のある加速を見せてくれる。とくに低中回転では余裕があった。ただし、高回転まで回したときのフィーリングは、ショートストロークの1.7リッターのほうが気持ちよく思えた。
乗り心地は、同日に同じコースを試乗したA170に比べると、ホイールベースが長いのと、サスペンションが引き締まっているぶん、フラット感が高く、落ち着きが感じられた。コーナリング時のロールはよくチェックされており、A170とは対照的にスポーティな印象である。
さらにスポーティなクルマがよければ高性能版のB200ターボがあり、いろんなユーザーの好みに応えてくれるBクラス。個人的にはB170で十分だと思うが、「たまにはワインディングロードを攻めてみようか」と思わせるという点では、スポーティさと快適さを両立するこのB200は捨てがたい存在だ。
(文=生方聡/写真=峰昌宏)

生方 聡
モータージャーナリスト。1964年生まれ。大学卒業後、外資系IT企業に就職したが、クルマに携わる仕事に就く夢が諦めきれず、1992年から『CAR GRAPHIC』記者として、あたらしいキャリアをスタート。現在はフリーのライターとして試乗記やレースリポートなどを寄稿。愛車は「フォルクスワーゲンID.4」。
-
ドゥカティ・ハイパーモタードV2 SP(6MT)【海外試乗記】 2026.5.15 刺激的な走りを追求した「ドゥカティ・ハイパーモタード」の2気筒モデルがフルモデルチェンジ。まったく新しい「ハイパーモタードV2」が登場した。エンジンもフレームも刷新されたニューモデルでドゥカティが追求した走る喜びとは? 伊モデナから報告する。
-
アストンマーティンDBX S(4WD/9AT) 2026.5.13 英国の老舗、アストンマーティンのハイパフォーマンスSUV「DBX」がさらに進化。名前も新たに「DBX S」となって登場した。シャシーを煮詰め、最高出力を727PSに高めるなどの手が加えられたその走りを、クローズドコースで確かめた。
-
マセラティMCプーラ チェロ(MR/8AT)【試乗記】 2026.5.12 イタリアの名門が放つ、ミドシップのオープンスポーツ「マセラティMCプーラ チェロ」。スーパーカーの走りとグランドツアラーのゆとり、そしてぜいたくなオープンエアドライブを同時に楽しめる一台からは、マセラティがクルマに込める哲学が、確かに感じられた。
-
ロールス・ロイス・ゴースト エクステンデッド(4WD/8AT)【試乗記】 2026.5.11 「ロールス・ロイス・ゴースト」が「シリーズII」へと進化。先進性の強化とともに目指したのは、ブランド史上最もドライバー志向のサルーンだという。ロングホイールベース版の「エクステンデッド」で雲の上の世界を味わってみた。
-
スズキeビターラZ(FWD)【試乗記】 2026.5.9 スズキが満を持して投入した、コンパクトSUVタイプの新型電気自動車(BEV)「eビターラ」に試乗。スズキの将来を占う量販BEVの第1弾は、「よいものを手ごろな価格で」という彼らのポリシーにたがわぬ一台に仕上がっていた。
-
NEW
ホンダ・プレリュード(前編)
2026.5.17ミスター・スバル 辰己英治の目利きスバル&STIでクルマの走りを鍛えてきた辰己英治さんが、ホンダ渾身(こんしん)のスポーツクーペ、新型「プレリュード」に試乗。デートカーの全盛期を知る辰己さんの目に、このクルマと、この商品コンセプトはどのように映るのか? 実車に触れての印象を聞いた。 -
ホンダCR-V e:HEV RS(FF)【試乗記】
2026.5.16試乗記「ホンダCR-V」のエントリーモデルとして位置づけられる「e:HEV RS」のFWD車に試乗。ライバルとして北米市場で激しい販売競争を繰り広げる「トヨタRAV4」との比較を交えながら、世界規模でホンダの屋台骨を支えるグローバルベストセラーSUVの実力に迫る。 -
第870回:熱きホンダをとことん楽しむ これが「Honda All Type R World Meeting 2026」だ!
2026.5.15エディターから一言「シビック タイプR」をはじめ、“タイプR”の車名を持つホンダの高性能車ばかりが集う、激アツのイベントが開催された。気になるその内容は? 会場となったモビリティリゾートもてぎの様子を詳しくリポートする。 -
新しくなった「GRドライビングエクスペリエンス」を体験取材! GAZOO Racingのレーサーに運転を学ぶ
2026.5.15デイリーコラムトヨタのGAZOO Racingが主催するドライビングセミナー「GRドライビングエクスペリエンス」が大幅リニューアル! これまでとは何が変わり、どんなことが新しく体験できるようになったのか? webCG編集部員が、現役のレーシングドライバーから運転を学んできた。 -
ドゥカティ・ハイパーモタードV2 SP(6MT)【海外試乗記】
2026.5.15試乗記刺激的な走りを追求した「ドゥカティ・ハイパーモタード」の2気筒モデルがフルモデルチェンジ。まったく新しい「ハイパーモタードV2」が登場した。エンジンもフレームも刷新されたニューモデルでドゥカティが追求した走る喜びとは? 伊モデナから報告する。 -
第289回:最強の格闘家は破壊されるクルマに自分を重ねた 『スマッシング・マシーン』
2026.5.14読んでますカー、観てますカードウェイン・ジョンソンが映画化を熱望した伝説の格闘家マーク・ケアーの栄光と没落の人生を描く。東京ドームで行われた総合格闘技イベント、PRIDEグランプリ2000を完全再現!






























