BMW 335iクーペ (FR/6AT) 【ブリーフテスト(前編)】
BMW 335iクーペ (FR/6AT) (前編) 2006.12.14 試乗記 ……759万3000円 総合評価……★★★ BMW 3シリーズ・クーペが7年ぶりにフルモデルチェンジを果たした。デザインの変更もさることながら、注目の直噴ターボエンジンを採用した新型に試乗した。 |
4シリーズと名のるべきなのかも
一部では「4シリーズ」を名乗るのではとの事前情報もあったが、無事? 3シリーズの一員として登場した新型3シリーズ・クーペ。まず導入された335iクーペは直列6気筒3リッター直噴ツインターボという、名称変更なんかよりよほど大きな話題となり得るエンジンを搭載して上陸した。
そのコンセプトは、V型8気筒NA並みの性能をそれより軽量そしてコンパクト、さらに低燃費にて実現することだという。実際、その言葉にはあらゆる面で偽りはなく、しかも単に高性能というだけでなく、全域トルキーで、回転を高めなくても十分以上の力を発揮させることができるという、これまでのBMWエンジンの文脈にはないフィーリングをも身につけている。
しかし、おかげでクルマ全体の印象が、BMWとしてはどことなく情緒の薄いものになっている感は否定できない。踏む、トルクが出る。切る、曲がる。もちろん、それは素晴らしいことだが、踏んでトルクが出るまで、切って曲がるまでのプロセスこそが各車の味わいがもっとも強く出る部分でもあるはず。最近のBMWのシャシーは既にそこがどことなくドライな傾向にあったが、335iクーペではエンジンもその流れに追従してしまった。あるいは、より重いV型8気筒エンジンになろうが、次期「M3」は、そうした情緒的な部分を強く打ち出す存在となるのだろうか。
デザインについては主観的なものなので、ここからはあくまで個人的な感想だが、さすがに大きくなりすぎたのか、ドア開口部からリアホイールアーチまで、あるいはホイールアーチからウエストラインまでの間が広く、タイヤが小さく見えてしまうフォルムは、エレガントではあるものの軽快感・緊張感の面で物足りない。上に6シリーズもあるのに、ここまで大きくする必要があったのか考えてしまうところ。あるいは大幅アップした価格を含めて、やはりコレは本来4シリーズと名のるべき存在だったのかもしれない。
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【概要】どんなクルマ?
(シリーズ概要)
初代は1975年にまでさかのぼる、BMWの屋台骨を支えるスポーティなモデルラインが「3シリーズ」である。セダンは2005年4月にフルモデルチェンジし、第5世代となった。同年10月にツーリングが導入され、2006年9月からクーペモデルが登場した。
エンジンは当初3リッター(258ps/6600rpm、30.6kgm/2500-4000rpm)と2.5リッター(218ps/6500rpm、25.5kgm/2750-4250rpm)、こだわりの直6ユニット2タイプと、エントリーグレード用2リッター(150ps/6200rpm、20.4kgm/3600rpm)直4の計3種類が用意されていたが、新たに3リッター直6に直噴ツインターボを組み合わせたユニット(306ps/5800rpm、40.8kgm/1300-5000rpm)が追加された。
(グレード概要)
クーペに搭載されるパワーユニットは、新開発の直6の3リッターツインターボのみで、組み合わされるトランスミッションはマニュアル機能付きの6段オートマチック。レザーインテリア、電動ランバーサポート、アダプティブ・ヘッドライトなどが標準となっており、快適装備、機能は充実している。(中編へつづく)
(文=島下泰久/写真=荒川正幸(A)、河野敦樹(K))
・BMW 335iクーペ (FR/6AT) (中編)
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000018927.html
・BMW 335iクーペ (FR/6AT) (後編)
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000018925.html

島下 泰久
モータージャーナリスト。乗って、書いて、最近ではしゃべる機会も激増中。『間違いだらけのクルマ選び』(草思社)、『クルマの未来で日本はどう戦うのか?』(星海社)など著書多数。YouTubeチャンネル『RIDE NOW』主宰。所有(する不動)車は「ホンダ・ビート」「スバル・サンバー」など。
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