「エンジンルームの配管に断熱材をつけたほうがいい?」

2008.02.16 クルマ生活Q&A 松本 英雄 エンジン
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「エンジンルームの配管に断熱材をつけたほうがいい?」

アフターマーケットでエンジンルームのエグゾースト配管に装着する断熱材が売られていますが、これはどういうメリットがあるんでしょうか?

お答えします。昔のクルマのエンジンルームはスカスカでしたが、今のクルマはほとんど隙間がなくなっていますね。エンジンだけでなく補機類がたくさん詰め込まれていて、とても窮屈になっています。

内部が混雑すればするほど、熱がこもりやすくなります。しかも、最近のクルマのエグゾーストマニホールドはステンレス製の薄いものが多く、これが熱の発生源ともなっています。分厚い鋼管なら熱を溜めておけますが、薄いのですぐに外に熱を発散してしまうのです。

エンジンルーム内には金属製のもののほかに、プラスチックやゴムでできている部品もあります。これらは熱に弱いので、断熱材を装着して熱を発散しないようにすることは、そういったパーツに悪い影響が及ばないようにする効果はありますね。

また、エンジンルーム内で熱が発散されないということは、その熱が排気管を伝わり、触媒を早く温めることができるということにつながります。それだけ触媒の機能を発揮させるのが早まるわけで、環境にもいいと言えるでしょう。

通常はどうしても断熱材をつけなければならないということはありませんが、何か熱で問題が生じているのなら、装着は効果があるといえます。

松本 英雄

松本 英雄

自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。